「まどか☆マギカ」新作映画に悠木碧が意気込み、「皆さんの期待に応えられるものを」

「『魔法少女まどか☆マギカ』Anniversary Stage」の様子。

オンラインイベント「『魔法少女まどか☆マギカ』Anniversary Stage」が、去る4月25日に行われた。

アニメーション制作をシャフト、監督を新房昭之、脚本を虚淵玄(ニトロプラス)、キャラクター原案を蒼樹うめが手がけたアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」。TVアニメが2011年1月7日に放送開始されたのち、2012年10月には総集編の「[前編] 始まりの物語」と「[後編] 永遠の物語」が、2013年10月には完全新作となる「[新編] 叛逆の物語」が劇場公開された。

TVアニメ放送から10周年を記念したこのイベントには、鹿目まどか役の悠木碧、暁美ほむら役の斎藤千和、美樹さやか役の喜多村英梨、佐倉杏子役の野中藍、キュゥべえ役の加藤英美里が出演した。冒頭、悠木が10年前を振り返り「(TVアニメ版を収録した)当時はまだ学生でしたからね。10年か……と思います」と話すと、斎藤は「あおちゃん(悠木)が成長しているのを見ていると、月日が経過したことを実感します」と頷いた。

イベントでは、悠木たちキャスト陣がTVシリーズの各話を振り返りながらトークを展開していく。第1話から第3話の大きな鍵を握る巴マミに話題が及ぶと、喜多村は第3話をターニングポイントならぬ“マーミングポイント”と呼んでキャストたちを笑わせる。悠木は「当時アニメを3話まで観てから、観続けるかどうかを決める視聴者の方が多かった中で、第3話はものすごいフックになりましたよね……」と回想。キャストたちも収録段階では物語の展開を知らなかったため、加藤は「キュゥべえのことをかわいいマスコットだと思っていたので、こんな展開とは知らず。純粋な気持ちでまどかを魔法少女にしようと思っていました」と当時の心境を明かした。

第4話から第6話に関してはさやかにスポットを当てたエピソードが多くなることから、喜多村が「“さやか☆マジか”が始まりましたよね……」とポツリ。喜多村は続けて「さやかは青春を象徴したようなキャラクターで、役者としてもさやかを担当させていただけてうれしかったです」とほほえむも、「キュゥべえには一番チョロいと思われてるかもしれない」と語る。喜多村のコメントを受けて、加藤は「すみません、いろいろご苦労をおかけしました……」と苦笑した。

また喜多村は、第7話から第9話の演出を「アニメーションとして、とても素敵。視覚的にアート作品であるということを改めて見せていただけた気がします」と称賛。杏子のバトルシーンについて野中は「演出がとても切ないんですが、役者冥利につきるシーンでした。本当にありがとうございます」と感謝した。

物語の大きな謎が明かされる第10話については、斎藤が収録当時の思いを吐露。「第10話の台本をいただいたときはほむらがいきなりメガネ姿になっていて、演じるうえで作ってきたものがありましたし、最初から第10話の展開を知っていたわけではありませんでしたからすごく悩んだ記憶があります」と振り返り、「10年経った今は、自分が演じる必要があったんだと思えています。ほむらはいろんなことを経験してきて内面的にはまどかたちよりも少し大人びているキャラクター。オーディションには私より若い声優さんもたくさんいらしたんですが、(演じてみて)『そういうことか』と虚淵さんの意図に納得しました」と述べた。

イベントでは、ファンから事前に募ったTVアニメシリーズの名シーン投票の結果が明らかに。第8話「さやかの魔女化」が第3位、第10話「ワルプルギスの夜の撃退後、ほむらがまどかと交わした約束」が第2位にランクイン、第9話「魔女化したさやかへ、杏子の呼びかけ」が第1位を獲得し、キャストたちが第1位から第3話までのシーンを生アフレコで披露。ClariSがTVシリーズと劇場版のオープニングテーマ「コネクト」「ルミナス」「カラフル」を歌ったライブ映像も上映された。

そしてイベント終盤、新作映画「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉」の制作決定が解禁されると、キャストたちは歓声を上げる。悠木は「こんなに素敵なサプライズをいただけてとてもうれしいですし、同時に責任重大。皆さんが10年間愛し続けてくれた結果が、新作の劇場版になったんだと思います。そして私たちは、皆さんの期待に応えられるものをきっとお見せできると思います」と力強く語る。続けて「待たせちゃって、ごめんね」とまどかの声色で語りかけ、「新作も楽しみにしていてくださいね」とイベントを締めくくった。

「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉」の詳細情報は続報を待とう。