「スター・ウォーズ:ビジョンズ」キネマシトラスとスタジオコロリド作品の場面カット

「村の花嫁」場面カット

日本のアニメスタジオが、「スター・ウォーズ」の新たな物語を紡ぐプロジェクト「スター・ウォーズ:ビジョンズ」。同プロジェクトより、キネマシトラスが手がける「村の花嫁」、スタジオコロリドが制作する「タトゥイーン・ラプソディ」の場面カットとあらすじが公開された。

9月22日16時よりディズニーの公式動画配信サービス・ディズニープラスで、全9話一斉に日米同時配信される「スター・ウォーズ:ビジョンズ」。「村の花嫁」では悲しき決断をした花嫁の運命が描かれる。場面カットには星空のもと、マスクで顔半分を覆っているエフと、落ち着いた顔つきで何かを見据えているヴァンの姿を捉えたものも。2人の前の座卓には料理が盛られ、お祝いごとを眺めているかのように見える。

「タトゥイーン・ラプソディ」はルーク・スカイウォーカーの故郷でもある砂漠の惑星タトゥイーンを舞台に、ロックミュージシャンを志す者たちを描いた物語。場面カットの1つではジェダイのような服装に身を包んだボーカル担当のジェイ、ギター担当のドロイド・K-344、赤い肌に3つの顔を持つドラム担当のランからなるバンド、スター・ウェイバーが確認できる。

「村の花嫁」の垪和等監督は、日本の風習や文化を通して「スター・ウォーズ」を表現したとコメント。また「『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』のアナキンとアミダラによる、祝われない二人きりの結婚式などは印象に残っており、今回の『村の花嫁』に繋がるテーマになっているかもしれません」と明かす。さらに英語吹き替え版のエフ役を演じる福原かれんについて「日本語を理解する方に吹替をしていただけることに感謝しています。日本人ならではの情緒などを汲み取っていただけたらと思います」と言及。高校時代の友人であり、日本語吹替版のヴァン役を演じる上川隆也については「いつか一緒の仕事…いや、自分の監督作に出てもらうことが目標の一つでした」と語った。

上川からは「日本のアニメーションによって新たな『スター・ウォーズ』の物語が描かれる事に快哉を叫びましたが、それにも増して嬉しかったのが高校時代に同じサークルでアニメーションを語り合っていた垪和等氏が監督の一人として名前を連ねている事でした。況してやその作品に出演出来るなど、俳優として過ごしてきた 30 年余りに対する褒美を賜った様な気分でおります」との思いが。エフ役の瀬戸麻沙美は同作について「とても大きな企画だなと驚きましたし、キネマシトラスさんの『村の花嫁』のエフ役を任せていただいて、今作に関われたことが嬉しかったです」と喜び、アス役の内田雄馬は「いつの時代も『スター・ウォーズ』は僕達をワクワクさせてくれました。今回も、高い熱量を存分に注ぎ込んで制作しております。日本のスタジオから生まれる、新たなる『スター・ウォーズ』をどうぞお楽しみに!」とアピールした。

一方、「タトゥイーン・ラプソディ」の木村拓監督は、“ロックバンド”をテーマにした理由を明らかに。「プロジェクトは従来の設定にとらわれず自由な発想の企画を募集するということだったので、思い切ってジェダイとシスの戦いとは全然違った、この銀河の片隅に生きる人を描きたいと思いました。その中でも『スター・ウォーズ』の世界ではカンティーナバンドのフィグリン・ダンとモーダル・ノーズなど魅力的な音楽家が登場するので、そういった音楽家にフィーチャーすれば今までとは違った作品になるのではないかと思いました。そして音楽の中でも今までに無いロックというジャンルと、ロックにおける反骨精神がうまく物語に機能するのではないかと考えました」と語る。

主人公・ジェイの声を務めた吉野裕行は「とにかく子供の頃から熱中していました。その世界観、物語、登場する全ての者・物、ただただ圧倒的!!!」と「スター・ウォーズ」愛を明かし、同作への参加について「ファンというのは明瞭であり複雑です。時に理解者であり、支援者であり、同時に非常に残酷な評論家でもある。これも1つの可能性として、作品を楽しんでくれたら嬉しいですね。怖いなぁ~(笑)プレッシャーですよ?」と心境を吐露。ボバ・フェット役の金田明夫は「『スター・ウォーズ』ファンの皆様。皆様の熱き応援のおかげで日本発信の『スター・ウォーズ』アニメに出演出来た事に心から感動しています。1977年映画館でリアルタイムで『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』を、心震わせながら観ていた青年・金田明夫。こんな素晴らしい映画に出演したい! 携わりたい! そんな想いで座席に座っていた青年金田に44年の時を遡り伝えたい! 夢は叶うよ、と」とメッセージを寄せた。

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