World Maker×東宝のコンテスト、大賞は奇多郎「顔のない街」 最終選考結果も発表に

大賞に輝いた奇多郎「顔のない街」。

少年ジャンプ+編集部によるサービス「World Maker」と東宝による共同コンテスト「東宝×ワールドメーカー短編映画コンテスト」の大賞が、奇多郎「顔のない街」に決定。ほか最終選考結果が発表された。

「World Maker」は、頭の中のアイデアをビジュアル化し、マンガのネーム、アニメ、ドラマ、映画などの映像コンテンツのコンテを作成できるアプリ。「東宝×ワールドメーカー短編映画コンテスト」は「World Maker」で制作した10分以内の映像コンテを募集するコンテストで、大賞に輝いた作品は実写短編映画化、作者には賞金50万円が贈られる。今回大賞に輝いた「顔のない街」は、“ナチュラル”の女性・藤崎結衣が主人公。彼氏に元カノの顔にしてほしい、と言われた彼女は、カウンセリングルームに向かい自分の顔を“変える”ことを決意するが……。

奇多郎からは対象受賞に際し「『週刊少年ジャンプ』と共に育ったジャンプ少年だった私は‘漫画家っていいな’と憧れていました。小学校の授業中、ノートに漫画を描いていて怒られること度々……ところが絵が下手すぎて、どうにもならず、『読み専』になりました。このたび『ワールドメーカー』というサービスを知り、“あぁ、こんなサービスが昔からあったらなぁ”なんて思いつつ、“試しに一つ”と作品を掲載しました。『大賞』はまさに想定外で、仰天しています」とコメントが到着。審査員として参加したジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督からも今回のコンテストに対する思いが綴られた。

そのほかの受賞作も発表に。準大賞・ベストコンテ賞ははづれかふ「スタントダブル」、ジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督賞は久坂晶啓「命の授業」、東宝賞は塩野菜「透明の証明」、集英社賞はみーや「global warming」が受賞した。各作品は「World Maker」内で見ることができる。

奇多郎コメント

「週刊少年ジャンプ」と共に育ったジャンプ少年だった私は‘漫画家っていいな’と憧れていました。小学校の授業中、ノートに漫画を描いていて怒られること度々……ところが絵が下手すぎて、どうにもならず、「読み専」になりました。このたび「ワールドメーカー」というサービスを知り、‘あぁ、こんなサービスが昔からあったらなぁ’なんて思いつつ、‘試しに一つ’と作品を掲載しました。「大賞」はまさに想定外で、仰天しています。

ジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督コメント

第1回「東宝×ワールドメーカー短編映画コンテスト」に携われたことを大変光栄に思います。このアプリは、あらゆる年齢層のクリエイターにとって、既存のスキルに磨きをかけるための、あるいは初めてビジュアルストーリーテリングの世界に飛び込むための、信じられないほどパワフルなツールです。自分自身や自分の作品を人々の評価に晒すことは、とても怖く、傷つく覚悟が必要なプロセスであるため、ほとんどのアーティストは最初の重要な一歩を踏み出せずにいます。したがって、このようなアプリの存在が夢を追うことのハードルを少しでも下げてくれるというのはとてもエキサイティングなことです。今年の応募作品には、様々な要素が混在していました。驚くほどよく練られたもの、ダークなもの、暴力的なもの、ばかばかしいもの、ユーモアに溢れたもの、テーマ性に富んだもの、独創的なもの、深く考えさせられるもの、視覚的に興味深いものなど、本当に様々です。それらの作品を見るのはとても楽しく、優勝者を一人に絞るのは非常に難しい作業でした。すべての応募者には今回の挑戦に誇りを持っていただきたいですし、ファイナリストを含む全応募者がアーティストとしての自分の声を見つけられるよう今後も頑張ってストーリーを創り続けてほしいと心から願っています。私は皆さんのファンになりました。皆さんの次のご活躍が楽しみでなりません! ちなみに、このコメントを書いている私は今ロサンゼルスに戻ったばかりですが、すでに日本が恋しくなっています。