映画「いぬやしき」舞台挨拶、コナン好きの佐藤健が「コナンファンも観て」

「いぬやしき」初日舞台挨拶にて、左から佐藤信介、三吉彩花、本郷奏多、木梨憲武、佐藤健、二階堂ふみ、伊勢谷友介。

奥浩哉原作による実写映画「いぬやしき」の初日舞台挨拶が、本日4月20日に東京・TOHOシネマズ 新宿で行われた。

イベントには犬屋敷壱郎役の木梨憲武、獅子神皓役の佐藤健、安堂直行役の本郷奏多、渡辺しおん役の二階堂ふみ、犬屋敷麻理役の三吉彩花、萩原刑事役の伊勢谷友介、佐藤信介監督が登壇した。公開初日を迎えた木梨は「映画の世界で久しぶりにやらせていただいて。こんなにも同じ宣伝を何度もしていくんだと噛みしめながらここまで来ました(笑)」と冗談交じりに挨拶。映画を観たばかりの観客に感想を求め、「カッコよかった」という声に、「はいはい『カッコよかった、佐藤健が』、わかります。すんごい身体してたでしょ」と返し、笑いを起こす。またVFXの作業現場に訪れたという佐藤健も「すごく地道な作業の積み重ねで、膨大な時間を経ての公開初日ということで、とても感慨深いです」と感謝の気持ちを込めて伝えた。

CGやVFXを駆使して制作された本作。完成した映像を観て驚いたシーンを問われると、伊勢谷は味噌汁のCGについて言及。「あの味噌汁は本物だったのではないかなと。どうなんでしょう」と佐藤監督を問いただす。「素材は本物で撮りました。そこにCGを足したりして」と佐藤監督が答えると、木梨は「現場では壁にわかめとか味噌汁貼ってましたけどね」と撮影の裏話を明かした。そんな彼らのやり取りを聞いていた本郷は「食べ物を粗末にするのは……。もちろんスタッフがおいしくいただいたってことですよね?」と質問。木梨の「そうですよ」という返答にホッとした表情を見せた。

また台本を読んだときには、どんな映像ができあがるのか想像もできなかったと述べる三吉に対し、木梨は台湾とロサンゼルスで身体のデータを撮ってきたと語り「後半なんか、僕がいなくてもデータで大丈夫です。僕を目安に作り込むので、目安男優としてがんばりました。本当にありがとうございます」と笑いを誘う。さらに佐藤健は「ヘリコプターに飛び乗るシーンは、スタジオにヘリコプターを置いてブルーバックで撮ったんですが、映像では本当に飛んでいるヘリコプターに飛び乗ってるように見えたので感動しました。飛んでいるヘリコプターに飛び乗りたいっていう夢があったので」と続けた。

クロストークでは「自分にとってのヒーローは?」という話題へ。佐藤監督が、新作「レディ・プレイヤー1」が本日封切られたスティーヴン・スピルバーグの名前を挙げると、木梨が「それは駄目!」「今隣でやってるから!」と慌ててストップをかける。また奥浩哉の大ファンの本郷は佐藤監督の名前を挙げ「『GANTZ』が1番好きなマンガなんですけど、佐藤監督が実写化をして。それがよかったからこそ『いぬやしき』も奥先生と佐藤監督のタッグで制作されたと思う」と回答。同じくマンガ好きだという伊勢谷は「大友克洋さんが大好きなんですよ。『いぬやしき』はおじいちゃんとSFという組み合わせですが、大友さんも『老人Z』という“おじいちゃん×SF”を作っていて。『いぬやしき』も僕のフェチにフィットしてます」と熱く語った。そして佐藤健は「僕は(『名探偵コナン』の)コナンくんです」と語り、現在公開中の映画「名探偵コナン ゼロの執行人」がヒットしていることに触れ、「僕も『コナン』好きだから『いぬやしき』も観て」とコナンファンに呼びかけた。

ベルギーで開催された第36回ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭にて、インターナショナルコンペティション部門グランプリにあたるゴールデンレイヴン賞に輝いた本作。司会者は、各審査員が木梨を絶賛していたと語り、もし「いぬやしき」がグランプリを取れなかったら木梨に特別賞が出るという話もあったと述べる。木梨が「くれてもよかったですよ」と残念そうにすると、サプライズで木梨に「第1回最優秀新人CG男優賞」を授与するという展開に。「なんすかこの大会?」と戸惑いつつもCG専門誌・CGWORLDの編集長である沼倉有人氏からトロフィーを受け取る木梨。佐藤健がわざとらしく真剣な顔で「ずっと目指していた賞なので感慨深いです」と言うと、「お先に!」と満面の笑みでトロフィーを掲げた。映画「いぬやしき」は本日より全国公開。

(c)2018映画「いぬやしき」製作委員会 (c)奥浩哉/講談社