「江戸川乱歩文庫」コミカライズ、小説にインスパイアされたオリジナルストーリーも

「目羅博士の不思議な犯罪」

春陽堂書店が刊行する「江戸川乱歩文庫」シリーズのコミカライズ「目羅博士の不思議な犯罪」、「偉大なる夢」1巻、「陰獣」の3冊が本日12月11日に発売された。

江戸川乱歩の小説を原案に、原作を上野顕太郎、作画を山田一喜が務めた「目羅博士の不思議な犯罪」、江戸川乱歩原作、熊谷杯人作画の「偉大なる夢」は、原作にインスパイアされたオリジナルストーリーが展開されるスピンアウトシリーズ。オールカラーで制作されており、電子配信では縦スクロール形式でマンガを読むことができる。江戸川乱歩の孫にあたる平井憲太郎氏は今回の刊行が、1925年から続く春陽堂書店と江戸川乱歩の関わりからすれば「自然なこと」だと支持し、「この路線から祖父の作品が新しい読者を得て、また想像も付かない二次使用が生まれれてくることを期待したいと思います」とコメントを寄せた。

一方、江戸川乱歩の小説と同名で刊行される「陰獣」はモノクロで制作。「哲也」で知られるさいふうめいこと竹内一郎が脚本を務め、大英博物館に作品が所蔵されている吉田光彦が作画を手がけた。

平井憲太郎コメント

これまで乱歩作品を、本当に長い期間にわたって出版し続けてきた春陽堂書店から、今回のようなコミックスが発表されることは、このような経緯から見れば、まったく自然なことと言えます。この路線から祖父の作品が新しい読者を得て、また想像も付かない二次使用が生まれれてくることを期待したいと思います。