スタジオコロリドの新作長編アニメ「雨を告げる漂流団地」Netflix映画として制作

「雨を告げる漂流団地」キービジュアル

スタジオコロリドによる長編アニメーション映画第3弾「雨を告げる漂流団地」が、Netflix映画として制作されることが明らかに。2022年にNetflixで全世界独占配信されるほか、日本では全国ロードショーも行われる。

これは本日9月25日に開催されたNetflixのイベント「TUDUM: A NETFLIX GLOBAL FAN EVENT」にて発表されたもの。「雨を告げる漂流団地」は、団地で育った幼なじみ・小学6年生の航祐と夏芽が、夏休みに体験した不思議な冒険を描く物語。ある日、取り壊しの決まった団地で遊んでいた2人は、気付くとあたり一面の大海原にいて……。監督を務めるのは「陽なたのアオシグレ」「ペンギン・ハイウェイ」などを手がけた石田祐康。またキャラクターデザイン・キャラクターデザイン補佐は、「ペンギン・ハイウェイ」「泣きたい私は猫をかぶる」でも活躍した永江彰浩と加藤ふみのタッグが担当する。

併せて同作の特報映像とキービジュアルも公開に。大海原を漂流する団地、そこへ迷い込んでしまった航祐たちの姿が描かれた。石田監督は「タイトルにしてしまうほど団地に思いを寄せた作品となりました。こういう類のアニメ映画としては恐らく変わり者です。自分にとっても一つの挑戦となります。分かりやすく学校にするなどの意見もありました。苦しんで、悩んで、それでも信じるままに!逆に皆で一緒になって知恵を絞りつつ!…団地を船出させることになりました」とコメントを寄せた。

石田祐康監督コメント

団地に惹かれました。明快な建物の形。広々とした緑豊かな敷地。この国が焼け野原から立ち上がる象徴としてあった姿と、裏腹に疎まれ壊されてきた生い立ち。それでも、装いを更新し生き続ける姿。それもこの場所を望み、暮らし、憩う、新しい世代のために。
戦後の日本人の原風景となって、今もなお縁の下で人を支えようと頑張る存在。健気だ…。
この映画に登場するある少女は団地をかけがえのない場所と思っています。しかし周りは理解できません。オンボロ団地だのオバケ団地だの言いたい放題です。取り壊しさえ始まってしまいます。少女の思いなど、関係なく。
きっと誰にでもある大切な場所は往々にして他人にとっては他人事。でもだからこそ”自分だけの特別な体験”がそこにあったはず。そういう個人的な体験を他人に伝えるのは難しい事ですが、そこから飛び出てくる熱量を前にすると、せめて自分だけでも信じてやれないものかとなって…。
この映画はそういうことを信じた結果、タイトルにしてしまうほど団地に思いを寄せた作品となりました。こういう類のアニメ映画としては恐らく変わり者です。自分にとっても一つの挑戦となります。分かりやすく学校にするなどの意見もありました。苦しんで、悩んで、それでも信じるままに!逆に皆で一緒になって知恵を絞りつつ!…団地を船出させることになりました。
僕からしたらこんな“ちっぽけな”個人の思いを、多くの方の力を借りて大きく作らせてもらっているんです。その申し訳なさと同時に有り難いことと考え、身が引き締まる思いで取り組んでいます。…巻き込んでしまったからには…良い形にしたい!頑張りたいです。
2022年、この団地が漂流する果てに少年と少女は何を見るのか。ご期待ください。

永江彰浩(キャラクターデザイン)コメント

本作は石田監督の奇想天外なアイデアを基に、夏にぴったりな作品になっております。タイトルにもありますように団地という舞台には特にこだわりを持って設計しておりますので、この建築が持つ表情の魅力を感じていただけたら幸いです。
そして、何よりその場所にまつわるキャラクターたちの思いをストレートに受け取っていただけるよう努めております。ぜひご覧くださいませ。

加藤ふみ(キャラクターデザイン補佐)コメント

今までのコロリド作品の良さを引き継ぎつつ、また新しい地平を目指して鋭意制作中です。同じ学校に通いながらも全くバラバラなタイプの子供たちが、漂流生活を通してどんな成長を遂げるのか注目していただきたいです。
今、そしてこれから12歳になる人もそしてかつて12歳だった人にも、あったかもしれない一夏の物語として楽しんでいただければ嬉しいです!

アニメーション映画「雨を告げる漂流団地」

2022年にてNetflixで全世界独占配信および日本全国ロードショー

スタッフ

監督:石田祐康
脚本:森ハヤシ、石田祐康、坂本美南香
キャラクターデザイン:永江彰浩
キャラクターデザイン補佐:加藤ふみ
音楽:阿部海太郎
企画プロデュース:山本幸治
制作:スタジオコロリド
企画:ツインエンジン

(c)コロリド・ツインエンジンパートナーズ