映画「センコロール コネクト」宇木敦哉ファンの倉岡水巴、愛の力で5教科480点

左から倉岡水巴(22/7)、宇木敦哉監督。

宇木敦哉が監督・脚本・作画を担当する劇場アニメーション「センコロール コネクト」の舞台挨拶付き上映が、「アニメフィルムフェスティバル東京2019」の一環として、去る9月28日に東京・TOHOシネマズ新宿にて開催された。

上映前に行われた舞台挨拶には宇木監督に加え、監督のファンを公言し、本作の公開記念特別番組でもナビゲーターを務めた倉岡水巴(22/7)が登壇。公開から約3カ月が経ち、宇木監督は「パッケージの作業が先週くらいに終わって、今は穏やかな気持ちです」とホッとした様子を見せた。

センコのぬいぐるみを抱えた倉岡は、宇木監督のファンになったきっかけについて「『つり球』というアニメが大好きなんですが、キャラクターが魅力的でかわいいなと思って、キャラクターデザインの方を調べたら宇木監督だったんです」と話す。さらに「『つり球』のBlu-rayの全巻購入特典が宇木監督描き下ろしの収納ボックスで、でも学生だったので、お小遣いでは全巻買えなかったんですよ。それでお母さんに頼んだら、『定期テストで5教科で480点取ったら買ってあげる』って言われて。死ぬほど勉強して480点取って、買ってもらったんです!」と本気のファンぶりが伝わるエピソードを披露し、会場からは大きな拍手が贈られた。

続いてはそんな倉岡からの質問に、宇木監督が回答していく。キャラクターの名前の由来を尋ねられると、宇木監督は「最初は悩むんですが、名前を決めないと話が作りにくいので仮であてて、なじんできちゃってそのまま、ということが多いです。『ハンペン』は見た目ですかね。設定としては、(ドローンを)ナンバリングで呼んでる人もいるんですが、気に入っているやつには個別に名前を付けているという設定です」と説明。「センコちゃんには痛覚と感情はどの程度あるんでしょうか?」という質問には、「攻撃されたら逃げるので、痛覚はあると思います。感情はあるような、ないような……」と言葉を濁した。また制作が発表されている「センコロール 3」の進捗状況について司会者から尋ねられると、「シナリオとかコンテを始めるのは来年からですかね。でも、なるべく早くお見せできるようにがんばりたいです。今はちょっと休ませてください(笑)」と苦笑した。

10月23日に発売される「センコロール コネクト」のBlu-ray完全生産限定版には、宇木監督曰く「1作目のちょっと前くらい、0.98くらいのイメージ」で描き下ろしたという、20ページにわたるマンガが付属。また6月から7月にかけて開催された「宇木敦哉展」で展示されたオリジナルイラストについても話題がおよび、「仕事の絵を描いていると疲れてくるので、ストレッチみたいな感じ」で描いているものだと明かされた。最後に鑑賞を控えた客席に向けて倉岡は「私は宇木監督の空と海の表現がすごく好きなので、要チェックで観てください」と見どころをアピール。宇木は「2のほうはスタジオさんに入ってもらったり、1とはけっこう作り方が違うので、そうした技術的なところも観ていただければ」と呼びかけ、舞台挨拶を締めくくった。

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