「名探偵コナン」公開舞台挨拶、林原めぐみが灰原哀の変化に「氷のような心が溶けた」

2023年4月15日2023年4月15日 editor

劇場版「名探偵コナン黒鉄の魚影」公開記念舞台挨の様子。

青山剛昌原作による劇場版「名探偵コナン黒鉄の魚影（サブマリン）」の公開記念舞台挨が、本日4月15日に東京・TOHOシネマズ日比谷で開催。江戸川コナン役の高山みなみ、毛利蘭役の山崎和佳奈、毛利小五郎役の小山力也、灰原哀役の林原めぐみ、牧野洋輔役の沢村一樹、立川譲監督が登壇した。

昨日4月14日に公開初日を迎え、1日目で観客動員数58万人、興行収入8.5億円を突破した「名探偵コナン黒鉄の魚影」。シリーズ初の興収100億円超えも狙えるのではという司会者の言葉に、高山は「正直驚いています。先ほど今日初めてご覧になった方って聞きましたけど、初めてじゃない方もいるってことですよね？すでに3回目って人いる？」と客席に問いかける。さらに「我こそは一番観てるって人！」と投げかけると5回、6回とアピールする熱意のあるファンの姿に驚き、「そういう方々に支えられているんです、コナン劇場版は」と人気の理由を語った。

登壇者へのサプライズとして壇上に設置されたパネルには、事前に全国のファンから募った感想コメントが。それぞれがコメントを読みながら気になるコメントを紹介する。林原は「小学生かな？平仮名で『あいちゃんかわいかった』って」と微笑ましいコメントに笑顔を浮かべる。また山崎が「毎回哀ちゃん主人公でお願いします」というコメントを読み上げると、林原も「今までは影に隠れてたからね……」と心境を語る。そんな山崎は高山が紹介した「最強人類、蘭姉ちゃん最高」というコメントに、「もう野獣ですよね（笑）」と楽しげに語り、ファンからのコメントをありがたそうに読みあげる。

同作ではインターポールの海洋施設「パシフィック・ブイ」を舞台に物語が展開されるため、水中でキャラが発声しているかのような演技に挑んだ高山と林原。特に水中での会話については苦労したと述べ、立川監督と相談しながらさまざまなパターンを試したという。立川監督が「高山さんがマウスピースとか、頬の筋肉を鍛える器具を持ってきてくれて」と明かすと、高山は「酸素ボンベって口に咥えているので、（口に）何も入ってないまま喋るとちょっと違う気がして。でも何を言ってるか全然わからなかった（笑）」と苦笑いし、観客を笑わせる。

また劇中では蘭の活躍も見どころ。山崎は「久しぶりに映画で戦えたのでスッキリしました（笑）」と清々しく語る。さらにお気に入りのシーンとして黒ずくめの組織のシーンを挙げ「みんな仲間なんだけど、一枚岩ではないというか、覇権争いがあるのをほくそ笑んで観てしまいました」とコメント。さらに小山は黒ずくめの組織について「ジンとウォッカなぜ仲がいいかというと、ジンとウォッカをグラスに混ぜると甘くなるんですよ」と豆知識を披露。林原に「ほんとに？」と問われると、小山は「ぜひ試してください。二十歳になってから」と力説する。

そして今回の物語でメインに描かれる灰原について、林原は「いつ死んでもかまわないと思っていた子が、生きることに強い意志を持てるようになったのは大きな変化」と哀の成長を感慨深けに語る。また「もう灰原哀の『哀』の字を哀しいという意味で読んでる人は誰もいないですよね。氷のような心が溶けてここにいるんだと全身で感じることができました」と述べた。

劇場版「コナン」では、2018年公開の「名探偵コナンゼロの執行人」以来にメガホンを取った立川監督。「コナンくんを圧倒的主人公にしたかった」という立川は演出面について「キャラクターの魅力をできるだけ多く引き出したくて、キールだったらイーサン・本堂との絡みを入れたり、蘭姉ちゃんが哀ちゃんを抱き寄せるシーンを入れたり。できるだけ過去の原作の話やキャラクターの関係性を入れたくて」と述べ、ストーリー展開とのバランスを取るのが大変だったと明かす。さらに見どころについては「後半のゆっくりと浮上していく、あの美しいシーンはシナリオになかったんですが、青山先生が手を入れてくれて。映画の最後を飾る名場面になったのでは」と語ると、客席からも拍手が起きた。

さらにゲスト声優として参加した沢村は、「ここに来るまでバスで移動してきたんですけど、そこで（声優陣の）会話が聞けるわけですよ。今も高山さんがお話されてるのを隣で聞けるのが変な感じで、不思議な体験をさせてもらった。あ、これはみんなに自慢してるところですよ？（笑）」と客席に自慢げな表情を浮かべ、「コナン」の世界に入れたことの喜びを明かす。さらに「この縁に感謝したいと思います。その気持ちを込めて僕からプレゼント。今回の犯人はですね……」とネタバレしようとすると、高山から「それはダメダメ！」と止められ、息のあった様子を見せる。最後は高山の「真実はいつもひとつ！」という掛け声とともに、お馴染みのポーズを決め舞台挨拶を締めくくった。