批評家大賞授賞で松本零士「皆さまにご覧いただけたから」と感謝、永井豪も祝福

松本零士

第26回日本映画批評家大賞アニメ部門の授賞式が、去る5月16日に東京・東京芸術劇場にて開催。松本零士、野沢雅子、西屋太志らが登壇した。

日本映画批評家大賞は、映画界を励ます目的のもと現役の映画批評家たちが選定する映画賞。ちばてつや原作の短編アニメ「風のように」などの演技で声優賞を獲得した野沢雅子は、「長年やってきたご褒美がいただけたんだと思っています。びっくりしています」と受賞の喜びを口にする。またテレビアニメ「ど根性ガエル」で、自身が演じた主人公・ひろしの声で「おら、たまげたぞ! ありがとな」と感謝を表現した。

作品賞には大今良時原作による劇場アニメ「映画『聲の形』」が選出。同作のキャラクターデザイン・総作画監督を担当した西屋太志が登壇し、「魅力のある原作をいかに映像化していくか、山田尚子監督をはじめスタッフ一丸となって作品制作に臨みました」とコメントした。

日本映画を支え、日本映画のために尽力した人に贈られるダイヤモンド大賞に輝いた松本零士は「幼少の頃からアニメーションに憧れていた」と切り出し、手塚治虫、石ノ森章太郎それぞれとの思い出を語り「本当に楽しい青春でした」と述懐。「なぜ描くか。描くのは見ていただくため。皆さまにご覧いただけたからこの賞を授かったわけです。本当に心から感謝しております」と述べ、「これからも力の限りがんばります」と意気込みを語った。また2016年に同賞に輝いた永井豪がゲストとして登場し、松本を祝福した。

なお「君の名は。」で監督賞を受賞した新海誠はスケジュールの都合により欠席。ステージには新海と長年にわたりタッグを組んできた、制作会社コミックス・ウェーブ・フィルムの酒井雄一が出席し、観客に感謝の意を述べた。

第26回日本映画批評家大賞アニメ部門 受賞結果

作品賞

「映画『聲の形』」

監督賞

新海誠「君の名は。」

声優賞

野沢雅子

ダイヤモンド大賞

松本零士