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「ふたりエスケープ」「シアロア」作者で元感傷ベクトル・田口囁一が新EPを配信

「ふたりエスケープ」「シアロア」などで知られる田口囁一の音楽EP「Goodnight My Ghost EP」が、本日3月27日にデジタル配信でリリースされた。

マンガ家としての顔のほか、2018年に活動休止したロックバンド・感傷ベクトルのボーカルという経歴も持っている田口。「Goodnight My Ghost EP」は田口囁一名義での初EPとなり、「ふたりエスケープ」のキャラクターをMVにキャスティングした「0キロポスト・モノローグ」や、「寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。」の執筆後に作曲された「永遠の畔」など5曲が収録されている。

なおマンガ家としては、集英社の少年ジャンプ+で4月1日に新連載「ペンションライフ・ヴァンパイア」を開始することも発表。同作は、元特殊部隊の戦士だった女子高生が吸血鬼の少女と出会い、ともにペンションを経営しながら人間と人外の共存を目指すという日常コメディになる。

田口囁一コメント

「Goodnight My Ghost EP」について

10年以上前、感傷ベクトルという漫画と音楽を同時に発表するバンドでメジャーデビューしました。当時まだそういった企画は珍しく、バンドを中心とした音楽ファンと漫画・アニメファンの間の壁を乗り越えることが出来ず苦戦しました。今はボカロ出身のアーティストが国民的な人気になったり、顔を出さずにイラストのアバターを使って活動するアーティストが当たり前に活躍するようになって、その垣根が大分取り払われた印象があります。
今作は漫画とのコラボレーションではありませんが、自身が漫画執筆を通じて考えたことや思ったことが反映された内容になっています。漫画と音楽が、生活を介して繋がっているイメージです。感傷ベクトルの活動を終了してから執筆した「シアロア」「寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。」「ふたりエスケープ」を読んで下さった方にはそれを感じて頂けるかもしれません。
漫画を描いていると、フィクションが教えてくれることがたくさんあることに気づきます。思ってもみなかったような答えに、キャラクターの行動を通して辿り着いたりして、 それが実生活に反映される事もしばしばです。青春の始末を銘打って発表した「シアロア」、人生と幸福の意味について考えさせられた「寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。」、何気ない生活の楽しみ方を巡る「ふたりエスケープ」。これらを通じて知った日々の暮らしの中で感じる細やかな幸せや、たまに来る憂鬱、ちょっとした決意などテーマに楽曲を制作しました。大きく感情を揺さぶるような作りではありませんが、 日常のさりげないBGMとして聞いて頂けるような作品になっているのではないかと思います。
この楽曲たちが、フィクションを暮らしの一部として楽しめる皆さんの、彩りの一つになることを願います。