「劇場版シティーハンター」“ときどき帰ってくる”存在へと期待、神谷明ら舞台挨拶

「劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>」公開記念舞台挨拶の様子。左から北条司、こだま兼嗣、伊倉一恵、神谷明、飯豊まりえ、山寺宏一、戸田恵子。

北条司原作によるアニメ映画「劇場版シティーハンター 」の公開記念舞台挨拶が、本日2月9日に東京・TOHOシネマズ新宿で開催。北条、冴羽リョウ役の神谷明、槇村香役の伊倉一恵、御国真司役の山寺宏一、来生瞳役の戸田恵子、進藤亜衣役の飯豊まりえ、総監督を務めたこだま兼嗣が登壇した。

上映後に行われた今回の舞台挨拶。観客に向かって「皆さん、どうでした?」と問いかけた北条は、客席から贈られる「最高!」という声と大きな拍手に「よかった! 感動してる……」と喜びに震える。こだま監督は「やっぱりこの映画を観るとしたらここの劇場ですよね!」と聖地である新宿に集った観客に呼びかけ、伊倉も「もう新宿が大変です! 帰りにあちらこちら見ていってください!」と続け、神谷は「俺を呼んだのは君たちだろ……」とセリフを披露し、さらに会場を盛り上げた。

今作には「キャッツ▼アイ(▼はハートマーク)」の3姉妹も登場。北条は「来たな、と。いつかは来るだろうと思っていたけど、このタイミングだと思わなかった」と思い返す。TVシリーズに続き、3姉妹の次女・瞳を演じた戸田は「こんな機会が来るとは夢にも思わなかった。果たして務まるのかと不安だったんですが、非常に懐かしい時間を過ごすことができた」と喜びを語った。

20年ぶりにリョウを演じるにあたり、神谷は「声というより演技のテンポとか、スピード感に対応できるか不安があった」とコメントしながらも、「実際にスタジオに入ってレギュラーの皆さんの声を聴いた瞬間に、20年の時間があっという間に縮まりました」と話す。伊倉も「絵は若いままなのに(自身は)順調に老けているものですから(笑)、『ええっ!? できるのかしら』という不安はあった」と心境を吐露しながらも、「脚本の第1稿を読ませてもらったらやっぱり面白いんですよね。役者は本を読ませてもらうとうやってみたくなってしまう」と思いを述べた。また来生愛役の坂本千夏と大親友だという伊倉は「しかもキャッツアイが出てくることが第1稿から書かれていたから、話したくて話したくて。『実はあなた、出てくるのよ!』って言いたいんだけど、発表になるまで言わないでくださいって言われていたので……」とそのもどかしさを語り、神谷演じるリョウの演技については「相変わらずのもっこり具合でした。見事なもっこりで」と笑みを浮かべてみせた。

新人時代からTVシリーズに参加し、今作では香の幼なじみ・御国真司役を演じた山寺。映画化はネット上のニュースで知ったと言い、「俺と茶風林には(オファー)来んのかなー!?って待ってて(笑)。またリョウさんにやられる役でもなんでもいいから出たいと思っていたら、大変な役をいただいた」と感慨深げに述べ、隣に立つ戸田に触れると「戸田さんの横では僕いつも犬しかやってませんからね!」と語り観客の笑いを誘った。またこだま監督は「冴羽リョウに、自分が言いたいセリフを言わせることができたのがすごくうれしい。冴羽リョウが言っていたカッコいいセリフは、言いたいけど自分では言えないセリフ。今回のエンディング前のあそこも、自分では言えないけど冴羽リョウになら言えると。それをもとにストーリーを作っていきました。『Get Wild』が流れるときに楽しんでいただけたらうれしい」とセリフに込めた思いを明かした。

イベントでは伊倉が「こうして久しぶりに演じると、ちょっと欲が出てきた」と新たなTVシリーズへ期待を寄せる一幕も。観客からの大きな拍手を受け、神谷も「『ルパン三世』のようにときどき帰ってくる。そういうものになったらうれしい。今回の劇場版にも皆様のお力添えがものすごくあった。今僕たちが抱いている夢を実現させるためには、皆様のさらなるお力添えをいただきたいと思います。どうぞ今後とも『シティーハンター』をよろしくお願いします」とファンへ語りかけた。

※冴羽リョウのリョウは、けものへんに「僚」のつくりが正式表記。

(c)北条司/NSP・「2019 劇場版シティーハンター」製作委員会