岡田麿里監督×MAPPAの映画、主題歌は中島みゆき「岡田麿里様は絶大なる『推し』です」

左から「アリスとテレスのまぼろし工場」ティザ─ビジュアル、中島みゆき。

岡田麿里が監督、MAPPAがアニメーション制作を務めるオリジナルアニメ映画「アリスとテレスのまぼろし工場」の主題歌が、中島みゆきの書き下ろし楽曲「心音(しんおん)」に決定した。

今回が初めてのアニメ―ション映画への楽曲提供となる中島。中島の楽曲を普段から愛聴していた岡田から主題歌の依頼が届いたのは、2022年の秋頃だという。中島は「ゲームもアニメもさっぱりわからない中島に、御注文をくださるとは、なんでなの?と謎な気持ちで、届いた台本をおそるおそる読み始め、最後まで読み終わらないうちに、どっぷり、岡田麿里様のしもべとなっておりました」と物語に強く心動かされ、楽曲制作を決意したことを明かし、「岡田麿里様は、中島の絶大なる『推し』です! スタジオで初めて岡田麿里様にお目にかかった日は、ただもう中島は物陰から、じぃっとお姿を拝見するばかり。一瞬だけ駆け寄って『この台本、好きです!』と言うのが精一杯でした」と、“推し”である岡田への思いを述べた。

願いが結実した岡田は、主題歌について「『心音(しんおん)』が流れてきた瞬間、正面から、強い風がぶわっと吹いた気がしました。風にあおられて、緊張だけでなく、スタジオの景色がすべて吹っ飛んでいきました。そして、この物語の主人公である正宗と五実、睦実の姿が見えました。彼らはしんと冷たい世界の中で、腹の底から叫び、走っていました」とコメント。「この素晴らしい主題歌が流れる、エンディングを迎えるために。『まぼろし工場』とアニメスタッフは最後まで駆け抜けていきます」と意気込みを語った。

9月15日公開の映画「アリスとテレスのまぼろし工場」は、MAPPA初のオリジナル劇場作品。突然起こった製鉄所の爆発事故により出口を失い、時が止まってしまった町を舞台に、少年少女たちの“恋する衝動”が世界の均衡を崩し、崩壊へと導く物語が描かれる。副監督は平松禎史、キャラクターデザインは石井百合子が担当。変化を禁じられた町で鬱屈した日々を過ごす主人公・菊入正宗役を榎木淳弥、謎めいた同級生・佐上睦実役を上田麗奈、謎の少女・五実を久野美咲が演じる。

中島みゆきコメント

ゲームもアニメもさっぱりわからない中島に、御注文をくださるとは、なんでなの?と謎な気持ちで、届いた台本をおそるおそる読み始め、最後まで読み終わらないうちに、どっぷり、岡田麿里様のしもべとなっておりました。
岡田麿里様は、中島の絶大なる「推し」です!

スタジオで初めて岡田麿里様にお目にかかった日は、ただもう中島は物陰から、じぃっとお姿を拝見するばかり。
一瞬だけ駆け寄って「この台本、好きです!」と言うのが精一杯でした。まるで中学生の片想いレベルです。

岡田麿里(監督)コメント

「アリスとテレスのまぼろし工場」の主題歌が完成したとご連絡があり、スタジオにお伺いしました。
期待で前夜は眠れなかったうえに、その場にみゆきさんがいらっしゃったことで
興奮と緊張は限界に達し、挙動不審かつドライマウスの私に歌詞の紙が渡されました。

そこには、「心音(しんおん)」と書かれていました。

「心音(しんおん)」が流れてきた瞬間、正面から、強い風がぶわっと吹いた気がしました。
風にあおられて、緊張だけでなく、スタジオの景色がすべて吹っ飛んでいきました。
そして、この物語の主人公である正宗と五実、睦実の姿が見えました。
彼らはしんと冷たい世界の中で、腹の底から叫び、走っていました。

2023年6月現在、「まぼろし工場」の制作は順調です……とは正直、言えません。
映画の内容と同じく、さまざまな困難にぶちあたり、倒れそうになることもあります。
でも、そのたびに「心音(しんおん)」がどんどんと心臓を叩いてくれ、蘇生させられています。
みゆきさん、瀬尾さん(※中島みゆき音楽プロデューサー)をはじめとした「心音(しんおん)」チームの皆さん。
この素晴らしい主題歌が流れる、エンディングを迎えるために。「まぼろし工場」とアニメ
スタッフは最後まで駆け抜けていきます。本当にありがとうございました。

映画「アリスとテレスのまぼろし工場」

スタッフ

原作・監督・脚本:岡田麿里
副監督:平松禎史
キャラクターデザイン:石井百合子
美術監督:東地和生
音楽:横山克
アニメーション制作:MAPPA
配給:ワーナー・ブラザース映画、MAPPA

キャスト

菊入正宗:榎木淳弥
佐上睦実:上田麗奈
五実:久野美咲

(c)新見伏製鐵保存会