「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展」明日から開催!瞬きする塗壁とのフォトスポットも

「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展~お化けたちはこうして生まれた~」の様子。(c)水木プロダクション

水木しげるの大型展覧会「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展~お化けたちはこうして生まれた~」のプレス向け内覧会が、本日7月7日に東京・六本木ヒルズ森タワー52階の東京シティビューにて開催された。

水木の生誕100周年を記念し、明日7月8日から9月4日にかけて開催される同展。開幕直前となる本日の内覧会では、展覧会の監修を務めた小松和彦氏と、水木プロダクションの取締役かつ水木の長女である原口尚子氏によるプレスツアーも行われた。

小松氏は「水木さんの想像力の元になったもの、そしてそれらをどういう風に絵にしていったのかが分かるように展示をしています」、原口氏は「妖怪がどのようにようにして生まれたのか、水木の頭の中がどんな風になっているのかをご覧いただけるかと思います」と挨拶。水木が所蔵する妖怪関係の資料のほか水木による妖怪画が100点以上展示される同展の見どころが語られた。

エントランス「天空の水木しげるロード」には「百鬼夜行」の文字と妖怪が描かれた巨大な垂れ幕を中心に、たくさんの妖怪の名を記した提灯がずらりと並ぶ。フロアには妖怪たちのブロンズ像が配置され、盛大に出迎えられる。またエントランスに置かれているQRコードを読み取ることで“妖怪カメラAR”を起動し、エントランス内に隠れている妖怪たちをリアルに楽しむことができる仕掛けも用意された。

続く「第1章:水木しげるの妖怪人生」では水木の幼少期から彼が生死をさまよった従軍時代、貧困のマンガ家から一躍人気マンガ家となった軌跡をたどれる年表を配置。水木が作品を連載していた当時の週刊少年マガジン(講談社)や週刊少年サンデー(小学館)の展示のほか、瞬きをする塗壁とのフォトスポットも設けられた。暗幕を通り抜けると「第2章:古書店妖怪探訪」コーナーへ。鳥山石燕「画図百鬼夜行」や柳田國男「妖怪談義」といった、水木が所蔵していた民俗学や妖怪に関する資料が並べられ、水木の妖怪に対する探究心を垣間見ることができる。

「第3章:水木しげるの妖怪工房」では小松氏が「水木さんが描く妖怪画の手の内を暴くコーナーになっています」と笑いながら説明。その言葉通り、コーナー内には水木が作画上で刺激を受けたという資料と妖怪画が「絵師たちから継承」「様々な資料から創作」「文字情報から創作」の3つに分けられ紹介されており、水木がどのようにして妖怪画を仕上げたのか一目で分かる展示となっていた。コーナーの中央には巨大なつるべ落としが展示され、迫力ある雰囲気が漂っている。

その後Eテレで放送されていた「てれび絵本」の映像を展覧会用に編集した映像「水木しげるの妖怪えほん」を通り抜けると、「第4章:水木しげるの百鬼夜行」コーナーへ。両壁には「山」「水」「里」「家」とそれぞれ棲む妖怪画が所狭しと展示されており、天井にも様々な妖怪たちがひしめき合う物々しい空間に仕上げられた。

また同フロアではコラボカフェ「妖怪の森Cafe」を開催。カフェでは様々な妖怪たちがフードやデザート、ドリンクになっており、巨大な頭だけの妖怪・大かむろを模したハンバーガーや沖縄の妖怪・キジムナーのマンゴーかき氷、河童が浮かぶ抹茶スムージーなどが用意された。メニューは展覧会の前期・後期と変わってくるため、気になる人は事前チェックを。なおすべてのメニューに「妖怪新聞」がデザインされたランチョンマットがプレゼントされる。

水木しげるの妖怪 百鬼夜行展~お化けたちはこうして生まれた~」

会期:2022年7月8日(金)~9月4日(日)
会場:東京都 東京シティビュー

(c)水木プロダクション