映画「ONE PIECE」名塚佳織が歌唱キャスト・Adoと2人で作り上げたウタを語る

「ONE PIECE FILM RED」新情報発表特番の様子。左から安藤咲良、浅川梨奈、山口勝平、田中真弓、名塚佳織、井上裕介(NON STYLE)、生田竜聖アナウンサー。

尾田栄一郎原作による映画「ONE PIECE FILM RED」の新情報発表特番が、本日6月8日に「ONE PIECE」の公式YouTubeアカウントと、映画の公式Twitterアカウントで配信された。

特番にはモンキー・D・ルフィ役の田中真弓、ウソップ役の山口勝平と、NON STYLEの井上裕介、浅川梨奈が出演。MCをフジテレビの生田竜聖アナウンサーと安藤咲良が務めた。まず井上が「視聴者の方に言っておきたいことがあるんです。番組が始まる前に田中さんとおしゃべりさせていただいて、田中さんが変なことを言ったら『黙れババア!』って突っ込んでくれと言われていて。なので、もし言っても怒らないでくださいね。田中さんからの発注ですから」と注意喚起すると、田中からは「勇気ねえなあ(笑)」と返される。そんな田中に対して井上は「なかなかレジェンドに言えないよ」とボヤいてみせた。

特番ではその番組名の通り、映画を中心とした新情報が続々と明らかに。すでにアフレコが行われていることもあり、発表予定のキャストなどについても知っていた田中は、「(ポロッと発表前に言っちゃいそうで)怖い。ペラペラの実の能力者だから(笑)。シャンクスが出る、ウタがいっぱい歌う。これは(言っても)いい?」と、その時点で公開しても問題のない内容について確認していく。そこに井上が「『ONE PIECE』って、これまで親子の物語ってそこまで多くなかったじゃないですか。(シャンクスの娘であるウタが出てくることで)感動するほうのストーリーになるなのか、親子でともに戦うストーリーになるなのか想像がつかないです」と疑問をぶつけると、田中が「それはね……」と回答しようとする。すると井上からは「黙れババア! よくないですよ」とツッコミが飛んだ。

本日まず発表されたのは、物語の重要キャラクター・ゴードンを演じるキャスト。津田健次郎の名前がスクリーンに映し出され、「尾田先生、谷口(悟朗)監督、そしてスタッフの皆さまが、本当に魂を込めた作品を作っていらっしゃって、そして魅力的なキャラクターを長年、魂を込めて演じていらっしゃる声優の皆さまの最強の布陣でお届けする『FILM RED』。ご覧いただく皆さまの心を震わせる熱い熱い物語になっていますので、是非公開を楽しみにしていてください」という津田からのコメント動画が流れた。田中はこのキャスティングについて、「普段津田さんがやるイケメンなキャラクターとは(ビジュアルが)少し違うから、その匙加減も楽しみですよね」と語る。山口は津田がTVアニメシリーズにヨンジ役で出演していたことにも触れ、「(演じるキャラクターが)幅広いよね。それでも『あんまりツダケンで聞かないトーンかな?』って芝居でした」とアフレコを振り返った。

続いてシャンクスの娘・ウタ役のボイスキャストを名塚佳織、歌唱キャストをAdoが担当することが明らかに。動画でのキャスト発表後、名塚はスタジオにも登場し、映画への出演について「今でもまだ信じられない気がしていて、本当にうれしいですね。収録は終わったので少しホッとした気持ちですが、ここからまた公開が近づくにつれて緊張するんだろうなと思っています」と心境を述べる。別録りだったため、本日初めてウタの声を聞いたという山口は「セリフ(をしゃべっているところ)から歌い出したときの自然な流れが何?って感じで、違和感がなくてすごいですね」と称賛。すると、すでに作品を通して鑑賞したという田中が「でしょ! 私が自慢するのも変だけどピッタリ。本当を言うと1人の人格なんだから、(個人的には)歌とセリフで同じ人にやってほしいと思っていたんだけど。しゃべっているところから歌に入っていくとき、歌が終わってしゃべるときにあまりに違和感がなくて。尾田っちにもメールしました」と熱弁する。名塚はアフレコ前にはAdoによる楽曲が出来上がっていたことを説明し、「楽曲を聴いてセリフから歌へ、歌からセリフへうまく流れるようにして。歌に入るところで違和感を与えてしまって、お客さんが没頭できないのが一番嫌だから、そこはきっちり抑えようと監督とも話していました」と、セリフと歌唱でキャストが異なるキャラクターを演じる苦労を明かした。

その後、スタジオではAdoから到着したボイスメッセージも公開に。Adoは歌唱やキャラクターに込めた思いについて、「楽曲をレコーディングする際に、Adoとして歌うのではなくてウタとして歌うということで、『ウタならこう歌うだろうな』とか、『ウタはここではこういう気持ちだから、私ならこうやって歌うけど、ウタなら逆にこうするかな』とか、いろいろ自分の中で戦いながら歌いましたね。歌っていく中で、脚本と尾田先生の描いてくださったウタのキャラ設定と、自分の中のウタ像を照らし合わせながら完成させていきました。私もいろんな思いを込めて歌わせていただきましたが、それ以上にウタというキャラクターを、ウタとして楽しんでいただきたいなと思っております。ウタはお芝居の名塚さんの素敵なお声もあり、きっとたくさんの人に愛される、新時代を作る歌姫になると思います。皆さんの心に残るヒロインになることを祈っておりますので、ぜひ映画館の大きな画面で何度でも楽しんでいただきたいです!」と吐露する。浅川は「『ONE PIECE』の歌姫のウタちゃんと、令和の歌姫のようなAdoさんっていうところなので、一体どんな歌が聞けるのか楽しみです」と期待を滲ませた。

また番組ではAdoによる主題歌「新時代」も流れる映画の本予告や、尾田描き下ろしの本ポスター、中田ヤスタカ、Mrs. GREEN APPLE、Vaundy、FAKE TYPE.、澤野弘之、折坂悠太、秦基博という主題歌・劇中歌を手がけるアーティスト陣、主題歌・劇中歌のミュージックビデオの配信やウタのショートストーリー動画の配信などを行う「ウタ プロジェクト -MV&ウタ日記」、昨日1カ月の休載が発表された原作の休載中や連載再開後の展開などの情報、7月22日の「ONE PIECEの日」と7月23日に原作25周年を記念した特別番組「ONE PIECE DAY ワンピースのすべてがここにある」の配信が全世界で行われることなども発表された。

このほか番組内では谷口監督からのビデオメッセージも配信。谷口監督はさまざまなアーティストが携わった「ONE PIECE FILM RED」の音楽面に触れ、「音楽は映画館の環境でこそ120パーセント堪能できます。歌だったりも5.1ch化しております。音がふわーっと広がっていってとてもいいですよ。ぜひ劇場で観ていただきたいです」とアピールする。さらに谷口監督は「ウタ、ルフィ、そしてシャンクス。ほかにもいっぱいおります。彼らがどういった物語を紡いでいくのか。どういった結末が待っているのか、公開まであと2カ月。あと2カ月しかない(笑)。がんばります!」と意気込んだ。「ONE PIECE FILM RED」は8月6日に全国公開される。

(c)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会