「警部補ダイマジン」向井理が冷酷な警視正役に、召使いのように生田斗真をこき使う
リチャード・ウー、コウノコウジ原作によるドラマ「警部補ダイマジン」に向井理が出演することが決定。頭脳明晰かつ冷酷な警視正・平安才門(ひらやすさいもん)役を演じる。
「警部補ダイマジン」は、強い正義感を持つ警視庁捜査一課のエース・ダイマジンこと台場陣が、法で裁けない犯人に剛腕を振りかざし、悪をもって悪を制すさまを描くサスペンス。ドラマでは台場役を生田斗真、監督を三池崇史、脚本を徳永友一が務める。
向井演じる平安は、ポーカーフェイスで何を考えているのかよくわからない男。真っ当な手段では逮捕できない幼女連続誘拐殺人犯である元警察庁の重鎮を、台場が自ら手を下して殺害してしまったという過去を知り、その弱みに付け込んで、台場を召使いのように半強制的にこき使っていく。2人は、過去の未解決事件を掘り返すうちに、警察組織や国家の暗部に肉迫。想像を絶するほどに強大な組織と対峙することになっていく。
向井と生田は、2008年のドラマ「ハチミツとクローバー」、2010年の映画「ハナミズキ」以来、13年ぶりに共演。向井は「生田くんは、お芝居に対するアンテナがすごく広いので、現場の空気感やいろいろなことをキャッチしながら作っていくんです。そういうところは全然変わっていなくて、お芝居も『相変わらず上手いなあ』と思いながらご一緒しています」と生田との再会を喜び、「“台場と平安という全然タイプの違う人間が同じ画面にいる”と考えたときに、僕は生田くんのお芝居を見て違うことをしなきゃいけないし、逆に台場ができないことを平安が補うこともあるんじゃないかなと思ったので、ひとりで作り込むというよりは、毎回現場で足し算や引き算をしていく方がいいんだと感じています」と現場での様子を語った。
また向井は、三池監督作品に初出演となることについて「今までなかなかチャンスがなかったので、今回ご一緒させていただくのがうれしかった! 臨機応変でとてもスムーズに撮影が進むのは、やはり三池監督の感性や長年の経験の賜物だと思う」とコメント。さらに「『これを地上波でやるんだ、やれるんだ』という挑戦の場ですし、『テレビって何なんだろう?』ということを改めて考えられる作品になればいいと思います」とメッセージを贈った。ドラマは7月よりテレビ朝日系24局にて、毎週金曜日23時15分から放送される。
向井理(平安才門役)コメント
出演が決まったときの感想
これまでご一緒したことのある共演者の方がかなり多かったので、再会できるという喜びがありましたし、いろんな武器が出てきたり、人がどんどん死んでいくという描写をエンターテインメントの中でどういう風に描くのかなということも楽しみでした。そしてやっぱり、三池監督と初めてお仕事させていただくということですね。今までなかなかチャンスがなかったので、今回初めてご一緒させていただくのがうれしかったです。
脚本を読んだ感想
文章で読んでいるだけでも結構ハードでした。アクションシーンって台本ではわりとシンプルに書いてあることが多いんですよ。例えば「戦う」と1行だけ書かれていても、現場はすごく大変なので、これはハードな作品になるんだろうなと思いました。僕は指揮をする立場なので、アクションの担当ではないんですが、逆にセリフが多いんです。体を使う側、頭を使う側と、キレイに分かれているなぁと思いました。
平安才門をどういう人物だと捉えているか。また、実際に演じてみた感想
何を考えているのかわからない、というのが第一印象です。言ってることと考えていることが違うなんてこともザラだろうし、とにかくあまり本音を見せない人だと思います。台場の弱みを握ってコントロールする、というのはとても平安らしいですし、そうされてイラ立っている台場を見るのもたぶん好きなんでしょうね(笑)。
演じるにあたっては、あまり抑揚のないしゃべり方にしてみたり、驚くところでもそんなに表情に出さないようにしてみたり……。ポーカーフェイスで頭のいい人だと思うんですが、やっているのは犯罪みたいなことですから(笑)、そこのバランスをどういう風に作り上げれば平安になれるのか…ということを結構考ました。
“台場と平安という全然タイプの違う人間が同じ画面にいる”と考えたときに、僕は生田くんのお芝居を見て違うことをしなきゃいけないし、逆に台場ができないことを平安が補うこともあるんじゃないかなと思ったので、ひとりで作り込むというよりは、毎回現場で足し算や引き算をしていく方がいいんだと感じています。
そしてやっぱり謎が多い人物なので、キャストの皆さんと、遊びの中で裏設定を作って関係性を理解したり、スタッフの方とも話しながら“みんなで作っていく”という感じの現場でした。
生田斗真とひさびさに共演した感想
本当に10年ぶり以上になりますね! もちろん落ち着きなどは、当時と全然違いますし、お互い環境も変わりましたが、大きくは20代の頃とそんなに変わっていないですね。生田くんはすごく器用な方ですし、お芝居に対するアンテナがすごく広いので、現場の空気感やいろいろなことをキャッチしながら作り上げていくんです。そういうところも全然変わっていなくて、「相変わらずお芝居が上手いなあ」と思いながらご一緒しています。
三池崇史監督の作品に初めて出演してみて
とにかくテンポが早い! 無駄な時間がまったくないんですよ。だから一日の撮影があっという間に終わるんです。もう慣れましたけど、最初の頃は「え、もう終わり?」という日が続いていました(笑)。監督にまったく迷いがないので、すごく安心感がありましたね。そして、例えば天気に合わせて撮り方を変えたりだとか…ライブ感を楽しんでらっしゃるんだろうなと思いました。臨機応変でとてもスムーズに撮影が進むのは、やはり三池監督の感性や長年の経験の賜物なんじゃないかなと思います。
作品の魅力
傍から見たらすごく恵まれているし、満ち足りているような人でも、きっと何かしら不満をもっていると思うんです。ちょっとした不満がある人、法で裁けない権力などに憤りを感じている人にとっては、溜飲を下げるドラマになるかもしれないですし、個人的にはとてもチャレンジングな作品だと思っています。「これを地上波でやるんだ、やれるんだ」ということに挑戦できる場だったのでとても斬新でした。僕は自由な時代のテレビを見て育ってきたので……時代が変わって制限されることが増えるのは仕方ないことだとは思うんですが、「テレビって何なんだろう?」ということを改めて考えられる、そんなドラマになればいいなと思います。
金曜ナイトドラマ「警部補ダイマジン」
テレビ朝日系24局:2023年7月より毎週金曜日23:15~
スタッフ
原作「警部補ダイマジン」(作:リチャード・ウー/画:コウノコウジ 日本文芸社 刊)
脚本:徳永友一
音楽:遠藤浩二
ゼネラルプロデューサー:服部宣之(テレビ朝日)
企画協力:三宅川敬輔
プロデューサー:坂美佐子(OLM)、井上文雄(OLM)、前田茂司(楽映舎)、後藤達哉(テレビ朝日)
制作プロデューサー:奥野邦洋(OLM)、善田真也(楽映舎)
監督:三池崇史、倉橋龍介
制作協力:OLM 、楽映舎
制作著作:テレビ朝日