「弱虫ペダル」永瀬廉が秋葉原にママチャリで登場「全身全霊で自転車に挑みました」

映画「弱虫ペダル」キックオフイベントの様子。前列左から橋本環奈、永瀬廉、伊藤健太郎。後列左から三木康一郎監督、菅原健、坂東龍汰、竜星涼、柳俊太郎。

渡辺航原作による実写映画「弱虫ペダル」のキックオフイベントが、本日7月14日に東京・秋葉原UDXにて開催された。

8月14日に全国公開される実写映画「弱虫ペダル」は、地元・千葉から秋葉原にママチャリで通うアニメ好きの高校生・小野田坂道が、高校の自転車競技部に入部し、そこで出会った仲間たちとともに才能を開花させていく物語。この日のイベントは坂道が地元の千葉から秋葉原までママチャリで通っていたことにちなみ、坂道役の永瀬廉(King & Prince)が劇中で使用したママチャリに乗って登場した。また今泉俊輔役の伊藤健太郎、寒咲幹役の橋本環奈、鳴子章吉役の坂東龍汰、金城真護役の竜星涼、巻島裕介役の柳俊太郎、田所迅役の菅原健、監督の三木康一郎が参加した。

自身が所属するグループ・King & Princeが手がける主題歌「Key of Heart」にのせて姿を現した永瀬は「すごいシュールじゃないですか? 大丈夫ですか?」と少々戸惑った様子。「今日はこのような状況の中でお集まりいただき、ありがとうございます。坂道にとって秋葉原という場所は思い出深い地ですが、残念ながら僕はまだ深い思い出がないので、今日皆さんと一緒に素敵な思い出が作れればと思います」と挨拶し、この日のイベントをスタートさせた。

まずは本作のテーマであるロードレースの撮影について振り返る登壇者たち。永瀬は「撮影はもうやるしかないっていう気持ち。暑かったり寒かったり風が強かったりといろいろな状況で撮影してたので、もう限界のその先に行ってましたね」とハードだった収録を回想する。また伊藤も「体力というよりは気持ちでどこまで行けるかでしたね。映像を観せてもらったんですが、苦しい顔やしんどい顔がお芝居の域を超えていた部分もありました。それがこの映画の一番の魅力じゃないかな」と見どころをアピールする。

一方、マネージャーとして男性陣の撮影を見届けた橋本は「こんな急な坂道を登れるんだなって、近くで見ながら感じてました。自転車競技はケガの危険性もあるので、みんな安全のためにすごく練習をして撮影に挑んでましたね」とコメント。すると三木監督から「(橋本はその苦しんでる様子を見て)楽しんでましたから」とツッコミが。その言葉に橋本は「いや、それは監督! 監督が一番楽しんでましたよ」とツッコミ返す。そんな三木監督は「最初(映画を)どう作るか考えたとき、自転車シーンの撮影は大変だろうと思ったのでCGでやろうと考えてたんです。でもどこかのタイミングで『これは全部やらせたほうが面白いな』と(笑)」と裏話を披露。CGで撮る案があったことを知らなかったという永瀬が驚いた様子を見せると、三木監督は「狙い通り、すごく苦しい表情が撮れました」と満足げに述べた。

ここで作品のテーマにちなみ、キャスト陣が自身の青春にまつわるエピソードを披露することに。永瀬が「高校生の頃、友達と千葉の海に行ったんです。海辺で過ごしてゆるい話をしながら朝まで過ごそうってなってレジャーシートで雑魚寝して。帰りに雨降ってきてレジャーシートを被って駅まで帰ったのが思い出です」と語ると、伊藤も「似てるんですけど、免許を取ったばかりのときに、高校の親友たちと一緒に車で海に行って、何をするわけでもなく、ぷらっと海を見て帰ったことがありました。でもそういうなんでもないようなことが青春なのかなって、今振り返ると思いますよね」と話す。

高校時代から忙しく仕事をしていたという橋本は「毎日のように福岡から東京に通っていたので、今自分が東京にいるのか福岡にいるのかもよくわからないみたいな(笑)。でも友達がお弁当を作ってくれていたのがいい思い出です」と笑顔を浮かべる。また坂東が「僕は高校3年間、電車通学だったんですけど、他校の女の子に電車の中で一目惚れして、3年間ずっと片思いを続けてたのが青春ですね」と話すと、永瀬は「3年間ずっと片思い? しゃべったことは?」と食いつく。坂東が「しゃべったことはあるんですけど、告白はできなくて。する機会がなかったので」と答えると、三木監督に「3年間はキモいぞ(笑)」と言われ、「じゃあ、1年間ってことで!」と慌てていた。

竜星は「僕は撮影中に青春っぽいことができて。1年生の3人が撮影してる間、3年生はゆっくりできる時間があったので、3年生チームでレンタカーを借りて、大阪まで行ってたこ焼きを食べてたりして、上級生の絆を深めました」と明かす。また柳は「男子校だったんですが、最後の1年だけ女子校と合併して。急に隣に女の子が座っているドキドキ感は、今では味わえない感覚」と回顧する。菅原は「『弱虫ペダル』を観て、人ががんばっている姿っていいなと思って、アボカドを育て始めたんですよ。毎朝少しずつ芽が伸びてて、がんばってるなって」と独特のエピソードを披露した。

最後の挨拶で三木監督は「今年はインターハイが中止になってしまい、多くの高校生が悔しい思いをしていると思います。そんな中で、この作品が何を意味するんだろうかと考えたときに、このメンバーが必死に努力している姿を観てもらって、そんな高校生たちの背中をちょっとでも押せる作品になればいいなと思っています」と、本作に込めた思いを語る。そして永瀬が「僕たちも全身全霊で自転車に挑みました。ロードレースの熱や疾走感を大事にしつつ、青春の尊さだったり、今の時代だからこそ大切にしたい人とのつながり、がんばろうという気持ちを思い出させてくれる作品だと思います」と本作をアピールし、イベントを締めくくった。

※柳俊太郎の柳は木へんに夘が正式表記。

実写映画「弱虫ペダル」

2020年8月14日(金)公開

原作:渡辺航『弱虫ペダル』(秋田書店「週刊少年チャンピオン」連載)
主演:永瀬廉(King & Prince)
出演:伊藤健太郎、橋本環奈、坂東龍汰、竜星涼、柳俊太郎、菅原健、井上瑞稀(HiHi Jets / ジャニーズJr.)、皆川猿時
監督:三木康一郎
脚本:板谷里乃、三木康一郎
制作プロダクション:デジタル・フロンティア
協力:ワイズロード
製作:「弱虫ペダル」製作委員会
配給:松竹株式会社

(c)2020「弱虫ペダル」製作委員会(c)渡辺航(秋田書店)2008