美少年、お耽美からBLの誕生まで……JUNE編集者がその歴史を振り返るエッセイ

「『JUNE』の時代:BLの夜明け前」

元祖BL雑誌として知られるJUNE(マガジン・マガジン)。その創刊編集者・佐川俊彦による初の自伝エッセイ「『JUNE』の時代:BLの夜明け前」が、亜紀書房より発売された。

「『JUNE』の時代:BLの夜明け前」は、まだBLという言葉が世の中になかった1978年に、「美少年」をテーマにした雑誌として創刊されたJUNEの歴史を振り返る1冊。「駆け出しの頃 『JUNE』創刊前夜」「美少年は自由にする 『JUNE』始動!」「少年愛の輪郭を求めて 『JUNE』の手探りの航海」「シーンが生まれるまで 『JUNE』の成功とBLの夜明け」「ハッピーエンドは自分でつくる 拡散するBLと『JUNE』の休刊」という全5章構成で、当時出版社でアルバイトをしていた佐川がJUNEの企画を立てるに至った経緯から、まだジャンルとして確立されていなかった「少年愛」を雑誌として表現するための苦労、休刊についてなどが記されている。

また帯には、声優・三ツ矢雄二が推薦文を寄稿。「BLのボイスドラマの元祖は、佐川さんと私だったのだ! お耽美な世界を佐川さんと二人三脚で走り抜けた時代を、思い出しました。」と、佐川とともに作り上げた日本初のBLボイスドラマ「カセットJUNE」の思い出を綴った。