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「タテ読みマンガアワード 2025」国内作品部門1位受賞記念 天壱インタビュー

コミックナタリーが主催する、縦スクロール形式のマンガを対象としたマンガ賞「タテ読みマンガアワード」。2回目の開催となる「タテ読みマンガアワード 2025」では、「お求めいただいた暴君陛下の悪女です」が国内作品部門の1位を受賞した。

同作は祖国から悪女として蔑まれたラースが、過去に戻り2回目の人生をやり直すチャンスを得たことから始まるロマンスと復讐の物語。ゲスト審査員として「タテ読みマンガアワード 2025」に参加したINIの佐野雄大は「復讐があるたび、その爽快感がすごい」と語っていた。そんな「お求めいただいた暴君陛下の悪女です」について、国内作品部門1位受賞を記念し原作・シナリオ担当の天壱にメールインタビューを実施。受賞の感想や復讐シーン発想の源泉について語ってもらった。

構成 / コミックナタリー編集部

「お求めいただいた暴君陛下の悪女です」

作者:天壱 / STRAIGHT EDGE / SORAJIMA

あらすじ

ベリエ王国の第一王女・ラースは祖国と家族のため、敵国との戦いに身を投じるが、戦いの果てに捕虜になってしまう。ラースは家族からスケープゴートとして利用し尽くされ、祖国から”悪女”として蔑まれ、悲劇の人生を終えるのだった──。しかしラースは偶然にも、過去に戻り、二回目の人生をやり直すチャンスを得る。彼女は決意する。自分を陥れた家族や敵に、復讐を果たすことを。そして二回目の人生では、本当の“悪女”になることを──。
ラースは復讐の足掛かりとして、一回目の人生で敵対したシャリオルト帝国に嫁ぐ。 すべては帝国の力を利用して、祖国と家族に復讐を果たすため。帝国でラースを待ち受けるのは、夫となる孤高の暴君ゼフォン。そして、かつて捕虜となったラースを虐げたゼフォンの愛人たちだった。最初は妻のことを、政治の道具としか見なさないゼフォンだったが、愛人たちとの戦いの中、“悪女”ラースが見せる気高さと力が、彼の心境を次第に変えていき……?
最強の“悪女”と、最恐の“暴君”が織り成す、ロマンスと復讐の物語、ここに開幕。
(作品公式より)

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原作担当・天壱メールインタビュー

──改めてになりますが、「タテ読みマンガアワード 2025」の国内作品部門で1位を獲得した感想や、周囲からの反響などをお聞かせください。

とても光栄な気持ちでいっぱいでした。以前の「タテ読みマンガアワード 2024」では第2位をいただいてそのときも身に余る想いで光栄だったので、まさか1位をいただけたことに驚きました。「あの作者さんか」と、本作「お求め悪女」から興味を持って、別の手がけている作品とのつながりに気づいて喜んでくださる方もいて、なんと言いますか「中の人」に気づいてもらえたことがうれしかったです。

──「タテ読みマンガアワード 2025」はユーザー投票でランキングを決めるマンガ賞です。「お求めいただいた暴君陛下の悪女です」のどういった部分がユーザーの支持を得られたと思いますか。

まず美しいキャラクター、美麗な衣装ですね。衣装も化粧も毎回変わるので、見ていて本当に飽きません。あとは、報復のターンがすぐに来ることも好評なようです(笑)。

──天壱先生は本作で原作・シナリオを担当されていますが、どういった着想からこの物語が生まれたのでしょう。

もともと担当してくださっているSTRAIGHT EDGEさんに、テーマで「悪女もの」を提案していただいたのがきっかけでした。その中で、自分の想像できる限りの「理想的な悪女」から物語を考えました。「悪女」は単なる「悪役」や「悪人」と違う、魅力ある存在だと思っています。

──「タテ読みマンガアワード 2025」の授賞式では、ゲスト審査員のINI・佐野雄大さんが、「復讐があるたび、その爽快感がすごい」「何かあったときに、『どうやって復讐するんだろう』」とおっしゃっていました。復讐のシーンはどのように考えているのでしょうか。

光栄です。一番はやはり「主人公が満足する復讐」を考えています。もう少し引っ張ってから復讐したほうが盛り上がる場合もありますが、本作の主人公の場合は我慢する必要がないと本人が認識する場面では、待たず・我慢せずに報復します。ただボコボコに苦しめても主人公が望む復讐にならないとどうしてもすっきりしないので、毎回これで主人公は満足するかを考えています。

──今回の受賞で初めて作品を手に取る読者もいるかと思います。初めての読者にはここをぜひ読んでほしいというエピソードやシーン、オススメしたいキャラクターなどを教えてください。

とても美麗なマンガにしていただいたのでたくさんありますし、やはり最初から順々に読んでほしい!という気持ちはありますが……やはり作品のことを知ってもらうなら5話・6話の最初に主人公が自分を解放する場面や、主人公と暴君2人の関係性を知っていただくなら23話とか読んでいただけるとうれしいですね。キャラクターは主人公2人を除けば、やはりシングと、あとはさりげに人気が高いらしいバザロフでしょうか(笑)。ラースを一番近くで見守るシングは少しずつ本人も無自覚のうちに主人公色に染まっていくので、ぜひその変化も楽しんでいただきたいです。バザロフは最初から最新話の現状ポジションが決まっていたキャラなので、是非彼の自由っぷりも楽しんでいただけたらうれしいですね。

──天壱先生が考えるタテ読みマンガの魅力はどんなところでしょうか。

スカッと感ですね。スクロールでばんばん展開を見れるのが魅力であり、楽しみだと思います。あとはフルカラーだからこその美しい衣装や景色も合わさって、よく言う表現ですけれどアニメを見ているような迫力が魅力だと思います。

──最後に関係者の方々やファンの方々にメッセージをお願いします。

「お求めいただいた暴君陛下の悪女です」がこうして大勢の方々に楽しんでいただけているのも、読者様や制作陣の方々が支え、応援してくださっているお陰です。本当にありがとうございます。これからも「お求めいただいた暴君陛下の悪女です」を引き続き楽しんでいただけるようにがんばります。ラースと本作を今度とも是非お楽しみいただければ幸いです。応援し支えてくださる方々に、心からの感謝を。