久里洋二が96歳で死去、アニメ作家・マンガ家として活躍

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アニメーション作家・マンガ家として活躍した久里洋二が、11月24日に老衰ため死去していたことが明らかになった。96歳だった。

これは久里の公式サイトで発表されたもの。「大切な父を失うことは非常に残念で悲しいことです。突然の死を受け入れることは本当に難しいものです。最後まで皆から愛された芸術家でした。故人生前に腸りましてたご厚誼に深く感謝しますとともに、謹んでお知らせ申し上げます」と久里の家族の言葉が掲載された。なお通夜および告別式は近親者のみにて執り行われた。お別れの会の予定は現在ところ未定だとされている。

福井県に生まれた久里は、横山泰三のマンガに触発されてマンガ家を志望。家族の反対を押し切って上京すると、共同通信社の画信部に嘱託として勤め時代風刺の一コママンガを描き始める。1958年には第4回文藝春秋漫画賞を受賞。マンガ誌を刊行する傍ら、イラストレーターの柳原良平、真鍋博と「アニメーション三人の会」を結成しアニメ作りにも力を入れた。1963年にはカナダのバンクーバー映画祭でアニメ「人間動物園」が特別賞を受賞。その後も世界各国の映画祭で作品が高い評価を受ける。「11PM」「ひょっこりひょうたん島」「みんなのうた」などの番組でも作品を発表するなど、多方面で活躍した。2011年に旭日小綬章受章、2017年に「クレージーマンガ」で日本漫画家協会賞大賞を受賞。福井県鯖江市糺町には常設展示館「GALLERY K」がある。