舞台「ガラスの仮面」製作発表、美内すずえも「1988年を思い出す」

「ガラスの仮面」製作発表の様子。左から東風万智子、マイコ、貫地谷しほり、一路真輝、小西遼生。

美内すずえ原作による舞台「ガラスの仮面」の製作発表が本日6月24日に行われた。会場には北島マヤ役の貫地谷しほり、姫川亜弓役のマイコ、桜小路優役の浜中文一(関西ジャニーズJr.)、速水真澄役の小西遼生、水城冴子役の東風万智子、月影千草役の一路真輝に加え、美内と脚本・演出を担当するG2、松竹株式会社副社長の安孫子正が登壇した。

本作では2014年の舞台版から引き続き、貫地谷をはじめとした主要キャストが続投。前作同様、主人公の北島マヤとそのライバル・姫川亜弓が「ふたりの王女」を演じるストーリーに加え、新しいエピソードも追加されるという。

貫地谷は「原作が大好きな反面、ファンの方が多い作品なのでハードルが高かったのですが……」とプレッシャーを語りつつ、「前作ではもしかしたら最終的に私が一番楽しんでいたのかも。お客さんの反応も良く、充実したなと感じられる公演でした。今回の公演では『ガラスの仮面』の素晴らしい世界にもっと深く潜っていきたいです」と「千の仮面を持つ」と言われるマヤを演じる意気込みを見せた。

美内は「2014年の『ガラスの仮面』では原作の魅力をうまく引き出していただいて、皆さんの舞台愛を感じました。ほぼ毎日公演を観ていたのですが、作者なのに毎回同じところで泣いてしまうんですよね(笑)」と前回の公演を振り返る。また「今回は新橋演舞場で公演があるということで、1988年に大竹しのぶさん主演、坂東玉三郎さん演出で同劇場で上演されたことを思い返して非常に感慨深いです」と語った。

美内の発言を受けてG2は「『ガラスの仮面』を演出して、原作がいかに素晴らしいかということに改めて気づきました。美内先生のカット割りの美しさ、言葉の運び、キャラクターの表情を再現するのに苦戦しましたよ」と苦労を明かし、「また大変な日々が始まると思うと怖いですが、同時にとても楽しみです。皆さん劇場に来て奇跡を体験してください」とファンに呼びかけた。

マイコは本作について「前回よりさらにパワーアップして、魅力のある作品になると確信しています。私にとって『ガラスの仮面』は青春そのもののようで、前回は幕が下りた瞬間号泣してしまいました。共に戦った仲間とまた共演できることをうれしく思います。燃え尽きるつもりでがんばります」とコメント。浜中は「再演があるかもしれないという話を聞いたとき、もしかしたら自分は呼ばれないのではないのかと思った」と胸中を明かし、「また桜小路を演じられて本当にうれしいです。まだまだ課題もたくさんあるので、ひたすらにがんばります!」と声を弾ませた。また終始天然ボケっぷりを発揮する浜中に一同が突っ込む一幕も。

小西は自らが演じる速水真澄役について「真澄は冷血漢で仕事の鬼と言われていますが、前回は仕事をしてるシーンがひとつもなかったんですよね(笑)。今回の台本を読んでますます、仕事してねえな!と思いました」と茶目っ気たっぷりにトーク。「けれどそのぶん、マヤへの気持ちを秘めながら彼女のことを強く思ってるんですよね。自分にとって真澄は非常にやりがいのある役です」と心情を述べた。

前作では、自らが演じる水城冴子の口紅の塗り方や歩き方を研究したという東風。「美内先生に(原作の水城と)そっくりと言っていただいてとてもうれしかったです」と喜びを見せる。会見の最後には、月影千草役を演じる一路が「『ガラスの仮面』がヒットしているとき、宝塚歌劇団という浮世離れしたところにいたので原作のことを知らなかったんです」と衝撃的な告白。「稽古をしていくうちに『なんて大変な役を引き受けてしまったのだろう!』と思いました。最近は『月影先生』と声をかけていただくこともあって、不思議な気持ちです」と語り、「おかげさまで今年芸歴35年を迎えることとなりました。今までの芸能生活での経験を生かして月影先生を演じられるようにがんばります」と挨拶し、イベントは幕を閉じた。

舞台「ガラスの仮面」は、9月1日から11日まで大阪・大阪松竹座、9月16日から26日まで東京・新橋演舞場で上演。前売りチケットの販売は、7月5日にチケットWeb松竹ほかにてスタートする。

舞台「ガラスの仮面」

大阪公演

日程:2016年9月1日(木)~9月11日(日)
会場:大阪松竹座

東京公演

日程:2016年9月16日(金)~9月26日(月)
会場:新橋演舞場

原作:美内すずえ
脚本・演出:G2
出演:貫地谷しほり、マイコ、浜中文一、小西遼生、東風万智子、一路真輝、たかお鷹、小林大介、中山由香、西ノ園達大、松永玲子