「我々は宇宙人」門脇康平監督の“執念”と“気迫” 藤本タツキとのエピソードも明かす

左から門脇康平監督、翼役の坂東龍汰、暁太郎役の岡山天音、バタ原役の松井ケムリ(令和ロマン)

門脇康平監督の長編アニメーション映画「我々は宇宙人」のジャパンプレミアが、本日8月25日に東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催された。上映前には門脇監督、翼役の坂東龍汰、暁太郎役の岡山天音、バタ原役の松井ケムリが登壇し、作品への思いやアフレコ秘話を披露した。

藤本タツキの熱いコメントに感動、一緒に食事も

9月25日に公開される「我々は宇宙人」は、YOASOBI「優しい彗星」のMVなどを手がけた29歳の新鋭・門脇監督による初の長編アニメーション。普通であることに悩む内気な少年・翼と、クラスの人気者・暁太郎の30年にわたる友情が描かれる。「第79回カンヌ国際映画祭」監督週間への正式出品、「アヌシー国際アニメーション映画祭2026」長編コンペティション部門への選出などを経て、注目が集まる中で本日のジャパンプレミアを迎えた。

門脇監督は「我々は宇宙人」を作ろうと思ったきっかけについて「自分の幼少期の、だんだん忘れつつある感覚みたいなものを、真空パックして閉じ込めるような映画を観たいという気持ちがずっと昔からあった」と話し、「待っていても、もしかしたらこの世にそういう映画が出てこないかもしれない。だったら自分が作っていかないと、という使命感みたいなものもあって」と制作の原点を語った。さらに、劇中の舞台については「オリジナルの舞台なんですけど、どんな方も『ここは自分の地元に見える』『歩いたことがある』と思えるような、普遍性のある場所を目指しました」と説明。4、5年前から高知や新潟をはじめ日本各地でロケハンを重ねたといい、「そこで感動した風景だったり、すごく小さなところだと橋や学校だったり、そういうものをパッチワークして、誰が見ても懐かしく感じたり、感情移入できたりするようなフィールドをデザインしていきました」とこだわりを明かした。

また、「我々は宇宙人」には藤本タツキが「我々は宇宙人、試写で見せてもらった後からずっと嫉妬しています」「僕は超超大大大好きな映画でした。絶対に何回も見に行きます!」と推薦コメントを寄せている。これについて門脇監督は「このコメントを初めて読んだ時に『本当か?』と思って(笑)」と回顧。試写後には藤本と食事にも行ったといい、「“超”が2個で“大”が3個で、本当にこれなんですか?って聞いたんですけど、『確かにこれだ』って(笑)。試写が終わった後、相当温度高く感想を伝えてくださったので、本当にうれしいなと思いました」と喜びを語った。

岡山天音の演技には「本当にびっくりすると思います」

初めて作品を観た際の率直な感想を聞かれると、坂東は「監督の執念とスタッフの皆さんの熱量がこもりすぎていて、『これはすごいことが起きる映画に関わらせていただけたんだ』と、本当に幸せ者だなと思いました」と振り返り、「本当に細かいんですよ。ディテールも繊細で、流れている空気感もすごくリアル。アニメーションなんですけど、本当にその中に自分がいた時間に没入してしまっているような感覚になりました。早く多くの人に観てもらいたいと心の底から思いました」と作品の完成度を絶賛。岡山も「作品の気迫に迫られて感動しました」と語り、自身が参加した試写会を回顧し「自分が最初にこのお話をいただいた時に感じたような、力のある作品なんだなということを、試写室を出た後の皆さんの顔を見て感じました」と明かした。

松井は「監督を含め、スタッフも演者も年齢が近くて。この4人だと僕が一番年上なんですけど、普段あまりそういうことってなくて」と切り出し、「映画の中にノスタルジーを感じる部分がたくさんあるんですけど、世代が近いからこそ本当にノスタルジーを感じるし、『こういうことあったな』って。フィーチャーされる人たちも、特別な人が誰もいないような感じなので、本当に自分の小学校であった出来事みたいな感覚で、クラスの中に自分がいるような没入感がありました」とコメント。これには坂東も「自分が育った街に見えてくる」と共感した。

坂東と岡山、2人でのアフレコについて岡山は「共演は何度かあるんですけど、なかなか一緒になるタイミングがなかったので。今回は主役2人なので、隣で相手がどういう体温で演じているのかを感じながら、自分も暁太郎を演じられたのはとてもありがたかったですね」と振り返り、坂東の芝居について「天才でした」と絶賛。これに坂東は「天才に天才って言われちゃうと、ちょっとうれしいですね」と照れ笑いしつつ、「めっちゃ緊張しましたよ。天音くんの出演作品をいっぱい観ているので」と告白する。門脇監督も岡山演じる暁太郎について「これからご覧いただいて、本当にびっくりすると思います。一度も聞いたことのないような岡山さんの一面を見ることになると思う」と太鼓判を押した。

イベント後半には、「我々は宇宙人」が全編手描きアニメーションであることにちなみ、坂東、岡山、松井がお互いの似顔絵を披露する企画も。門脇監督から3人へも、サプライズで似顔絵が贈られた。最後に門脇監督は「これが本当に、日本で初めてのお客様に向けた上映になります。この日を本当に心待ちにしておりました」と感慨深い面持ちで挨拶。「この2時間はきっと、自分の忘れていた大切なものだったり、何かを見つけていく2時間になると思います。ぜひ最後まで味わって、楽しんでいってほしいです」とメッセージを送った。

長編アニメ「我々は宇宙人」

2026年9月25日(金)全国公開

スタッフ

企画・脚本・監督:門脇康平
音楽:Yaffle
企画・製作・制作:NOTHING NEW
協力:MIYU PRODUCTIONS
配給:TOHO NEXT・NOTHING NEW

キャスト

翼:坂東龍汰
暁太郎:岡山天音
小夏:山﨑天(櫻坂46)
バタ原:松井ケムリ
戸田聖也:佐野岳
戸田聖也(幼少期):大関れいか
松下エルモ:佐々木ありさ
書道の先生:エド・はるみ

©NOTHING NEW, MIYU PRODUCTIONS