魔夜峰央ファミリー集合!等身大パタリロ像を初披露、山田マリエ「今後とも“魔夜活”を」

サービス精神旺盛な魔夜峰央ファミリー。左から長女の山田マリエ、長男の山田眞央、パタリロ像、魔夜峰央、妻の山田芳実。

魔夜峰央「パタリロ!」の銅像を建てるクラウドファンディングの達成を記念し、魔夜家のファミリートークショーが本日10月18日に東京都内の某所にて開催された。

クラウドファンディングは「魔夜峰央原画展にパタリロ像を建てたい!~マリネラ国民のパワーを日本に轟かせよう~」のタイトルで、2月から3月にかけて実施。150万円が集まったら1/10スケールのパタリロ像、300万円が集まったら1/2スケールのパタリロ像、700万円が集まったら等身大のパタリロ像と支援金額に応じてパタリロ像のクオリティが上がっていく仕組みで、最終ゴールは10億円を集めて純金製のパタリロ像を建てることとしていた。このクラウドファンディングは最終的に、支援総額950万円でフィニッシュ。魔夜の描き下ろしイラストをもとに、身長140cmのパタリロを正確に再現した等身大像が製作され、この日に初公開となった。

ファミリートークショーには魔夜、妻の芳実、長女の山田マリエ、長男の眞央(マオ)の4人が登壇。ひょうひょうとした様子で登場した魔夜は「ミーちゃんです」と自身の愛称を名乗り、カメラに向かって「ちーっす!」と手を振るなど、いつも通りの無表情ながらサービス精神旺盛にファンと向き合う。

続けて芳実が「家内の芳実です。バレエの講師をしております」、マリエが「娘の山田マリエです。マンガ家をやらせてもらっています」、眞央が「東京バレエ団というクラシックバレエのカンパニーでバレエをしております」とそれぞれ挨拶。古くは魔夜の「親バカ日誌」、近年はマリエの「魔夜の娘はお腐り申しあげて」「魔夜の娘はお腐り咲いて」といったエッセイマンガ、映画「翔んで埼玉」、映画「パタリロ!」への家族総出での出演などで、魔夜一家を知る人も多いだろう。4人全員が揃うトークショーは今回が初めてとのことで、会場に集まったファンからも温かい拍手で迎えられていた。

クラウドファンディングを達成し、等身大のパタリロ像が無事完成した心境を聞かれた魔夜は「とってもありがたいです。ただ、ちょっとボリューミーすぎるかなと思いますね。自分で像のラフを描いたけど、安定したほうがいいだろうとちょっと太めに描いていて。やっぱり太かった。安定感は抜群だね」と、パタリロの体型が気になる様子を見せるも「出来栄えは素晴らしい」と喜ぶ。マリエも「感慨深いです。いろんな方のご協力のもと、パタリロの立体物ができたのがうれしい。幸せな気持ちでいっぱいです」と感謝を述べた。なお実際のパタリロの体重は36kgだが、像の重さは25kgとのこと。

せっかくのファミリートークショーということで、マリエと眞央に「お父さんがマンガ家と認識したのはいつ頃だったのですか?」という質問が。マリエは「特に秘密にはされていなかったので、物心ついたときからですね。家には単行本が揃っていて、『これを描いたのはパパよ』と言われ、自然に受け入れてました」と答える。眞央もそれに同意し「年に1度、小さい頃から白泉社の新年会に連れていってもらって、父が周りの方から『先生』と呼ばれる姿を見ていたので、小さい頃からすごい人だと思っていました」と語った。また「パタリロ!」の中で好きなエピソードについて聞かれると、2人とも「魔界編」と回答。マリエは「『パタリロ!』で別の魔夜作品のキャラクターが登場したり、遊びに来たりしているのが楽しくて」「作画もすごい」と、「アスタロト」のキャラクターが出演した「魔界編」を称えた。

芳実には、魔夜との「結婚の決め手は?」という質問も飛ぶ。「遠距離恋愛とかいろいろあったんですけど、付き合っているときに兄の結婚式に彼が出てくれて、おじやおばなどの親戚ともすごく仲良くしてくれたんです。それで大丈夫なのかなと思いました」と思い出が語られた。魔夜は「初めて会ったときからドストライクだった」と芳実との出会いを振り返り、「結婚してよかったと思うときは?」との質問には「全部」とサラリと答えていた。

2018年に刊行された「魔夜の娘はお腐り申しあげて」で単行本デビューした山田マリエ。エッセイ第2弾となる「魔夜の娘はお腐り咲いて」の最終2巻が先日発売されたばかりだが、魔夜はマリエの作品を読んでいないという。「読んだら何か言いたくなると思うし、ほかの人の作品だったら『まあまあ』と思うことでも、マリエにはきついことを言ってしまいそうなんだよね。それは彼女に対して不公平だと思うので」とその理由を述べた。

終盤では、支援者からの質問に答えるコーナーも。「マリエが『パタリロ!』のスピンオフを描く可能性はあるか」という質問に、マリエは「仮に、何かしら描かねばならぬとしても、魔夜峰央に原作を描いてもらわないと無理かなと思います。私では彼らを動かせない」と、「パタリロ!」を大事に思うがゆえに慎重な返答。魔夜は「ネームを私が作って、マリエがそこに絵を描くのならできるかもね」と可能性を残した。

最後の挨拶では、マリエが「皆様とお会いできたこと、たくさんご支援いただいて大きなパタちゃんにも会えたこと、家族で初めてのトークショーをできたこと、とてもうれしいです。今後とも“魔夜活(まやかつ)”を一緒にやっていけたら」と笑顔を見せる。魔夜も感謝を述べた後、芳実の腰に手を添えてラブラブなところを見せつつ会場を後にした。

なお11月3日から11日にかけて東京・西武池袋本店別館で開催される「魔夜峰央原画展」にて、パタリロ像が展示される予定。ぜひ会場に足を運び、ファンの思いが詰まった等身大の殿下との謁見を果たしてほしい。