「FGO」朗読劇に杉田智和&石川界人がサプライズ出演、押し寄せる感動にマスターが涙

「FGO THE DRAMALOGUE -Cosmos in the Lostbelt-」の様子

スマートフォン向けゲーム「Fate/Grand Order」(以下、「FGO」)の朗読劇「FGO THE DRAMALOGUE -Cosmos in the Lostbelt-」が、去る11月1日に神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールで開催された。本記事では、朗読劇の様子をレポート。なお記事には「第2部 終章」のネタバレが含まれるため、未プレイの方はご注意を。

セイバーオルタとマシュの宝具が激突、迫力の詠唱

朗読劇にはマシュ・キリエライト役の高橋李依、オルガマリー・アニムスフィア役、マリス・カルデアス役の米澤円、アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕、フォウ役の川澄綾子、シオン・エルトナム・ソカリス役の青木志貴、シャーロック・ホームズ役の水島大宙、マリスビリー・アニムスフィア役の野島健児が登壇。さらにソロモン役の杉田智和、デイビット・ゼム・ヴォイド役の石川界人もサプライズ出演した。

「第2部 終章」が昨年12月下旬に公開され、感動のエンディングから1周年が近づいてきたタイミングで行われたこの朗読劇。期待に満ちた表情の観客=マスターたちが集まった会場では、開演前から終章序盤のフルボイス映像がモニターに映しだされ、観客は開幕前からすでに舞台上に釘付けとなっていた。

朗読劇は「FGO」第1部の冒頭、カルデアの爆発事故のシーンからスタート。まず高橋が登場し、深手を負ったマシュが「手を、握ってもらって、いいですか?」と乞う、主人公とマシュの物語の始まりとも言えるシーンを、弱々しい声で演じる。その後第1部「特異点F 炎上汚染都市 冬木」の回想へと続き、米澤も登壇。冬木から帰還後、オルガマリーがカルデアスに落とされてしまうシーンでは、彼女の悲痛な叫び声が響きわたる。

回想を終えると、場面は終章へ。再び冬木を訪れた主人公たちがオルガマリーと再会し、ともに特異点を探索する。マリスビリーのゴーストから記憶に触れるシーンで野島が登場。思想を語るセリフが穏やかな声で読み上げられる。オルガマリーの記憶に登場する幼い彼女の声も、米澤が見事に演じ分けた。セイバーオルタが現れるシーンでは、キャラクターを思わせる真っ黒な衣装で川澄が舞台に上がり、威圧感のある声で会場を満たす。そしてバトルが始まり、セイバーオルタとマシュの宝具が衝突。宝具の映像が流れる中、互いの詠唱が猛々しく轟いた。続く言峰綺礼との戦いを経て、帰還する主人公たち。オルガマリーが発破をかけ、マシュが悲しみをこらえて力強く返事をする。朗読劇はまだ序盤にも関わらず、すでに目頭を押さえる観客の姿が見えた。

オルガマリーの独白に、マスターたちが涙

ストーム・ボーダーのシーンでシオン役の青木が登壇。エリア51に辿り着いた主人公たちに、マリスビリーが落ち着いた声でオルガマリーの身に起きたことを語り、おどろおどろしい映像が舞台上のモニターを埋め尽くしていく。マシュが憤る際のセリフでは、高橋が怒りを表現するように体を震わせて声を放った。そして「ここまでの工程(たび)は楽しかったかい?」という質問も、平然と問いかけられる。マスターなら誰もが怒りを覚えるであろうマリスビリーとの会話の中、シオンがマリスビリーの計画の穴を指摘する冷静な声が、会場の雰囲気を塗り替えていった。

カルデアス地球内部への侵入シーンでは、マシュが詠唱する「エクスカリバー」を高橋が猛々しく叫ぶ。その後、カルデアスに落ちたオルガマリーの独白シーンへ。手術台での出来事を語る虚ろな声が、冬木の記憶に思いを馳せると穏やかに変化していく。第2部の主題歌でありオルガマリーの心情を表現した曲「逆光」のアレンジが流れると、感情を刺激されたのか客席のところどころからすすり泣きが聞こえた。

杉田智和がサプライズ出演

米澤が兼役を務めるマリス・カルデアスは、感情豊かなオルガマリーとは打って変わって、淡々とした声で主人公たちに究極の選択を迫る。カルデアの面々が葛藤する中、誘惑するようなクリプターたちの声や、主人公の回想の中のオベロンの声もフルボイス化。“医者”のボイスも届けられ、優しい声が会場を包み込んだ。

マシュが号泣するシーンでは、高橋が今にも泣き出しそうな表情で声を震わせながら言葉を紡ぐ。マシュの力強い言葉で主人公が戦うことを決断すると、これまでの異聞帯の記憶が流れ、客席には涙を拭う人の姿が多く見られた。決戦を前にホームズが召喚されると、水島が壇上に登場。敵の正体を明かす推理を高らかに披露した。さらにソロモンがマリスの前に立ちはだかる場面で、ステージに1人の人影が現れる。舞台上に一層視線が注がれる中、ソロモンの声が響き渡り、杉田がサプライズ登壇。マスターたちの心が奮い立つような言葉を会場に轟かせた。

空想樹伐採戦中の休憩に会場は大盛り上がり

空想樹との戦いが始まると、これまでに出会ってきたサーヴァントたちが続々と登場。多数のサーヴァントの声がフルボイスで流れる。赤兎馬の登場シーンや、メカクレについて語るバーソロミュー・ロバーツのシーンといったコミカルな場面では、観客がクスリと肩を揺らす一幕もあった。ゲームでもレイドバトルとして開催された空想樹伐採戦の画面が映し出され、ここで朗読劇は一旦休憩へ。ナビゲーター風のアナウンスで、空想樹伐採完了とともに休憩が終了することが告知されると観客からはドッと笑いが起こる。前半の演技を讃えるように大きな拍手も送られ、さらに感想を語り合いたかったという様子の観客が堰を切ったように話し始め、会場は賑やかな雰囲気に一変した。空想樹の伐採が完了する際には宝具映像も流れ、観客は歓声と拍手で大盛り上がり。休憩時間とは思えない騒ぎに、急いで席に戻ってくる観客の姿も見られた。

ゲームの感動を再現したラストバトル

後半は空想樹との戦いを終え、サーヴァントたちが去っていくシーンから始まった。最終決戦の直前、海辺での会話シーンでは、幼い姿のオルガマリーが明るく話す声と「逆光」が響き、会場はもの悲しい雰囲気に満ちていく。オルガマリーに送り出されて始まったラストバトルでは、ゲームでも多くの人が涙したであろう演出を映像で再現。これまで静かに舞台を見守ってきた観客も、ここでは堪えきれないといった様子で、多くの人が涙を流していた。決意のこもった声でマシュが一撃を放ち、戦闘が終了する。

朗読劇は終盤へ向かい、オルガマリーとのシーンへ。オルガマリーが主人公のこれまでの旅について感情豊かに語り、明るく穏やかな声で会話を終えると、客席のあちこちからすすり泣きが聞こえる。続くソロモン、ホームズ、フォウの語らいでは、川澄が黒い衣装からガラリと雰囲気を変えた、フォウを思わせる真っ白な衣装で再登場。人の言葉を話すフォウのセリフも、川澄により演じられた。クライマックスは続き、シオンの独白が始まる。平静を装っていたシオンがだんだんと感情的になるさまも青木が見事に演じ上げ、さらに観客の涙を誘った。またシャドウ・ボーダー内で主人公に1人ずつ言葉を送るカルデアスタッフのセリフにも、ボイスが当てられた。

石川界人がサプライズ出演、高橋李依は名残惜しそうに演技

主人公たちが帰還するラストシーンで、デイビットの登場とともに2人目のサプライズ出演者・石川が現れる。多くのマスターの心を救うような終盤のセリフは、大切に語りかけられた。マシュと主人公のやりとりでは、高橋が名残惜しそうにしながらも大事に言葉を紡いでいく。マシュの“お願い(オーダー)”のセリフとともに、高橋は観客に向かって手を差し伸べた。

川澄によるモノローグで物語が締めくくられ、ゲームと同じく終章の主題歌「時計」とともにスタッフロールへ。クレジットの中には、田中敦子と土師孝也という亡くなったボイスキャストの名前も、敬意を込めるように並べられた。最後にステージに出演したキャストが1人ひとり舞台に登壇すると、観客から惜しみない拍手が送られる。感動的な雰囲気で会場が包まれる中、朗読劇は終了。客席の照明が上がると、多数のマスターが泣き腫らした顔で誇らしげな表情を見せつつ、会場を次々と後にしていった。

「FGO THE DRAMALOGUE -Cosmos in the Lostbelt-」は、11月23日21時まで配信の視聴チケットを販売中。公演の様子を収録したBlu-rayも、2027年7月28日に発売予定だ。

©TYPE-MOON / FGO PROJECT