「続・終物語」神谷浩史が新作に感謝「また幸せな体験をさせていただいた」

「続・終物語」の初日舞台挨拶の様子。左から喜多村英梨、神谷浩史、井上麻里奈、井口裕香。

全国劇場にてイベント上映がスタートした、アニメ「続・終物語」の初日舞台挨拶が本日11月10日に東京・新宿バルト9にて行われた。

「続・終物語」はアニメ〈物語〉シリーズの最新作。高校の卒業式の翌朝、あらゆることが反転した鏡の世界に迷い込んでしまった阿良々木暦の物語が描かれる。イベントには阿良々木暦役の神谷浩史、老倉育役の井上麻里奈、阿良々木火憐役の喜多村英梨、阿良々木月火役の井口裕香が登壇した。

この日司会を務めたのは、本作の宣伝隊長を担当するファイヤーシスターズのキャストの喜多村と井口。「朝だよー!」とこの日朝早くから集まったファンへ、おなじみのセリフを投げかけた2人は、息の合ったゆるい掛け合いを披露し会場を和ませていく。続いて2人に神谷と井上が呼び込まれると、神谷から「MCスベってるじゃないか!(笑)」と愛のあるダメ出しが飛び出す場面も。

作品を観た感想を聞かれた神谷は第一声で「長いなと思いました(笑)」と148分という上映時間に触れる。喜多村からも「ボリューミーだけど、めまぐるしく画面が変わっていく演出や、情報量も多い」と劇場向きの作品であることが語られる。井上は「幸せでした」と自身の演じる老倉の描かれ方に言及。神谷も本作での老倉について「すごくかわいかった!」と太鼓判を押した。解散したファイヤーシスターズが、どのような扱いをされるか気になっていたという喜多村は「火憐にはキーパーソン的な役割でスポットが当たってうれしかった」とコメントした。

本作では鏡の世界でヒロインたちがいつもと違った姿で登場することから、「鏡の世界があるとしたらどんな人格になっていると思うか?」という質問がされる場面も。神谷や喜多村が人前とプライベートでの裏表について話す中、井口は「月火と一緒で変わらないと思う」述べる。これには神谷も同意し、喜多村も「みんなが見ている井口が井口のすべてですから!」と話し盛り上がった。

イベントでは本作がテレビシリーズとして制作されたものを劇場で公開していることが司会の2人から伝えられる。神谷が「『傷物語』みたいに映画だと思っていた人」とファンに呼びかけると多くの手が上がり、続けて「それだと4年後になっちゃうから(笑)」と2012年の公開予定が2016年に延びた「傷物語」3部作の名前を出し、笑いを誘った。アフレコ途中まで劇場公開だと知らなかったという井上は「これをどうやって劇場で流すのだろう」と気になっていたそう。さらに1話ごとの上映ではなく1本の作品になっていることについて「各話の繋ぎも全くわからない。最初から1本の作品として作られたような出来でさすがだなと思いました」と感想を述べた。

神谷は作品の注目ポイントとしてオープニングを挙げ、「〈物語〉シリーズでは、その回のヒロイン的なキャラクターがオープニングを歌うことが多かったんですが、今回は変わった形ではありますが暦が担当しています。作曲の神前暁さん、作詞のmeg rockさんの声と混ざって構成されているので、その要素を聴きとれる人がいたらすごいなと思います」とコメントした。井上はキービジュアルなどで、老倉がフィーチャーされていることについて「最初は自分でもなんでこんなに推されているのか疑問があったんですが、完成した作品を観てすごく腑に落ちました。育でない育が観れるので、それを楽しんでほしいです」と作品をアピールした。

最後の挨拶では神谷が「『化物語』から9年間、アニメ〈物語〉シリーズを観続けてくれた人にはたまらない作品になっていると思います」と会場へ集まったファンへ語りかける。続けて「前作『終物語』ではこれまでの物語を全て集約した内容で、全部のセリフに意味を持たせてお芝居をさせていただけて、本当に幸せな体験をさせていただきました。『続・終物語』はその続きということで、また幸せな体験をさせていただけました。原作を超えたと思えるようなシーンもあるので、ぜひ探してみてください」と長年続いてきた作品への感謝の言葉を伝えた。

「続・終物語」

全国劇場にてイベント上映中

スタッフ

原作:西尾維新(「続・終物語」講談社BOX)
キャラクター原案:VOFAN
監督:新房昭之
キャラクターデザイン・総作画監督:渡辺明夫
アニメーション制作:シャフト

キャスト

阿良々木暦:神谷浩史
戦場ヶ原ひたぎ:斎藤千和
八九寺真宵:加藤英美里
神原駿河:沢城みゆき
千石撫子:花澤香菜
羽川翼:堀江由衣
阿良々木火憐:喜多村英梨
阿良々木月火:井口裕香
斧乃木余接:早見沙織
老倉育:井上麻里奈

(c)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト