アニメ「怪獣8号」福西勝也、作品への思い明かし思わず涙「世界に誇れる作品」

左から河西健吾、瀬戸麻沙美、福西勝也、加藤渉、ファイルーズあい。

松本直也原作によるTVアニメ「怪獣8号」の先行上映会が、本日3月31日に東京・TOHOシネマズ日比谷で開催された。上映後にはメインキャストによる舞台挨拶が実施され、日比野カフカ/怪獣8号役の福西勝也、亜白ミナ役の瀬戸麻沙美、市川レノ役の加藤渉、四ノ宮キコル役のファイルーズあい、保科宗四郎役の河西健吾が登壇した。

イベント冒頭の挨拶ではキャスト陣がキャラクターのセリフを一言ずつ披露。先行上映を迎え、河西が「キャストという立場をかなぐり捨てまして、いちファンとして制作陣の皆様にありがとうと伝えたいです」と感謝を述べると、ファイルーズが「重いんだよないつも(笑)」とツッコミを入れる場面も見られた。また先日、福西と加藤は一足先に映画館のスクリーンで上映を観たことを明かし、福西は「(鑑賞)直後に出たのは言葉じゃなくてため息だったよね……」と話すと、加藤もうなずきながら当時の様子を振り返っていた。

「音楽がとにかく素晴らしい」と評したのはファイルーズ。アニメは映像に合わせて音をつけるフィルムスコアリングと呼ばれる手法で制作されていることに言及し、「シーンに合った最適解の音楽が流れて。スタッフの皆さんの作品に対する愛と思いが込められていることを感じました」と語っていた。また冒頭の怪獣解体シーンについての感想を聞かれた瀬戸は「血湧き肉躍る」と表現。「肉の感じ、血の感じ、キャラクターたちのアクション、怪獣の重量感などが、音と映像によって感じられて素晴らしいです」と称賛していた。

福西は「冒頭の(怪獣の)解体シーンがカフカ史上一番頼もしい姿」と話し、「(冒頭シーンの収録は)最初ということもあって固くなっていた部分はあったんですけど、“仕事人”として演じることを意識していました」と明かす。加藤も「生きている怪獣は怖いけど、解体されるとちょっとかわいいし、お肉の厚みを表現されるとローストビーフみたいって思います(笑)」と話し、会場に笑いを誘った。

河西は物語に接近戦が多く登場することについて触れつつ、「どう考えても重火器を使ったほうが安全なんですよ」と話しキャスト陣を笑わせる。自身が演じる保科については「隊長であるミナが決めてくれるから、保科はその道を切り開くために刀を使っているんですよね」と述べていた。加藤は「本編では葵とハルイチの2人が接点を持っていないんですけれども、アニメだと2人の関係性が深堀りされているので、そこも楽しみにしていただければと」とアニメならではのキャラクターの描き方について注目してほしいとアピールした。

最後にキャスト陣からは挨拶が行われる。作品に携わる中で「声優というお仕事で(作品に)貢献できることの小ささを感じました」と明かしたのは福西。「作者の松本先生をはじめ、たくさんのスタッフの方々の努力の結晶に、最後に声を乗せさせていただいて。小さな存在の自分がどう貢献できるのかを考えたときに、いい意味で(作品を)代表しているような顔をして、お芝居のときに感じた熱い魂をお届けすることが肝ではないかと思いました」と語り、「世界に誇れる作品になっていると思います。この溢れる思いがお芝居で伝わっていたら幸いです」と締めくくりイベントは閉幕。最後のマスコミ向けのフォトセッションでは、涙をにじませる場面も見られた。

4月13日放送開始の「怪獣8号」は、怪獣が人々をおびやかす世界を舞台にした物語。アニメは地上波放送のほか、公式X(旧Twitter)アカウントでリアルタイム配信が行われる。

(c)防衛隊第3部隊 (c)松本直也/集英社