「マスタード・チョコレート」山田菜々、ポンコツ少女役オファーに「来た!」

「マスタード・チョコレート」完成披露試写会の様子。左から神永圭佑、太田基裕、山田菜々、染谷俊之、笹木彰人監督。 (c)映画「マスタード・チョコレート」製作委員会

冬川智子原作による映画「マスタード・チョコレート」の完成披露試写会が、本日4月11日に東京・シネマート新宿で行われ、キャストの山田菜々、太田基裕、染谷俊之、神永圭佑、笹木彰人監督が登壇した。

主人公の津組倫子役で映画単独初主演を務めた山田は「映画のビジュアルに『ポンコツな少女の恋と友情の物語』という言葉が添えられているんです。私、NMB48にいたときメンバーからよくポンコツと呼ばれていたので、『ぴったりの役が来た!』と(笑)。ポンコツでよかったと思いました」とオファーを受けたときの心境を明かす。続いて原作の感想を聞かれた染谷は「とても楽しく読ませてもらいました。男性も女性も楽しめる作品だと思います」と回答。神永もそれに共感し、「面白くて、あっという間に読んでしまいました。日常を覗き見しているようなリアルさがあるので、それを映画でも楽しんでもらえたら」と述べた。

笹木監督は「優しくて静かなこの映画のように、撮影も落ち着いた雰囲気で進んでいきましたね。役者陣もリハーサルからがんばってくれて、本番ではNGなしでした」と回想。神永が「僕が汗をかきすぎるという“汗NG”はありましたけど」と冗談交じりに話すと、笹木監督は「本当に暑かったからね。確かに撮影を止めて、汗を拭いてもらったことはあった」と笑いながら振り返る。2人のやり取りを聞いていた染谷は「“セミNG”もありましたよね」と、撮影用のライトにセミが集まってしまったハプニングを明かす。虫に関する事件はほかにもあったようで、山田が「私、世界で一番虫が嫌いなんですけど、撮影中に胸元へ虫が入り込んでしまって……」と語ると、太田は「場所が場所なので、一緒にいたけど助けてあげられなかったんです」と述べ、観客の笑いを誘った。

劇中で美大を目指し奮闘する津組にちなみ、人生でもっともがんばったことを聞かれた登壇者たち。山田は「バレンタインデーの日に、好きだった人に手作りタルトを渡したことですかね。でも食べてもらったら、タルトが硬すぎたみたいで、相手の歯が折れちゃったんです」と中学生時代のエピソードを披露し、集まったファンを驚かせる。続いて話を振られた太田は、初舞台に出た日のことを回想。染谷は体育祭で急遽リレーの選手に駆り出されたことを、潔癖症の神永はロケ先の旅館に大浴場しかなく苦労したことを語った。

微笑ましいエピソードが続く中、笹木監督が「先週うちのマンションが火事になって、死にかけたんですけど」と驚愕の事実を明かし、会場は異様なムードに。笹木監督が「でも無事に生き延びてここにいます。神様が「『マスタード・チョコレート』が終わるまでがんばれ!」って、生かしてくれたのかもしれません」と述べると、染谷から「その話、監督ががんばった話じゃなくない?」とツッコミが入り、会場は笑いの渦に。笹木監督は「神様ががんばった話でした」と笑顔を浮かべた。

映画「マスタード・チョコレート」は、4月29日よりシネマート新宿ほかにて順次公開。

(c)映画「マスタード・チョコレート」製作委員会