「化け猫あんずちゃん」がアヌシー映画祭の長編コンペに、山村浩二作品はVR部門に登場
いましろたかし原作によるアニメ映画「化け猫あんずちゃん」が、「アヌシー国際アニメーション映画祭2024」の長編コンペティション部門に選出された。
山下敦弘と久野遥子が監督を務め、実写映像をアニメに描き起こすロトスコープの手法を用いて制作される「化け猫あんずちゃん」。37歳の化け猫あんずと少女かりんの不思議でおかしなひと夏の物語を描く。第77回カンヌ国際映画祭の“監督週間”にも選出されている。
「化け猫あんずちゃん」は昨年開催の「アヌシー国際アニメーション映画祭2023」にて、公開前の注目作をピックアップするプログラム「Work in Progress」にも選ばれており、現地で久野がプレゼンテーションを行っていた。長編コンペティション部門への選出について久野は「アヌシーは学生の頃から憧れの映画祭でした。去年のWIPにてまだ10カットも出来ていないあんずちゃんでしたが、多くの方が興味をもって会場にきてくださった事は今でも鮮明に覚えています。アヌシーに集まる世界のアニメーションが大好きなお客さんに『あんずちゃん、出来たよ!』と作品を持っていけることが嬉しくてしょうがないです」とコメントした。山下は「主人公は面倒くさがり屋で、人のお金でパチンコ打つ37歳の化け猫ですよ?というか、これはもう120%久野遥子監督の努力のおかげとしか思えません!」と述べている。
このほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2024」の長編コンペティション部門には、女優・黒柳徹子の自伝的小説をアニメーション化した「窓ぎわのトットちゃん」、イギリス文学協会賞などを受賞したA.F.ハロルドの小説「The Imaginary」をスタジオポノックが映画化した「屋根裏のラジャー」が選出された。
また、VR部門には山村浩二によるVRアニメ「耳に棲むもの」がノミネート。作家の小川洋子がVR作品のために書き下ろしたオリジナル作品をもとにした「耳に棲むもの」では、毎日土を掘っては見つけたものを集める孤独な少年の人生が描かれる。日本語版のキャストとして岡田将生、川口調が出演した。
久野遥子(監督)コメント全文
またもあんずちゃんはアヌシー国際アニメーション映画祭というすてきな場所に連れて行ってくれる事になりました!
アヌシーは学生の頃から憧れの映画祭でした。去年のWIPにてまだ10カットも出来ていないあんずちゃんでしたが、多くの方が興味をもって会場にきてくださった事は今でも鮮明に覚えています。アヌシーに集まる世界のアニメーションが大好きなお客さんに「あんずちゃん、出来たよ!」と作品を持っていけることが嬉しくてしょうがないです!
山下敦弘(監督)コメント
カンヌに続きアヌシー国際アニメーション映画祭への出品が決まりました。
しつこいようですが、
原作いましろたかし、脚本いまおかしんじ、監督山下敦弘ですよ?
しかも主人公は面倒くさがり屋で、人のお金でパチンコ打つ37歳の化け猫ですよ?というか、これはもう120%久野遥子監督の努力のおかげとしか思えません!
何よりも映画をもってアヌシーに行く。という去年の約束が果たせた事が最高です!!
行ってきます。
「化け猫あんずちゃん」
2024年7月19日(金)全国公開
スタッフ・キャスト
監督:久野遥子、山下敦弘
原作:いましろたかし「化け猫あんずちゃん」(講談社・KCデラックス刊)
脚本:いまおかしんじ
制作:シンエイ動画×Miyu Productions
製作:化け猫あんずちゃん製作委員会
実写制作協力:マッチポイント
配給:TOHO NEXT
出演(声・動き):森山未來、五藤希愛
(c)いましろたかし・講談社/化け猫あんずちゃん製作委員会