安野モヨコ「鼻下長紳士回顧録」のミュージカル、2026年秋よりNYで長期上演
安野モヨコ「鼻下長紳士回顧録」を原作としたミュージカルが、2026年秋にアメリカ・ニューヨークで上演されることが決定した。
2020年にスタートした、「鼻下長紳士回顧録」のブロードウェイでのミュージカル化プロジェクト。2023年春に台本読み合わせを実施し、2025年初頭のワークショップを経て、今秋ニューヨークでの長期オフ・ブロードウェイ公演が決まった。「スリープ・ノー・モア」が14年間ロングラン上演を行ってきたニューヨーク・チェルシー地区の劇場が改装され、「鼻下長紳士回顧録」の専用劇場として生まれ変わる。
演出・振付はトニー賞受賞演出家・振付家のロブ・アシュフォード、作詞・作曲は「春のめざめ」でトニー賞を受賞したダンカン・シーク、脚本は新進気鋭の劇作家リア・ナナコ・ウィンクラーが担当。安野は「素晴らしいクリエイターのみなさんによって、『鼻下長紳士回顧録』の世界がどのように立ち上がり、新しい観客のみなさんに届いていくのか、私自身とても楽しみにしています」とコメントを寄せた。
「鼻下長紳士回顧録」は、20世紀初頭のパリの、変態紳士たちが集う娼館「メゾン・クローズ」を舞台とした作品。2013年から2018年にかけてフィール・ヤング(祥伝社)で連載された。単行本は上下巻が発売されている。第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門にて優秀賞を受賞した。
安野モヨココメント
「鼻下長紳士回顧録」は、人間の欲望や孤独、そして、自分らしく生きることの美しさを描きたいと思って描いた作品です。
人の欲望には、その人だけの痛みや願いが宿っている。
私はずっと、そういう「簡単には言葉にできないもの」に惹かれ、描いてきました。
そんな、とても個人的な衝動から始まった、この作品。
描いていた当時は、まさか海を渡り、ニューヨークでミュージカルになるなんて、想像もしていませんでした。
自分の中から生まれたとても個人的なものが、たくさんの方々の力によって、国や言葉、表現の形を越えて広がっていくことを、とても不思議で幸せに感じていますし、国も文化も違っても、「自分らしく生きたい」と願う気持ちは変わらないのかもしれません。
素晴らしいクリエイターのみなさんによって、『鼻下長紳士回顧録』の世界がどのように立ち上がり、新しい観客のみなさんに届いていくのか、私自身とても楽しみにしています。
ロブ・アシュフォードコメント
私は「鼻下長紳士回顧録」が大好きです。
この作品は、とにかく美しい。登場人物は力強く鮮やかで、ストーリーは驚きの連続です。主人公のコレットは、絶望的な現実をノートに記し、自分を救う物語として書き換え、自らを救おうとする。そこには「自分の人生は自分で切り開くしかない」という、現代において素晴らしい教訓があります。
この物語の時代や設定はとてもミュージカルに向いています。作品が持つ様々な魅力が合わさった結果、素晴らしいミュージカルになると確信しています。
私はかつて日本で仕事をした時、日本の風土、人々をはじめ、日本に恋をしました。
今回、日本の作品「鼻下長紳士回顧録」に関わることができ、心から誇らしく嬉しく思います。
ダンカン・シークコメント
演出家ロブから、安野モヨコ氏による有名なマンガを原作とした物語の音楽を担当しないかと打診されたとき、光栄に思ったものの、少しとまどいました。脚本家リアの素晴らしいアイデアに導かれ、深く読み進めるようになるとすっかり夢中になり、自画自賛にはなりますが、これまでの私の人生で最高の楽曲を書いたと自負しています。
私たちクリエイターは誰もが、このスペクタクルな公演には、観客に移動の自由があり、従来の劇場のようなベルベットの座席に縛られることがない、ユニークなスペースが必要だと感じていた中、画期的な『スリープ・ノー・モア』の舞台となった建物に素晴らしい劇場を見つけました。本作を独自の特別な現実へと創造するために集められたクリエイターたちと共に取り組めることは、この上ない喜びです。クールな若者たち、
そしてクールな大人たち、皆さんと一日も早くお会いできるのを楽しみにしています!
リア・ナナコ・ウィンクラーコメント
安野モヨコ先生が生み出した美しい世界の中でお仕事できることを、とても光栄に思います。日米ハーフの脚本家として、日本のIP作品を新しい観客に届けることに強い情熱を抱いており、この素晴らしいチームと一緒に実現できることを本当に喜ばしく感じています。
この美しい作品に敬意と愛情を込めて向き合いましたので、観客のみなさんにも楽しんでいただけたら嬉しいです。
ミュージカル「鼻下長紳士回顧録」
原作:安野モヨコ 『鼻下長紳士回顧録』
演出・振付:ロブ・アシュフォード
作詞・作曲:ダンカン・シーク
脚本:リア・ナナコ・ウィンクラー
プロデューサー:黒川 裕介(TEAM RAYMAN)
エグゼクティブ・プロデューサー:アントニオ・マリオン
ゼネラルマネージャー:セリーナ・ラム(WJP)
