「若おかみは小学生!」薬丸裕英と鈴木杏樹がアフレコは“おっこ頼り”と明かす

劇場版「若おかみは小学生!」完成記念ファミリー試写会イベントの様子。左から薬丸裕英、鈴木杏樹、高坂希太郎監督。

劇場版「若おかみは小学生!」完成記念ファミリー試写会イベントが本日8月12日に東京・スペースFS汐留で開催された。

イベントにはキャストの薬丸裕英、鈴木杏樹、監督の高坂希太郎が登壇。薬丸、鈴木は浴衣に身を包み、会場に集まった家族からの大きな拍手を受けながら登場する。

本作は交通事故で両親を亡くし、祖母が営む温泉旅館で暮らすことになった小学6年生の関織子、通称おっこを主人公とするアニメーション作品。おっこの父親を演じた薬丸は「亡くなってしまって、また出てくるという現実への自然な導入を意識した」と演技について語る。続けて「おっこ役の小林星蘭ちゃんが本当に自然で上手で、彼女の声に引っ張られながら演じられたので、正直楽でした」とアフレコについて話し、司会を驚かせる。司会から「薬丸さんも優しいお父さんという感じのお声でした」と感想が述べられると、薬丸は「もうちょっと声を強めに言ってもらえますか?」と求め会場の笑いを誘っていた。

おっこの母を演じた鈴木は、長編アニメーション作品に初参加。アニメの画が無いシーンもある中で収録したという鈴木は「おっこちゃんの声を頼りにお芝居をしたんですが、非常に難しかったです!」と薬丸とは対照的な感想。「声優という仕事は奥深くて、魅力を感じましたね。いろんなことが初めてで、いいい経験になりました」と笑顔で振り返った。

高坂は薬丸の演技について「子供の目線で話してくれたので、それがラストのほうでうまくメリハリになりました」とコメント。また鈴木から「両親が、おばあちゃんが営む旅館に対してちゃんとした思いを持ってないんじゃないか?」というツッコミが入ったことを明かし、「慌ててお父さんのセリフを変えたり(笑)。そういうのも楽しかったです」と述懐した。

本作が小学6年生の少女を主人公とすることから、その当時の思い出を聞かれた薬丸は、5、6年生のときに新聞配達をしていたというエピソードを披露。「今52歳なんですけど唯一自慢できることです」と懐かしむ。また「夏休みはそれが終わってからラジオ体操に参加して、毎回皆勤賞でした。何かを達成しようとするのが大切なんだなって……自我自賛ですが(笑)」と話し、最後には少し照れた様子を見せた。

本作から感じてほしいことを聞かれた鈴木は「子供の頃落ち込むことがあると『私って孤独』って思うことがあった」と前置きし、「でもこの映画を観てると、決して1人じゃないんだって教えてくれる。みんなが見守ってくれているので、悲しいことがあっても1人じゃないんだって感じて。おっこちゃんみたいに前向きに毎日を生きていってくれたらいいなと思います」と、集まった観客にメッセージを送った。

イベントの終盤には、体調不良で舞台挨拶を欠席した小林からの手紙がMCによって代読される。この日を楽しみにしていたという小林は観客への感謝を綴り、「見終わったらぜひ、家族みんなでお話ししてくれるとうれしいです」「おっこに負けないくらい、全力でがんばらせていただいたので全力で楽しんでください!」と熱い思いを伝えた。

「若おかみは小学生!」は9月21日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開される。

(c)令丈ヒロ子・亜沙美・講談社/若おかみは小学生!製作委員会