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今日は何の日?~マンガで覚えるたのしい記念日~ 第35回 5月7日は「粉の日」

カレンダーを見ると「○○の日」と書いてあり、その日が何かの記念日になっていると気が付くことがあります。何かの日だと知るだけで、ちょっと今日が特別に感じて何かしたくなるもの。そんなときは、記念日に関係したマンガを読んでみるのはどうでしょう。本日5月7日は「こ」(5)「な」(7)の語呂合わせから「粉の日」となっています。マンガで粉を印象的に使ったエピソードといえば、そう、粉塵爆発! 本日「粉の日」は、マンガに出てくる粉塵爆発のエピソードをご紹介します。

文・構成 / コミックナタリー編集部

荒川弘「鋼の錬金術師」(スクウェア・エニックス)

錬金術でその場にあるものを「粉」と「酸素」に分解して粉塵爆発!

「鋼の錬金術師」世界における錬金術の基本は等価交換。無から有を生み出すのではなく、物質を構成する元素を理解して分解し、別の物質へと再構築する技術が錬金術と呼ばれている。単行本14巻(完全版10巻)に収録されている55話「二人の強欲」では、ホムンクルスたちのアジトで敵に囲まれた傷の男(スカー)が配管を粉塵に、水路の水を水素と酸素に分解。何をしているのかと敵が呆気にとられているところに、アルフォンスの鉄兜を投げつけて火花を散らし、粉塵爆発を巻き起こす。粉塵爆発に必要な「粉」「酸素」をその場にあるものを分解してあっという間に揃えてしまう様子は、錬金術師ならではといえよう。

「鋼の錬金術師」14巻 – スクウェア・エニックス

皆川亮二、七月鏡一「ARMS」(小学館)

家庭科室に小麦粉を撒き散らして粉塵爆発!

事故で右腕を大怪我した少年・高槻涼は、ナノマシンの集合体・ARMSを移植されて一命を取り留める。しかしARMSは恐ろしい力を秘めた兵器で、それを求める謎の組織・エグリゴリの襲撃により涼の平和な日常は崩れ去っていく。そんな「ARMS」で粉塵爆発が登場するのは、2巻収録の「No.5 進撃」。学校にいた涼たちはエグリゴリの刺客に襲われ、ARMSのフルパワーで殴っても平気な顔をしているタフな敵の撃退手段を模索。家庭科室に小麦粉を撒き、そこで敵が電撃の武器を使うよう誘導し爆発を起こさせた。「いつこんな爆弾を作ったんだよ」という仲間からの質問に「オレが使ったのは、調理実習でパンを焼くのに使った小麦粉だよ」と答える涼。特別な道具を使わずに創意工夫で状況を打破する、粉塵爆発のロマンが詰まった1シーンだ。

「ARMS」2巻 – 小学館

寺沢大介「喰いタン」(講談社)

ケーキを作る小学生。粉砂糖が舞う中、ロウソクに火を点けると粉塵爆発が!

食いしん坊の探偵・喰いタンの高野聖也が、現場に残された食べ物の痕跡から華麗な推理を行い事件を解決してしまう「喰いタン」。その3巻に収録されている「女の子のお誕生日ケーキにまで手を出す!!」で、粉塵爆発は巻き起こる。過去に喰いタンが殺人事件を暴いてしまったせいで「殺人ケーキ屋」のレッテルが貼られてしまったケーキ屋プチ・フォーネ。そのオーナー・白木佳代は、妹の子供の誕生日祝いにケーキを持って行くが、姪は「殺人ケーキ屋」となってしまったおばさんのケーキを拒否し、自分でケーキを作ろうとする。ケーキは上手に完成したものの、うっかりミスで粉砂糖を撒き散らかしてしまい、その粉が舞った状態でロウソクに火を点けようとした瞬間……!! 意図せずとも条件が揃えば粉塵爆発が起こってしまうという、恐ろしい事故を描いたエピソードだ。なお白木佳代が殺人を犯す話は、単行本1巻に収録されている。

「喰いタン」3巻 – 講談社