歌謡倶楽部「艶漢」開幕!おひねりあり、悩み相談ありで観客が詩郎らと一体に

「歌謡倶楽部『艶漢』第二幕」ゲネプロの様子。左から狩野和馬、三上俊、櫻井圭登、末原拓馬、田上真里奈、林野健志。

尚月地原作による舞台「歌謡倶楽部『艶漢』第二幕」が、本日4月11日に東京・東京キネマ倶楽部にて開幕。初演前には、公開ゲネプロが行われた。

ウィングス(新書館)にて連載中の「艶漢」は、妖艶な傘職人・詩郎と熱血正義漢の巡査・光路郎を中心に、美麗な筆致で描かれるアンダーグラウンド事件簿。2016年8月に「歌謡倶楽部『艶漢』」が上演され、ジャグリングや詩吟などのパフォーマンスを織り交ぜた公演が好評を博した。その新作に当たる「第二幕」では、キャストと観客が一体となる参加型エンターテイメントショーとして上演。客席には壇上と距離が近い、“バナナエリア”が設けられる。

「艶漢」の登場人物はそのままに、パラレルワールドとして進められる本作。序盤には狩野和馬演じる湯上から「最近まで私塾を営んできたが、キネマ倶楽部を開業することにした」と説明があるも、「(設定について)それほど深く考えなくていい。コロコロ変わるから」と物語の概要について伝えられる。舞台は湯上の言う通り、さまざまな演者によって歌とダンス、観客との触れ合いが繰り広げられていく。

壇上では櫻井圭登演じる吉原詩郎、三上俊務める吉原安里、末原拓馬演じる山田光路郎の3人からなるアイドルグループによる演目も。彼らは通常の「艶漢」では見られない衣装に身を包み、アイドルならではのかわいらしい挨拶を披露する。乾布摩擦を広めることが目的で結成されたという同グループは、タオルを使った振り付けでアップテンポな楽曲を歌い上げた。

また劇中では「ストリップ劇場 艶座」と題し、一番の売れっ子・安里によるストリップが。客席に降り、「どんどん仕込めー!」と観客から“おひねり”を受け取っていく。そんな安里を止めにやってきた詩郎も、いやいや言いながらスーツを脱がされそうになってしまう。

そのほか舞台では、観客が光路郎の探す“猫”をバケツリレーで回したり、紙テープを投げ入れるという演出も。安里と田上真里奈演じる六口が、観客のお悩みに答える相談コーナーも展開された。

ゲネプロ終了後、櫻井、三上、末原、田上、狩野、日替わりゲストで出演した橘伸三役の林野健志が囲み取材に出席。三上は「いろいろな舞台がある中で、これだけお客さまを楽しませるのに特化した舞台もなかなかないと思います。ぜひ、幸せのオーガズムを感じていただきたいです」と述べる。

末原は観客参加型の本公演について「『艶漢』という1つの物語を愛する人たちが集まって、それを元に何かをするっていうのは大元の演劇の形に近いんじゃないのかなと考えております」とコメント。「この舞台が皆さんにとって別世界になるように、パワースポットになるようにやってまいりました。いろんな日常があると思いますが、ここにいる間はパーッと遊んでパーッと忘れて、楽しい時間を過ごしてください」と呼びかける。

最後に櫻井は、「ダンスナンバーが多い公演なので、ケガのないようカンパニー一同、全身全霊をかけて演じさせていただきたいと思います」と意気込む。「東京キネマ倶楽部にて一緒に暴れましょう!」と述べ、会見を締めくくった。

「歌謡倶楽部『艶漢』第二幕」は4月15日まで東京キネマ倶楽部で上演。なお本日、9月末頃に本公演のDVDと劇中歌CDがリリースされることも明らかになった。両方を発売日までに会場とCLIE TOWNで同時予約した人には、特典として缶バッジセットがプレゼントされる。

「歌謡倶楽部『艶漢』第二幕」

期間:2018年4月11日(水)~15日(日)
会場:東京キネマ倶楽部

スタッフ

原作:尚月地「艶漢」 / 「ウィングス」連載中(新書館)
脚本・演出:伊勢直弘

キャスト

吉原詩郎:櫻井圭登
山田光路郎:末原拓馬
吉原安里:三上俊
六口:田上真里奈
湯上:狩野和馬

日替わりゲスト

橘伸三:林野健志(11日)
早乙女水彦:堀越涼(12日)
佐倉春澄:村田恒(13日)
山田アグリ:小槙まこ(14日)
若林剣一:野田裕貴(15日)

ダンサー

生田麗恵、亀岡菜花、久保田真理、林祐衣

(c)尚 月地/新書館 (c)尚 月地/幻灯署活劇支部