「アルキメデスの大戦」マンガ家だらけの試写会に藤子不二雄(A)、福本伸行ら

三田紀房、山崎貴監督と記念写真を撮るマンガ家たち。

三田紀房原作による実写映画「アルキメデスの大戦」を上映する「漫画家特別試写会」が、去る6月4日に実施された。

これは原作者の三田がマンガ家仲間たちへ試写を案内したところ、続々と参加表明を受けたことから実施されたもの。試写会には石川サブロウ伊藤理佐魚戸おさむ大島やすいちかざま鋭二新條まゆ末次由紀仙道ますみ紅林直高橋のぼる高橋よしひろ立野真琴ナガテユカはしもとみつお花沢健吾福本伸行、藤子不二雄(A)、藤巻忠俊武論尊本庄敬村上もとか目白花子山下和美竜崎遼児、わたなべぽんが参加し、上映前には三田、そして監督・脚本・VFXを務めた山崎貴がマンガ家たちへ挨拶をする一幕も見受けられた。山崎監督は「マンガと映画というものは切っても切れない関係にあると思いますし、私自身、マンガからいただいているものが大きいので、皆さまに観ていただけることに感動しております」とメッセージを寄せた。

上映後は記念撮影が行われたほか、マンガ家たちは映画の特別版ポスターにサインを執筆。藤子(A)は「特撮がメインの映画かと思っていたら、冒頭の特撮シーンから人間ドラマにばっと切り替わり、非常に面白かったです。先の読めない展開や意外性があって、さらに感動もあって、主演の菅田将暉さんの演技も素晴らしかった」とコメントし、武論尊も「作り手としてライバルの目でも見ていたのですが、『やられたなぁ』と思いましたね。『そういう捉え方をしたのか』『上手いなぁ』と感じ、凄く悔しかったです(笑)」と語った。

「アルキメデスの大戦」は7月26日に全国ロードショー。

三田紀房コメント

私自身、完成した映画を観て、鳥肌がたちました。画面からくるリアリティーや迫力に、観ていて圧倒されました。山崎監督を信じて楽しみにしていましたが、想像以上で、「ここまで作り込んだか!」と感動しました。
今回、多くの方に観ていただきたく、漫画家同士のコミュニティの中で、ダメ元でいろいろな方にお声掛けしたのですが、こんなにたくさんの方に来ていただき、ただただ感謝しかありません。

山崎貴監督コメント

漫画家の方々は、話を作り、ある意味では演者もやり、一人で物語を作っていくという、僕にとってスーパーマンみたいな存在です。僕はいろいろな方にお力を借りて映画を作っているので、そんな凄まじい能力を持っている漫画家の方々に観ていただくのは少し怖い気もしましたが(笑)、もちろん、すごく楽しみでもありました。大和はいつか描いてみたいと昔から思っていた、深く関心があったテーマで、そんな中で三田先生の凄い切り口の漫画と出会い、「是非つくらせて下さい!」とお願いしました。この映画を漫画家の方々にも気に入っていただけると嬉しいです。

藤子不二雄(A)コメント

特撮がメインの映画かと思っていたら、冒頭の特撮シーンから人間ドラマにばっと切り替わり、すごく面白かったです。僕も漫画を作っていますが、この映画は先の読めない展開や意外性があって、さらに感動もあって非常に良かったですし、主演の菅田将暉さんも素晴らしかったです。数式を解きながら演技をするシーンには、ビックリしました。僕は大和を知っている世代なので、当時のことも思いだしましたね。

武論尊コメント

作り手としてライバルの目でも見ていたのですが、「やられたなぁ」と思いましたね。「そういう捉え方をしたのか」「上手いなぁ」と感じ、凄く悔しかったです(笑) どんでん返しがあり、大和の意味についても語られ、脚本が上手く作られていて面白かったです。

福本伸行コメント

原作漫画を読んでいる僕はもちろん、物語を知らない人も面白いと思います。ドラマの「半沢直樹」みたいな攻防があって、物語が二転三転し、サラリーマンドラマみたいな面白さもありました。結末は自分の中でしっくりとくるところがあって、感慨深かったです。三田先生のこの漫画をどう映画化するのかと思っていましたが、見事に着地していました。

高橋のぼるコメント

非常に面白く、楽しんで観させていただきました。自分も漫画を映画化していただきましたが、その映画を観ると漫画が良くなってくるんですよね。演じていただいた俳優が漫画の中のキャラクターに上手く入ってきてくれて、キャラの表情も良くなりますし、リアクションもぶれなくなってきます。三田先生の漫画がまたさらに面白くなるんじゃないかと思って、楽しみです。

映画「アルキメデスの大戦」

2019年7月26日(金)公開
原作:三田紀房「アルキメデスの大戦」(講談社ヤングマガジン連載中)
監督・脚本・VFX:山崎貴
出演:菅田将暉、浜辺美波、柄本佑、笑福亭鶴瓶、小林克也、小日向文世、國村隼、橋爪功、田中泯、舘ひろし

(c)2019「アルキメデスの大戦」製作委員会 (c)三田紀房/講談社