宝塚版「天は赤い河のほとり」東京で開幕、真風涼帆「私自身もドキドキ」

宝塚歌劇宙組「ミュージカル・オリエント『天(そら)は赤い河のほとり』」通し舞台稽古より、真風涼帆演じるカイルと芹香斗亜演じるラムセス。

篠原千絵原作の舞台「ミュージカル・オリエント『天(そら)は赤い河のほとり』」の東京公演が、本日5月11日に東京宝塚劇場にて開幕。コミックナタリーでは、本日行われた通し舞台稽古と囲み取材の様子をレポートする。

紀元前14世紀、古代オリエントのヒッタイト帝国を舞台にした「天は赤い河のほとり」は、少女コミック(小学館)で1995年から2002年まで連載された大河ロマン。ヒッタイト帝国の第3皇子カイルと現代からタイムスリップした少女ユーリの恋を軸に、カイルを亡き者にしようと画策する皇妃ナキアや、隣国のミタンニ、エジプトとの対立などが壮大なスケールで描かれた。「ミュージカル・オリエント『天は赤い河のほとり』」では、カイル・ムルシリを宙組トップスター・真風涼帆が、ユーリをトップ娘役・星風まどかが演じている。

舞台はユーリのボーイフレンドだった氷室が教授となり、古代の遺跡でカイルの幼なじみにして馬事総監のキックリが記した楔形文字の粘土板を発見した場面からスタート。そして凛城きら演じるキックリの口上から物語は古代オリエントへ飛び、きらびやかな衣装に身を包んだ真風涼帆演じるカイル、芹香斗亜演じるエジプトの将軍ウセル・ラムセス、愛月ひかる演じるミタンニ王国の黒太子マッティワザらが華麗な歌に合わせて次々とステージに登場し、観客を「天は赤い河のほとり」の世界へ誘う。

明けの明星が輝く夜明け前、ヒッタイトの泉に現代日本から召喚されたユーリが現れる。ユーリは純矢ちとせ演じるナキア皇妃がカイルを殺すための生贄として呼び寄せた現代の少女だ。危うくナキアの私兵に捕まるところだったユーリは、その場に居合わせたカイルに助けられ、そのままカイルの側室に。ユーリが戦いの女神イシュタルとして成長し、カイルとの愛を育む様子がオリジナルの展開を含めて紡がれていく。ユーリを妻にと望むラムセスとカイルの戦い、澄輝さやと演じるネフェルティティの胸像にまつわるエピソードなど、原作マンガのファンにうれしいシーンも。また“血の黒太子”の異名を取るミタンニ王国のマッティワザの気性を表すような激しいナンバー、側室時代のナキアが故郷のバビロニアを思って歌う切ない歌にも注目したい。

囲み取材には、真風と星風が登場。真風は「少女マンガを題材にしているので、個性豊かなキャラクターが出てきてプロローグから私自身もドキドキするような仕上がりになりました」と自信をのぞかせる。星風も「原作ファンの皆さまにも、宝塚ファンの皆さまにも楽しんでいただけるような作品になればと思います」と意気込んだ。

宝塚歌劇宙組「ミュージカル・オリエント『天(そら)は赤い河のほとり』」「ロマンチック・レビュー『シトラスの風-Sunrise-』~Special Version for 20th Anniversary~」

東京公演

日程:2018年5月11日(金)~ 6月17日(日)
会場:東京宝塚劇場

宝塚歌劇宙組「ミュージカル・オリエント『天(そら)は赤い河のほとり』」

原作:篠原千絵「天は赤い河のほとり」(小学館)
脚本・演出:小柳奈穂子
出演:真風涼帆、星風まどかほか

「ロマンチック・レビュー『シトラスの風-Sunrise-』~Special Version for 20th Anniversary~」

作・演出:岡田敬二
出演:真風涼帆、星風まどかほか