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浅野いにお「うみべの女の子」実写映画化、挿入曲にはっぴいえんど「風をあつめて」

浅野いにお「うみべの女の子」の実写映画化が発表された。

マンガ・エロティクス・エフ(太田出版)で発表された「うみべの女の子」は、海辺の小さな街で暮らす中学生の小梅が、憧れの三崎先輩に手ひどく振られたショックから、かつて自分のことを好きだと言ってくれた内向的な同級生・磯辺と関係を持つようになり動き出す物語。映画は「リュウグウノツカイ」「富美子の足」などを手がけ、自身も浅野いにお作品のファンだという映像ディレクターのウエダアツシが監督する。

また小梅と磯辺のキャストオーディションの審査には浅野も参加し、小梅役は石川瑠華、磯辺役は青木柚に決定。小梅の同級生・鹿島役は前田旺志郎、桂子役は中田青渚、三崎先輩役は倉悠貴、磯辺の父役は村上淳が演じる。そのほか劇伴音楽はworld‘s end girlfriendが担当。また挿入曲として、原作マンガにも登場するはっぴいえんどの「風をあつめて」が使用され、クライマックスの暴風雨のシーンを盛り上げる。

浅野は「『小梅』と『磯辺』が確かにそこにいます。より生々しく、より切実に。10代の瞬きにノスタルジーを感じながらも、今現在の自分がその延長線上にいるということを再認識させてくれる作品でした。そういえばいつだったか自分も、あの街の『小梅』であり『磯辺』だったのです」とコメント。ウエダ監督は「はっきり言って自信作です。残酷なまでに輝かしいふたりの青春を是非劇場でご覧ください」とメッセージを寄せた。また小梅役の石川は「私自身、大好きな作品であり、小梅としてこの作品の中で生きた時間は本当に幸せでした。同時にこれまで感じたことのない大好きだからこその怖さも感じていました」と述べながらも「どんな恋愛映画や青春映画の型にもハマらないパワフルな映画になっていると思います」と語り、磯辺役の青木も「磯辺という人間を知れば知るほど、その考え方や心情にどこか他人とは思えないようなシンパシーを感じ、何がなんでも磯辺を最後まで生き抜きたいと強く思うようになりました。浅野さんが描く生々しく繊細な世界、石川さんを通して伝わってくる小梅の葛藤、この原作を背負ったウエダ監督の思い、その全てが僕と磯辺を結びつけ、支えてくれました。多くの方々と共に心血を注いで取り組んだ作品です」と思いを綴った。

映画「うみべの女の子」は8月20日に東京・新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開。R15+指定作品として上映される。

浅野いにおコメント

「小梅」と「磯辺」が確かにそこにいます。
より生々しく、より切実に。
10代の瞬きにノスタルジーを感じながらも、
今現在の自分がその延長線上にいるということを
再認識させてくれる作品でした。
そういえばいつだったか自分も、
あの街の「小梅」であり「磯辺」だったのです。

ウエダアツシ監督コメント

およそ10年前、天才・浅野いにおの手で産み落とされた、濃厚濃密“青春の坩堝”のような傑作を、人との距離が少し遠くなってしまった今、映画化出来たことに運命を感じます。近くて遠く、自由で不自由、諦めているけど欲しかったあの頃。矛盾する感情の狭間で、性と愛に溺れ、過去と未来に縛られるふたり。この難題に若き才能、石川瑠華・青木柚と共に誠実に向き合い、果敢に挑み、行き着いた答えがスクリーンには映っています。はっきり言って自信作です。残酷なまでに輝かしいふたりの青春を是非劇場でご覧ください。

石川瑠華(小梅役)コメント

最初、浅野いにおさんの漫画「うみべの女の子」を映画化するというお話を聞いたとき、衝撃を受けました。
でも、これは可能性でもあり、この素晴らしい原作を映画で伝えられたら、
もっと素晴らしいのではないかと思うようになり、オーディションに参加しました。
私自身、大好きな作品であり、小梅としてこの作品の中で生きた時間は本当に幸せでした。
同時にこれまで感じたことのない大好きだからこその怖さも感じていました。
ウエダアツシ監督とは初めてだったので何度も作品について話し合いました。
私は、監督が暖かく包み込むような優しさで小梅や磯辺はもちろん、
この作品に出てくる登場人物、そしてこの作品を愛していることを感じました。
どんな恋愛映画や青春映画の型にもハマらないパワフルな映画になっていると思います。
是非、公開を楽しみにしていただけたら嬉しいです。

青木柚(磯辺役)コメント

今も尚多くの人に愛されている原作にこのような形で携わる事が出来るのはとても光栄であり、同時に不安でもありました。ですが磯辺という人間を知れば知るほど、その考え方や心情にどこか他人とは思えないようなシンパシーを感じ、何がなんでも磯辺を最後まで生き抜きたいと強く思うようになりました。浅野さんが描く生々しく繊細な世界、石川さんを通して伝わってくる小梅の葛藤、この原作を背負ったウエダ監督の思い、その全てが僕と磯辺を結びつけ、支えてくれました。多くの方々と共に心血を注いで取り組んだ作品です。

映画「うみべの女の子」

2021年8月20日(金)東京・新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開

スタッフ・キャスト

原作:浅野いにお「うみべの女の子」(太田出版<f×COMICS>)
監督・脚本・編集:ウエダアツシ
音楽:world‘s end girlfriend
挿入曲:はっぴいえんど「風をあつめて」(PONY CANYON / URC records)
製作:藤本款、吉田尚子、市村亮、前信介、村松克也、宮前泰志、水戸部晃
エグゼクティブプロデューサー:甲斐真樹
プロデューサー:白川直人、秋山智則
ラインプロデューサー:鈴木徳至
技術コーディネーター:豊里泰宏
宣伝プロデューサー:小口心平
撮影:大森洋介
照明:石垣達也
音響:弥栄裕樹
美術・装飾:横張聡
衣裳:小宮山芽以
ヘアメイク:河本花葉
助監督:平波亘
制作担当:飯塚香織
共同脚本:平谷悦郎
制作プロダクション:スタイルジャム
制作協力:コギトワークス
配給:スタイルジャム
出演:石川瑠華、青木柚 / 前田旺志郎、中田青渚、倉悠貴 / 宮崎優、高橋里恩、平井亜門、円井わん、西洋亮 / 高崎かなみ / 村上淳

※映画「うみべの女の子」はR-15+指定作品。

※宮崎優の崎は立つ崎、高橋里恩の高ははしご高が正式表記。

(c)2021『うみべの女の子』製作委員会