浅野いにお「零落」実写映画化!監督は竹中直人、キャストに斎藤工・趣里・MEGUMI

「零落」実写映画化決定の告知ビジュアル。左からちふゆ役の趣里、深澤薫役の斎藤工、町田のぞみ役のMEGUMI、監督の竹中直人 。

浅野いにお「零落」の実写映画化が決定。2023年3月17日に東京・テアトル新宿ほか全国で公開される。

「零落」は2017年にビッグコミックスペリオール(小学館)で発表された作品。“元”売れっ子マンガ家となった主人公の深澤は、次回作のアイデアも浮かばず担当編集者からはぞんざいに扱われ、すれ違いが生じていた妻とは冷え切った関係が続いていた。そんな中、深澤は猫のような眼をした「ちふゆ」と名乗る風俗嬢と出会い、自分のことを詮索しない彼女に急速に惹かれていく。そしてある日、深澤はちふゆとともに彼女の故郷へと向かうことになり……。10月28日に発売されるビッグコミックスペリオール22号には浅野のコメントと映画の場面写真が独占で掲載される。

監督を務めるのは俳優、歌手として活動する一方、映画監督としても活躍する竹中直人。主人公の深澤薫役は斎藤工、ちふゆ役は趣里、夫深澤の妻でありマンガ編集者の町田のぞみ役はMEGUMIが演じる。MEGUMIは今作のプロデューサーも兼任し、自身が出演するシーン以外でも足繁く撮影現場に通ったという。

斎藤、趣里、MEGUMI、竹中監督からはコメントが到着。また浅野が描き下ろしたちふゆのイラストも公開された。

斎藤工(深澤薫役)コメント

私の中で「零落」は浅野作品の中でも特別な位置付けにある作品。
浅野いにおさん自身の根幹部分に最も近付けた様な気がするからだと思います。
浅野作品が何故こうまでも内臓に響くのか、その理由の様な”苦しみの原動力”が赤裸々に描かれている。

映画「零落」は、その得体の知れない人間の業、感情に、生身の人間達が挑んだ記録なのかも知れません。
竹中組の皆で「零落」に向かい、作り上げる中、深澤と言う概念は、全ての人の中に“心当たり”がある気もしました。
この感覚は竹中監督の「無能の人」を観た時に近いのかも知れません。

無条件で己の奥にあるモノを引っ張り出されると言うか。

映画館は未知の世界と出逢える夢の場所であると同時に、目を逸らし続けて来た現実と、自分自身と対峙する場所なのだと、試写を観て思いました。

これはあなたの物語なのかも知れません。
劇場で味わって頂けたら幸いです。

趣里(ちふゆ役)コメント

いにお先生の描く世界の中で、ちふゆとして生きられたこと、本当に嬉しく、光栄でした。ちふゆは今どこでなにをしているのか、撮影が終わった今でも想像してしまうほど、濃密で、素敵な時間でした。その一瞬一瞬が、悲しいけれど、美しく、自分以外の誰にもわかってもらえないことに寄り添ってくれている、そんな感覚になりました。素晴らしいキャスト、スタッフの皆様と紡いだ「零落」、参加することができてとても幸せでした。楽しみにしていただけたら嬉しいです。

MEGUMI(町田のぞみ役)コメント

若い時に描いた自分とは明らかな違い。
少しづつ堕ちていく感覚。
複雑すぎる日々。
大人の思春期に真っ直ぐ向き合った今作が、観た方の日々をそっと照らします様に。

竹中直人監督

とある日、本屋さんに立ち寄るとひとりの少女に出会った。
その少女はじっとこちらを見つめてる。その少女をそっと手に取った。
少女から目を逸らすと《零落》という文字が浮かび上がった。「れ・い・ら・く」その言葉が思わず口を衝いて出る。そして…原作がなんと【浅野いにお】!その文字に脳が震える!
一枚、一枚ゆっくりとページをめくってゆく…
どれくらいの時間が経ったのか最後のページを閉じた時、「…映画にしたい…!《零落》を絶対に映画にしたい!」と心が叫んでいた。
浅野いにおが描いた《零落》を絶対に映画にする!それだけの思いでぼくは一気に走り出した!うおー!!!

映画「零落」

2023年3月17日(金)に東京・テアトル新宿ほかにて全国ロードショー

スタッフ

原作:浅野いにお「零落」(小学館 ビッグスペリオールコミックス刊)
監督:竹中直人
脚本:倉持裕
製作幹事・配給:日活/ハピネットファントム・スタジオ
制作プロダクション:ジャンゴフィルム
宣伝協力:ミラクルヴォイス
製作:「零落」製作委員会(日活/ハピネットファントム・スタジオ/小学館)

キャスト

深澤薫:斎藤工
ちふゆ:趣里
町田のぞみ:MEGUMI

(c)2023浅野いにお・小学館/「零落」製作委員会