「るろ剣」はThe Beginningでやっと始まる、佐藤健の注目どころは「北村一輝のお茶碗」

左から大友啓史監督、北村一輝、有村架純、佐藤健、村上虹郎、江口洋介。

和月伸宏原作による実写映画「るろうに剣心 最終章 The Final」の大ヒット舞台挨拶と、「るろうに剣心 最終章 The Beginning」の初日舞台挨拶が、本日6月4日に東京・丸の内ピカデリーで開催された。

「The Final」の舞台挨拶には緋村剣心役の佐藤健、神谷薫役の武井咲、相楽左之助役の青木崇高、巻町操役の土屋太鳳、斎藤一役の江口洋介、大友啓史監督が登壇。同作の興行収入は33億円を突破したとのことで、リピーターの中には35回観た人もいるそう。大友監督は「下手すると俺より観てますね(笑)」と驚き、佐藤は「たぶん35歳の方ですよね。皆さんも、自分の歳の数を目指していただけたら」と無茶振りをし、さらなるヒットを狙おうとする。

ここからは「The Beginning」には出演していない武井、青木、土屋が、「The Beginning」の舞台挨拶に登壇するキャストたちに質問を投げることに。剣心に巴をフラッシュバックをさせるという意図で、薫の髪型を巴に寄せていたと明かした武井は、雪代巴役の有村架純に「巴に寄せた薫はどうでしたか?」という質問を用意する。佐藤は「そんな聞きづらいこと本人によく聞けんな! メンタルがすごいよ(笑)」とツッコミ。武井はそんなつもりはないと必死に否定していたが、役柄として垣間見えるライバル心に大友監督は「剣心にとって2人は過去の人と今の人ですからね。バチバチやってもらっていいんじゃないですか」と笑った。

青木は「The Final」と「The Beginning」の両作に携わった佐藤、江口、大友監督に「ほぼ同時期に撮ってましたけど、どこにその体力と気力が残ってたんですか?」と質問。佐藤はその場で「これはね、俗に言う“別腹”なんですよ。『The Final』でお腹いっぱいと思いきや、意外といけるんです」と回答する。土屋は大友監督に「大友監督は台本のセリフを言い終わっても、役の息遣いが続いていると思ったらカットをかけない方だと感じていて。監督が『The Beginning』でカットをかけたくない!と思ったシーンはどこですか?」と質問し、次の舞台挨拶での答えを待った。

「The Beginning」の舞台挨拶には佐藤、江口、大友監督に加え、巴役の有村、辰巳役の北村一輝、沖田総司役の村上虹郎が参加。幕末の侍たちを描いたアクション映画であると同時に、美しく儚く切ないラブストーリーである同作について佐藤は「人間じゃなかったんです、剣心は。心を持っていなくて、人を斬ることで目標に突き進んでいくことしか知らなかった。そんな剣心が、巴という人と出会って幸せを知る。その人間になっていく過程を表せればいいかなと思い演じました」と述べる。

有村は役作りについて、衣装やメイクへ、監督とのすり合わせなどに触れながら「一番大きかったのは、健さん演じた剣心がそばにいてくれたこと」とコメント。これを受け、佐藤は「本当に儚くも温かい日々でした。野菜を育てるとか、すごい地味な生活を送ってたんですけど、その生活がいかに幸せかってことを教えてくれました」と語った。

幕府側の侍を演じた村上、北村、江口。村上は「衣装合わせに行ったとき、原作の沖田総司のビジュアルとは違っていて。衣装を着て江口さんと並んだ姿を見て、『あ、これは今まで10年間紡がれてきたシリーズとは少し違う方向性のものを作るんだな』と思いました。剣心という架空のキャラクターがいる中で、実在した人物を演じるということは、下手な“キャラクター感”を許してくれないんだなと思いました」と話した。

ここからは「The Final」の舞台挨拶でもらっていた質問に答えることに。有村は武井からの「巴に寄せた薫はどうでしたか?」という質問に対し、「とても美しかったです。巴から見た薫さんはすごく無邪気だったり素直だったり、巴にないものをたくさん持っていらっしゃるので、巴にとってとても眩しい人なのではないかなと思います」と述べる。有村が答えづらいのではと心配していた佐藤は「うちの薫がすみませんでした」と冗談混じりで謝った。

土屋の「大友監督がカットをかけなかったシーンは?」という質問について、村上は「あんまり記憶ない……」とポツリ。北村も有村も「そういう記憶ないですね」「カット尻はそんなに長くなかった気がします」と続ける。大友監督は「今回いつもに比べると大変だったんで、早くカットかけて明日の準備したかったから」とジョークを飛ばしながら、「役でいる時間を少しでも増やすことが必要なときもあるんだけど、今回は意外とスコーンとみんなが役に入ってくれたから、そういうことをする必要もなかったのかな」と答えた。

またキャストの知られざる謎に触れるコーナーでは、佐藤が「北村さんってこう見えて、誰よりも気を遣う人なんです。食事をしてるときにお茶碗持ってたの覚えてます? 演出でお茶碗が欠けてるんですけど、欠けてる部分がめちゃめちゃ正面にくるようにしていて。そういう細かい仕事を画に映そうっていう気の使い方をされるんですよ」と言及。北村は「それは皆さんが一生懸命作ってくださるから。それに気付く君もすごいよ!」と照れた様子で、佐藤は「ぜひお茶碗見てください」と呼びかけた。

最後に佐藤は公開初日足を運んだ観客や、これから映画を観る人に一言挨拶。「皆さんの支えがあってここに辿り着くことができました。最初はこれをもって『るろうに剣心』シリーズが終わってしまうことが寂しいという気持ちを抱えていたんですが、公開が迫ってくるうちに少し気持ちも変わってきて。今までずっと『るろうに剣心』は終わりに向かっていってると感じてたんですけど、この『The Beginning』を観てもらって『るろうに剣心』はやっと始まるんだなと思っています。完成した『るろうに剣心』シリーズを末長く愛していただけたら」と述べ、イベントは幕を閉じた。

(c)和月伸宏/集英社 (c)2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会