劇場版「からかい上手の高木さん」山本崇一朗からのサプライズに高橋李依が思わず涙

「劇場版『からかい上手の高木さん』」大ヒット御礼舞台挨拶の様子。

山本崇一朗原作による「劇場版『からかい上手の高木さん』」の大ヒット御礼舞台挨拶が、本日6月25日に東京・TOHOシネマズ日比谷にて開催された。なお本レポートではネタバレが含まれるため、未鑑賞の人はご注意を。

「劇場版『からかい上手の高木さん』」は中学3年生になった高木さんと西片の、中学生最後の夏休みを描いた物語。舞台挨拶には高木さん役の高橋李依、西片役の梶裕貴、主題歌を担当した大原ゆい子が登壇した。

舞台挨拶は観客からの割れんばかりの大きな拍手で開幕。作中で印象深かったお気に入りのシーンを問われた高橋は、「高木さんと西片が(子ネコの)ハナちゃんを育てている最中に、西片特製のもぐらたたきが出てくるところですね。ハナちゃん&高木さんVS西片、という構図が大好きです」と今までの2人だけのやりとりとは違う感情があったと話す。それを受けた梶は「至る所にそういう“母のような高木さん”だったり、“父のような西片”という見せ方がありましたね。それらが、エンディング後の『からかい上手の(元)高木さん』のシーンにつながっていくと思うと、命を育てる大変さや尊さが子ネコを通して描かれていたのかなと感じられました」と劇場版ならではの見どころを語った。

話題はエンドロール後に映された、大人になった高木さんと西片、そして宮本侑芽演じる彼らの娘・ちーが描かれた衝撃のシーンへと移る。宮本の演じるちーについて、梶は「高木さん要素も絶妙に残しつつ、西片のアホっぽい感じを上手に取り入れてくれていたのが素晴らしかったです」と絶賛する。高橋は「守りたいものがいて、隣に好きな人がいるという、居場所がある安心感はすごく感じました。地に足ついた母の強さを感じるくらい、2人ありきでしたね」と、西片とちーがいることで大人になった高木さんを自然と演じられたと告白。そんな2人のやり取りを聞いていた大原は「改めてもう一回観にいって、声の作り方みたいなものを感じたいです……早く(映画館に)行きたい!」とコメントし、観客の笑いを誘った。

続いて赤城博昭監督から、制作裏話をまとめた手紙が到着。小豆島のモデル地の現在や、劇場版に登場するキャラクターにもモデルがいたこと、録音へのこだわりなどが明かされた。ここで梶からも裏話が。「オープニングの、風が吹いて高木さんが振り向く描写はすでにハナちゃんの声が風に乗って聞こえていたから、と監督が言っていました。実はお別れのシーンでも風が吹いているんですが、それはハナからの挨拶なんじゃないかなと」と話すと、高橋と大原は鳥肌が立つほど驚きと感動を感じていた。

大ヒット記念のくす玉を割った後には原作者の山本からのサプライズも到着。山本はこの舞台挨拶のために、青空の下で微笑みながら並んで座る高木さんと西片のイラストを描き下ろしていたという。さらには本日登壇している3人に向けた手紙も紹介され、「高木さんの世界観を優しく表現してくれてありがとうございます」との言葉に、大原は「ありがとうございます……!」と喜びを噛み締める。「西片役をライフワークに、と言っていただけてすごくうれしかったです」と聞いた梶は「本当にうれしいです! “生涯西片宣言”をしているくらいなので、僕はいつでも彼を演じる準備ができています!」と意気込みを語った。

高橋には「もしもアニメになることがあるならば、この人に演じてもらいたいなと思いました。高木さんを高橋さんに演じてもらえて、本当によかったと思います」というメッセージが。「うれしすぎる……」と言葉に詰まりながら思わず涙する高橋に対して、梶が「1期、2期、3期、そして劇場版と見事に演じきって、その思いが先生にも届いていてよかったね」とやさしく声をかける。高橋は「原作の世界観をどういうふうに表現していこうかと、みんなでがんばってきてよかったですね!」とコメントした。

最後に高橋からはメッセージが。「これからもずっと高木さんの声を演じていけたらなと思っているので、またみなさんとお会いできる日を楽しみに、これからも『高木さん』に触れた皆さんの心が温かいものになりますように願っております! またどこかでお会いしましょう!」と締めくくり、舞台挨拶は閉幕した。

(c)2022 山本崇一朗・小学館/劇場版からかい上手の高木さん製作委員会