持田あきが担当に感謝、第25回文化庁メディア芸術祭の受賞作品展は明日から

持田あき

「第25回文化庁メディア芸術祭受賞作品展」が、明日9月16日から26日まで東京・お台場の日本科学未来館を中心に開催される。本日9月15日、プレス向けの内覧会が実施された。

平成9年度より行われている文化庁メディア芸術祭は、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門において優れた作品を顕彰するとともに、受賞作品の鑑賞機会を提供するイベント。第25回文化庁メディア芸術祭では、世界95の国と地域から応募された3537作品の中から、4部門ごとに大賞、優秀賞、ソーシャル・インパクト賞、新人賞、U-18賞が選出された。

“受賞作品の鑑賞機会を提供する”場である「受賞作品展」。日本科学未来館の会場では、多様な表現形態の受賞作品が一堂に展示された。エンターテインメント部門の大賞に輝いたテレビ番組「浦沢直樹の漫勉neo ~安彦良和~」の展示スペースでは、大きなモニターで実際の番組を上映。番組内でスポットを当てた安彦の原稿と筆なども見ることができる。制作スタッフは「『漫勉』はすごいマンガ家である浦沢直樹さんが、すごいテクニックを持っているマンガ家さんの創作風景を見ながら、マンガの深い話に突入していく番組。何人もの方に出ていただきましたが、その中でも本当にとんでもない描き方だと浦沢さんが驚かれていたのが安彦良和さんの回。ネームやアタリを描かず、いきなりコマを割り、下描きを始める。驚愕の映像が見られる回です」と説明した。

アニメーション部門の大賞作品は、イラン生まれのMahboobeh KALAEE(マブべ・カライー)による短編アニメーション「The Fourth Wall」。来日したKALAEEは「私が初めて作ったショートアニメーションフィルムです。家族の関係性を描いた作品になっていまして、実際に(アニメの舞台でもある)台所を使って制作しました」と挨拶した。会場では「The Fourth Wall」のメイキング映像の上映スペースが用意されている。そのほか優秀賞を受賞した「幾多の北」「漁港の肉子ちゃん」「Sonny Boy」「Letter to a Pig」の関連資料の展示、インタビュー映像の上映も行われている。

マンガ部門では持田あき「ゴールデンラズベリー」が大賞を受賞。会場には「ゴールデンラズベリー」の原稿やカラーイラストなどがお目見えした。持田は「本当に素晴らしい賞をいただけて、光栄に思っています。担当さんが本当に熱く、情熱を持って一緒に作ってくださっていて……担当さんに贈りたい賞です」と二人三脚で作品を作っている編集担当を讃えた。ソーシャル・インパクト賞を受賞した和山やま「女の園の星」、優秀賞のうめざわしゅん「ダーウィン事変」、浅野いにお「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」、西村ツチカ「北極百貨店のコンシェルジュさん」、ティー・ブイ「私たちにできたこと──難民になったベトナムの少女とその家族の物語」などの原稿や資料も展示されている。

なお「第25回文化庁メディア芸術祭受賞作品展」の入場料は無料。期間中は上映会や関連イベントなども予定されている。

第25回文化庁メディア芸術祭受賞作品展

期間:2022年9月16日(金)~9月26日(月) ※9月20日(火)は休館。
会場:東京都 日本科学未来館
サテライト会場:東京都 CINEMA Chupki TABATA、東京都 池袋HUMAXシネマズ、東京都 クロス新宿ビジョン、大分県 不均質な自然と人の美術館
入場料:無料