「モブサイコ100」上映ありライブありの集い、櫻井孝宏はスタッフの機転にツッコミ

左から松澤千晶アナウンサー、渡辺翔(sajou no hana)、sana(sajou no hana)、キタニタツヤ(sajou no hana)、伊藤節生、櫻井孝宏、大塚明夫、入野自由、星野貴紀、立川譲監督。

ONE原作によるTVアニメ「モブサイコ100 II」のイベント「『モブサイコ100 II』サイコヘルメット教の集い・スペシャルイベント2019夏」が、去る7月7日に埼玉・春日部市民文化会館大ホールにて開催された。コミックナタリーでは夜の部の様子をレポートする。

七夕にちなみ笹の葉や短冊が飾られたステージには、学生服姿の伊藤節生が1人で登壇。演台の前に立った影山茂夫役の伊藤は「2年1組、影山茂夫くん」と名前を呼ばれるが、大きく息を吸ったまま硬直するという、「生徒会長候補者演説会」での一幕を思わせる姿を演じる。そんな様子を見かねた霊幻新隆、エクボ、影山律、芹沢の声が響くと、伊藤は「みんなのおかげで僕は変わったんだ! だから今度こそしゃべれる!」と開会宣言し、イベントの幕を開けた。MOB CHOIR feat. sajou no hanaによるオープニングテーマ「99.9」に合わせて、伊藤、霊幻新隆役の櫻井孝宏、エクボ役の大塚明夫、影山律役の入野自由、芹沢役の星野貴紀が1人ずつ登場すると、「超健康」「無病息災」「エクボの巾着が欲しい」など、それぞれ七夕のお願いごとを披露しながら挨拶を行った。

最初のコーナーは、視聴者によるアンケートの集計結果をもとにトークを展開する「サイコートーク」。スペシャルゲストとして監督の立川譲も登壇し、各テーマについて語り合っていく。1つ目のテーマは「ファンが選ぶ最もお気に入りの変顔Best5」。「ボスに蹴り飛ばされペラペラになったエクボ」「生徒会長選挙でモブを応援すると決意した律」などの“変顔”がランクインする中、第2位に選ばれたのは第6話「孤独なホワイティー」より、母からの誕生日プレゼントが「ホワイティー求人案内」だったと知った霊幻の顔。該当シーンの映像が流れ出すと、ステージ上からは早速「悲しい……」「かわいそう……」と声が漏れ、客席の笑いを誘う。同シーンの霊幻の顔について、立川監督は「1回アニメーターさんに描いてもらったんですけど、それがうますぎて。(採用した霊幻の顔は)マンガのページをスキャンして、きれいにしたものなんです」と明かす。そのエピソードに関心を持った入野が「アニメーターさんが描いたものがうますぎて、ONE先生の絵を……」と繰り返すと「語弊がある(笑)」とツッコミが飛び、櫻井は「味がある、味がある」とフォロー。さらに立川監督が「アニメーターさんには左手で描くつもりでお願いしていて」と続けると、再び“語弊”のあるトーク内容に客席から笑いが溢れ、櫻井は「いやあ、味がありますからね」と付け足した。

第1位に輝いたのは同じく第6話より、友達と歩くモブを見つけてしまった霊幻の顔。伊藤は「色はみ出てますよ? 人としてどうなっているかわからない(笑)」とそのカットについて言及すると、立川監督は「これも“左手で描いてくれシリーズ”ですね。色もはみ出すように描いてもらいました」と説明する。入野は「意外とこういうときってみんなこういう顔をしているんでしょうね」と想像すると、櫻井は「俺、よくこういう顔してる」とコメント。「こういう無の(表情)……」と言う櫻井に、大塚が「猫がウンコしてるときみたいな」と例えてみせると客席からは笑い声が上がった。

続いてのテーマは「ファンが選ぶ最も感動したシーンBest5」。「ボスの爆発を止めると覚悟したモブとボスの会話」「モブへの憧れを叫ぶ律」などがランクインし、第3位には第7話「追い込み ~正体~」より霊幻の記者会見のシーンが選ばれる。モブへ「成長したな、お前」と呼びかける霊幻の表情について、立川監督は「ONEさんから『今思うと(原作は)違う気がする』ということで、『アニメのほうの解釈で顔を描いてほしい』と言われたんです。『成長したな、お前』と言っているんですけど、霊幻にとってはモブが成長していったことに寂しさや切なさがあってこの表情になった」と説明した。

第2位に選ばれたのは第1話「ビリビリ ~誰かが見てる~」より、原稿用紙を拾い集めるモブのシーン。伊藤は「第1期の頃からこのシーンをやりたいと思っていて。それがまさかの第2期の第1話になって。うれしかったのと同時に、好きなシーンだからこそ自分にプレッシャーがかかってドキドキしながらやりました」と当時を振り返る。そして第1位は第7話より、会見を終えた霊幻とモブの会話がランクイン。映像が上映されると客席からは「ああ……」という声が漏れ出し、シーンの終盤では涙を浮かべる観客の姿も。櫻井は「収録のときはそんなふうに思わなかったんですが、『モブサイコ』をやってきた中で一番難しかったシーンなのかなと、今思いながら観ていました」と述懐する。大塚は「しつこくなくていい。トゥーマッチじゃない」と霊幻を演じた櫻井を讃えると、櫻井は「猫のウンコって言われたらどうしようかなと思いました」と口にし、機転を利かせたスタッフによりモニターに「ファンが選ぶ変顔第1位」の霊幻が映し出され笑いが巻き起こる。立川監督も「霊幻の『知ってる?』の言い方が好きですね。絶妙なお芝居をする」と称賛し、「猫のウンコじゃない」と付け加えると、再びモニターには「変顔第1位」の霊幻が映し出され、櫻井は「台本があるみたいな手際のよさやめて!」とスタッフにツッコミを入れた。

そしてイベントは新作OVA「モブサイコ100 第一回霊とか相談所慰安旅行~ココロ満たす癒やしの旅~」の先行上映へ。芹沢役の星野は「今回のOVAでは活躍させていただきました!」とうれしそうな表情を浮かべ、「芹沢にとっては葛藤やワクワクするところもあったんですが、実際に演じてみたらとっても楽しかったですね」と感想を述べた。OVAの物語は、縞馬県の山奥にある秘湯・疣神(いぼがみ)温泉の旅館の女将からとある依頼を受けたモブや霊幻らが、1泊2日の慰安旅行をかねて現地に赴く様子を描いたもので、上映中はたびたび大きな笑い声が響いた。上映後、ここで降壇となる立川監督は「(OVAを作ってみて)やっぱり『モブサイコ』を作るのは楽しいなって思いました。(今後も)やりたいなと思います」と期待を寄せると、それに答えるように客席からは大きな拍手が贈られた。

告知コーナーのあとはsajou no hanaによるライブコーナーへ。OPテーマ「99.9」や、EDテーマとして使用された「メモセピア」「目蓋の裏」「グレイ」「いきるひとびと」、さらに第1期のOPテーマ「99」が次々と披露され、観客はオリジナルのプレートライトを揺らしながらライブを楽しんだ。ライブを終え、メンバーの渡辺翔は「『モブサイコ』のキャラクターには共感が多い。どのキャラクターでも例えられるように書いているので、解釈はご自由に」、キタニタツヤは「生きていると逃れられない人間関係があると思うんです。そこに向き合っていかないとねというメッセージを(作品から)受け取ったので、それを込めました」とそれぞれ楽曲制作時の思いを語る。またsanaは「作品への愛が溢れた空間で、今までの『モブサイコ100』の楽曲を歌えて本当に幸せな時間でした」と感謝を述べた。

最後にキャスト陣からはファンへのメッセージが贈られ、続編を期待する思いも語られていく。伊藤は「第1期の第1話からもうすぐ3年になります。またこういう場で会いたいですし、モブくんを通して皆さんにいろんなことをお伝えできるように役者としてもがんばっていきたい。これからも皆さんと『モブサイコ』という世界を盛り上げていきたいと思います。今後ともよろしくお願いします」と締めくくった。

なおOVA「モブサイコ100 第一回霊とか相談所慰安旅行~ココロ満たす癒やしの旅~」Blu-ray / DVDは9月25日にリリースされる。

(c)ONE・小学館/「モブサイコ100 II」製作委員会