「ククルス・ドアンの島」子供たちの設定画公開、20人になった理由を安彦良和語る

劇場アニメ「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」の設定画。

劇場アニメ「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」より、アムロが通称“帰らずの島”で出会う子供たちのキャラクター設定画が公開された。

1979年に放送されたTVアニメ「機動戦士ガンダム」の第15話「ククルス・ドアンの島」をもとにした「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」。TVアニメで4人だった子供たちは、劇場アニメで20人に変更された。監督を務める安彦良和は設定を変えた理由について「TVの回でもいっぱいいたと思っていたら、ロランという女の子を入れても4人しかいない。でもそれだと絵にならないんですよね。要するに私設孤児院みたいなものですから」と説明。さらに「話の中心になるドアンは、TVアニメだと南の島でトラウマを抱えながらも4人の子供と暮らしていましたが、映画ではまた違った印象になっていると思います。子供たちの生活感が出れば、当然ドアンも優しい生活臭のあるキャラになりますからね。そういう意味でも子供はいっぱいいなきゃダメということですね」と話した。

また安彦監督はTVアニメのエピソードの映画化について「僕からお願いしたんです。TVシリーズの第15話『ククルス・ドアンの島』は意外と引きがあって、何よりいい話なんだよなという印象があったんですよね」と明かす。そして「映画のストーリーは基本的にTVと同じで、ラストはセリフ回しも同じなんです。とても印象深いラストで、よく言われる『愛するものを守る』といった絶対正義のテーマに対して、『本当にそうですか?』と疑問を投げかけている」とコメント。「機動戦士ガンダム」を大きな状況の中に放り込まれた小さな者たちのドラマと述べ、「ホワイトベースのクルーたちも名もなき〈小さな者達〉で、彼らは翻弄され大役を担わされながらもその中で頑張る。それが『ガンダム』のスタイルだと思うんです。富野由悠季監督は原案段階で『漂流記』と呼んでいたんです。それがさらに象徴的に表れているのが『ククルス・ドアンの島』なんです」と語った。

さらに「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」と“動くガンダム”の展示施設である神奈川のGUNDAM FACTORY YOKOHAMAがコラボレート。“動くガンダム”のベストポーズをファンの投票で決める「78ガンダムベストポーズ選手権」を本日4月7日より開催し、1位に選ばれたポーズをもとにコラボビジュアルが制作される。詳細はGUNDAM FACTORY YOKOHAMAまたは作品公式Twitterで確認を。

加えてアーケードカードゲーム「機動戦士ガンダム アーセナルベース」に、「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」から「ドアン専用ザク」が参戦すると決まった。劇場アニメは6月3日に公開される。

劇場アニメ「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」

2022年6月3日(金)全国ロードショー

スタッフ

企画・製作:サンライズ
原作:矢立肇富野由悠季
監督:安彦良和
副監督:イムガヒ
脚本:根元歳三
キャラクターデザイン:安彦良和、田村篤、ことぶきつかさ
メカニカルデザイン:大河原邦男、カトキハジメ、山根公利
総作画監督:田村篤
美術監督:金子雄司
色彩設計:安部なぎさ
撮影監督:葛山剛士、飯島亮
CGI演出:森田修平
CGI監督:安部保仁
編集:新居和弘
音響監督:藤野貞義
音楽:服部隆之
配給:松竹
製作:バンダイナムコフィルムワークス

キャスト

アムロ・レイ:古谷徹
ククルス・ドアン:武内駿輔
ブライト・ノア:成田剣
カイ・シデン:古川登志夫
セイラ・マス:潘めぐみ
ハヤト・コバヤシ:中西英樹
スレッガー・ロウ:池添朋文
ミライ・ヤシマ:新井里美
フラウ・ボゥ:福圓美里

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