Gレコ第3部のノレドに石井マーク悶える、逢坂良太はやっと天才を自称できて満足

劇場版『Gのレコンギスタ III』「宇宙からの遺産」の公開記念舞台挨拶より。左から高垣彩陽、嶋村侑、石井マーク、逢坂良太。

劇場版『Gのレコンギスタ III』「宇宙からの遺産」の公開記念舞台挨拶が、本日7月24日に東京・新宿ピカデリーで実施された。

7月22日に全国公開された劇場版『Gのレコンギスタ III』「宇宙からの遺産」は、全5部からなる劇場版「Gのレコンギスタ」の第3部。舞台挨拶にはベルリ・ゼナム役の石井マーク、アイーダ・スルガン役の嶋村侑、クリム・ニック役の逢坂良太、マニィ・アンバサダ役の高垣彩陽が登壇した。

最初の挨拶では逢坂が「今日は監督の心とともに……」と言いながら、展覧会「富野由悠季の世界」のグッズであり、総監督・脚本を務める富野由悠季の笑顔が全面にプリントされた「富野監督 応援うちわ」を取り出して登壇者を笑わせる。また2019年12月から2020年7月まで適応障害の療養のため活動を休止していた石井は、「Gのレコンギスタ」関連のイベントに出演するのが久しぶりだという。嶋村からの「石井くんがここにいてくれてすごくうれしい!」という言葉に笑顔を見せつつ、「第3部を録ることになったときめちゃくちゃうれしくて、早く録りたいなという気持ちがあったんです。いつも以上に集中して収録に挑むことができたので、その成果を公開延期もなく皆さんにお届けできたのが本当にうれしいです」と無事に作品が公開されたことを喜んだ。

逢坂は「新規シーンでは『クリムのこんな表情も見せてくれるんだ』と思いました。あと、戦いはあるけどシリアスすぎないところが『Gレコ』のいいところ。とくに今回はゴミ掃除に本気になったりして」と作品についてコメント。嶋村が「第3部は第1部や第2部より『天才』という言葉が印象に残ってます」とクリムが自分を指して言う“天才”に言及すると、逢坂は「そうなんですよ。実は第1部、第2部ではクリム自身は一度も『天才』と言ってないんです。ようやく第3部で気持ちよく言えました」と満足げな様子を見せる。そして「自分に自信がありすぎて、ふつうなら『なんだこいつ?』とイラッとすると思うんですが、不思議とイライラしないキャラなんですよね。なんならニコニコして見ちゃうくらい」とクリムの魅力について語ると、嶋村や石井も口々に賛同していた。

続いて作品公式Twitterで募集したファンからの質問が、登壇者に投げかけられる。富野監督からの演技指導があったか聞かれると、嶋村が「TVアニメに比べて演技指導は減った」と回答し、ほかのキャスト陣も同意。石井は収録現場での富野監督とのやりとりについて「新規シーンではアイーダが実の姉だと分かって、ベルリが感情をあらわにする場面があるんです。そこでベルリが股間を押さえているんですが『なんで押さえてるんですか?』と監督に聞いたら『そういうことだよ』と返されて『どういうこと?』となりました(笑)。だから『たぶんベルリはいろいろモヤモヤしていたんだろうなぁ』と自分なりに考えたりして」と明かす。さらに高垣も「ルイン役の佐藤(拓也)さんとバララ役の中原麻衣さんが一緒にアフレコしたことを現場にあったスケジュール表で知って。ジェラシーを抱きました」と、ルインに思いを寄せており、彼とバララの親しげな様子にやきもきするマニィ役らしい収録エピソードを披露した。

ファンからの2つ目の質問は石井に向けられたもの。「ぶっちゃけ『Gレコ』女性キャラクターで好みのタイプはどなたですか」と聞かれた石井はさりげなく嶋村から目を逸らし、逢坂に「(嶋村がいる)右隣を見ないようにしているな?」と指摘される。石井が演じるベルリは嶋村演じるアイーダに恋心を抱いていたが、石井自身のタイプはノレドとのこと。「だって第3部のノレドかわいくなかった?」と登壇者一同に同意を求めつつ「もともとノレドみたいな子が好きなんですよ。さらに今回、第3部の新規シーンで『あーっ!』ってなって!」と悶える。また「でもやっぱり『Gレコ』に出てくる女性はみんなそれぞれ魅力的じゃないですか。共通して言えるのは強いということ」と続けた石井の発言を踏まえて、高垣は「今までのノレドはベルリに『好き』ってストレートに伝えていて、そこは強さが見えるところだけど、あの新規シーンは逆にノレドの弱さが見えて。(キャラとして)深みが出たのかも」と見解を述べた。

来る第4部以降について、逢坂は「TVアニメだと、第3部の終わりにあたるエピソード以降、クリムの出番が5話分くらいないんですよ。そして劇場版は1作につきだいたいTVアニメ5、6話分くらいなので……『あれ? 出番ゼロの可能性が?』と(笑)」と笑いを誘いつつ、「新規シーンで『一方その頃……』的にクリムが描かれればいいなと思っています」と希望を語る。石井は「4部以降、とくに金星行ってからベルリの戦いが激しくなってくるので、そこで思い切りベルリの勢いを表現しきれたらいいな、ちゃんと体力をつけていきたいなと思っているところですね」と意気込んでいた。

最後の挨拶では高垣が「この作品からみなぎる元気を、こんな時代だからこそ受け取っていただければと思います」と自身のメッセージを送ってから、ノレド役を務めており、2020年からイギリスにいる寿美菜子に託されたコメントを代読。寿からは「実は私が日本にいる最後の頃に収録させてもらった『宇宙からの遺産』。ついに公開されてうれしいです。見どころだらけですが、やはり個人的にはノレドの追加シーンが本当に大好き。ノレドの強さ、優しさ、素敵さを一気に感じていただけると思います」「『Gレコ』ラストスパートも駆け抜けたいと思っていますので、引き続き応援よろしくお願いします」という言葉が贈られた。

続く逢坂は「第4部すごく楽しみなんですけど、出番がなかったらクリムくんかわいそうだなと思っているので……監督お願いしまーす(笑)」とうちわにプリントされた富野監督に呼びかける。さらに「つい先日、佐藤拓也さんにお会いしまして、今日はスケジュールが合わなくて来られなかったとのことだったんですが、すごくマニィ役の高垣さんに会いたがっていました。『本当に悔しいからこの気持ちだけは伝えておいてください』と言われたので伝えておきます」と報告し、高垣は「本当に!? うれしい! ジェラシーが和らぎました(笑)」と喜んでいた。

そして嶋村は「第4部はTVアニメから一番変化があるという噂を聞いているので、私たちが知らない『Gレコ』が待っているかも。劇場版になって新しく気づくことがすごく多い作品なので、どんな発見があるのか、どんな出会いがあるのかなとワクワクした気持ちでいます」と今後の展開に期待のコメント。最後には石井が「またこうして皆さんの前に立てていることが本当にうれしいです。そのことへの感謝の気持ちも込めて第4部、第5部に向けて全力で駆け抜けていきたいと思っていますし、ぜひ最後まで皆さんに楽しんでいけるような作品にしたいと思っていますので、応援よろしくお願いします」と呼びかけ、舞台挨拶は幕を閉じた。

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