舞台「ちびまる子ちゃん」開幕!高校生になった3年4組の男子たちが“夢”を語る

「『ちびまる子ちゃん』原作35周年記念公演 ちびまる子ちゃん THE STAGE 『はいすくーるでいず』」ゲネプロの様子。

「ちびまる子ちゃん」原作35周年記念公演「ちびまる子ちゃん THE STAGE 『はいすくーるでいず』」が、本日12月15日に東京・銀河劇場で開幕した。本記事では公演に先がけて行われたゲネプロの様子をレポートする。なおネタバレが含まれるため、未鑑賞の人はご注意を。

「まる子のクラスメイトである3年4組の男子たちが、高校生になったとしたら!?」という、“もしも”の話が展開される同舞台。開幕前には佐奈宏紀演じる花輪クンこと花輪和彦が登場し、観客に向けて来場への感謝を述べる。彼の登場を皮切りに同舞台の出演者たちが1人ずつ現れ、個性豊かな自己紹介を済ませたのち舞台は開幕した。

第1部は花輪クンと大高洋夫演じるヒデじいこと西城秀治が、自宅にて「夢とは何か」を語るシーンからスタート。はっきりとした夢は持っていない花輪クンに対し、クラスのほかの男子たちはそれぞれ目指している姿がある様子。教室では川崎優作演じる小杉君こと小杉太、松島勇之介演じるはまじこと浜崎のりたか、矢田悠祐演じる藤木君こと藤木茂がバンドで大成功を収めたいと語っており、バンド名を「ハングリー」としながら「テッペンを取ってみせる!」と豪語する。その後全員による歌唱パートへと移行し、賑やかな毎日を送りながらも将来の夢や進路について真剣に考え始めている様子が歌われた。

場面は赤いTシャツを来たガラの悪い学生が、地元の不良たちと取っ組み合いの喧嘩となるアクションシーンへ。その学生は、東京へ転校した橋本祥平演じる大野君こと大野けんいちだった。花輪クンたちがいるクラスへと再び転入してきた大野君だったが、いかつい見た目や刺々しい態度といったその変わり様にかつてのクラスメイトたちは驚愕。放課後にはかつての大親友だったGAKU演じる杉山君こと杉山さとしとも衝突してしまい、大野君に何かがあったのだとかつてのクラスメイトたちは悟る。

一方大野君に倒された不良たちは、大野君の家に殴り込みに向かっていた。すると家の前で酒井敏也演じる大野君のおじいちゃんと遭遇し、すき焼きをごちそうになることに。極上の肉を前にしながらも、大野君とどうやって決着をつけるか悩んでいた不良たちだったが、結局帰宅した大野君に激怒され追い出されてしまった。荒れた室内を片付けながら、おじいちゃんに謝る大野君。そんな大野君を気にかけ、タイミングを同じくして杉山君が大野君を訪ねてくる。グレてしまった理由を聞いても何も答えてくれない大野君に対し、杉山君は根気強く問いかけ続ける。すると大野君は、彼自身が持つ夢について語りだして……。

その後原嶋元久演じるブー太郎こと富田太郎が不良たちにさらわれたり、彼を助けに花輪クンたちクラスメイト全員が参上したりと賑やかでコミカルな演出が続き、最後には全員がそれぞれの夢を語るパートに突入。出演者総出の歌唱パートを終え、第1部は閉幕した。

続く第2部では「ちびまる子ちゃん」に登場する楽曲を中心としたライブショー「まるステ ザ・歌謡ショー」を展開。山本リンダや西城秀樹、中森明菜といった懐かしの曲やクリスマスソングなどを出演者たちが歌と踊りでパフォーマンスした。さらに公演を前にして、佐奈、松島、橋本、酒井からはコメントも寄せられている。

佐奈宏紀(花輪クンこと花輪和彦役)コメント

いよいよ開幕です!宴の始まりです!
稽古場から爆笑の嵐。「ちびまる子ちゃん」にぴったりの雰囲気が仕上がったと思います。まるでおもちゃ箱をひっくり返したようなワックワクの詰まった作品です。ぜひ童心にかえった気持ちでご観劇ください!
肌寒い季節ですが、今年のクリスマスシーズンは銀河劇場で!まるステで!一緒にほっこり温まりましょう。

松島勇之介(はまじこと浜崎のりたか役)コメント

皆さんこんにちは!はまじ役の松島勇之介です!!
さあ、ついにまるステの幕が上がります。僕自身この作品と出会って夢とは何か、友達とは何かというのを改めて考えさせられました。
歳を重ねる毎にどこか恥ずかしく思える熱すぎる青春を、今一度身体全体で感じてください!!

橋本祥平(大野君こと大野けんいち役)コメント

物心がついた時から目に触れていた「ちびまる子ちゃん」。この作品を見たら不思議と次の日を明るく迎えられる、また明日が楽しみになる。きっとそう感じたのは自分だけでは無いと思います。
今回この舞台を通して「ちびまる子ちゃん」の世界に飛び込んでみて、改めて原作35周年の歴史の深さを実感しました。作品が持つ力と言うのは物凄く、稽古場は賑やかで楽しみながら演劇と向き合っていました。
見ている人を自然と笑顔にするそれがちびまる子ちゃんの魅力。この舞台もそうでありたいと思いながら向き合ってきました。青春というのは真っ直ぐで、大人になれば恥ずかしかったなと思う事でもその瞬間はそれが正義。どうか僕らの真っ直ぐな想いを受け止めてください。
僕らの『はいすくーるでいず』がいよいよ開幕!

酒井敏也(大野君のお爺ちゃん役)コメント

若者たちのキレキレで軸のブレない素晴らしいダンス!ハイトーンで美しい声!心地よく進むシーンの数々!笑いを取る間!
共演者のわたしはウキウキ楽しくお芝居しています!
この楽しいお芝居を早く皆さまにお届けしたい…!
毎日元気に楽しんで、この作品を皆さまへお届けしまーす!!

「ちびまる子ちゃん」原作35周年記念公演 ちびまる子ちゃん THE STAGE 『はいすくーるでいず』

期間:2022年12月15日(木)~25日(日)
場所:東京都 天王洲 銀河劇場

スタッフ

原作:「ちびまる子ちゃん」(さくらももこ/集英社刊)
演出:小林顕作
脚本:玉川双来
協力:一般社団法人 日本 2.5 次元ミュージカル協会
主催:ネルケプランニング

キャスト

花輪和彦(花輪クン):佐奈宏紀
丸尾末男(丸尾君):佐川大樹
浜崎のりたか(はまじ):松島勇之介
藤木茂(藤木君):矢田悠祐
永沢君男(永沢君):佐藤永典
富田太郎(ブー太郎):原嶋元久
小杉太(小杉君):川崎優作
山根つよし(山根君)石川凌雅
大野けんいち(大野君):橋本祥平
杉山さとし(杉山君):GAKU
青木翔:石田隼
黒岩準:後藤大
白田嵐:福島海太
アンサンブル:境秀人、高橋陸人、齋藤一誠、松本建吾
西城秀治(ヒデじい):大高洋夫
金井先生:大堀こういち
大野君のお爺ちゃん:酒井敏也

※川崎優作の崎は立つ崎が正式表記。

(c)さくらプロダクション (c)舞台『ちびまる子ちゃん』プロジェクト