「しろくまカフェ」配信イベント、神谷浩史が自身の出演作で「一番好きな作品」と告白

「アニメ『しろくまカフェ』10周年記念配信イベント」より。左からペンギンさん役の神谷浩史、シロクマくん役の櫻井孝宏、ラマさん役の小野大輔。

ヒガアロハ原作によるアニメ「しろくまカフェ」の配信イベント「アニメ『しろくまカフェ』10周年記念配信イベント」が、本日3月13日に都内のスタジオで開催され、シロクマくん役の櫻井孝宏、ペンギンさん役の神谷浩史、ラマさん役の小野大輔が登壇した。本記事では第1部のレポートをお届けする。

アニメ「しろくまカフェ」をコンセプトにした沖縄・しろくまカフェ宮古島店の外観が背景に映し出される中、和やかな雰囲気でイベントがスタート。MCを務めたアメリカザリガニ・平井善之から、「しろくまカフェ」10周年についての感想を求められた櫻井は「どのタイミングでこの作品を知るかは人それぞれで、オンエア後に観てくれた人が結構多いんです。時代とかタイミングを選ばない作品だなとも思いますし、(個人的にも)好きな作品ですので、このタイミングでイベントを出来たことをうれしく思います」と喜びを交えながら語った。神谷は「出演させていただいた作品の中で、一番好きな作品なんです。あれから10年経ったんだなと」と打ち明け、小野は「10年前って30代前半くらいで、ちょっとまだギラギラしていた時代だと思うんです。役者として『もっともっと!』というのが前面に出ている時期に、こういう癒し系の作品を僕らの世代でやれたのが自信になりましたね」と感慨深げに当時を振り返った。

アニメ「しろくまカフェ」全50話のあらすじやイベントの思い出トーク、オススメエピソードなどを語り合う企画では、当時の役作りの話も。櫻井は初めてキャラクター表を見たとき、「フォルムがデフォルメされていない“シロクマ”で、どうしようかなと(笑)」と、作品ならではのキャラクターデザインに戸惑ったことを伝えた。神谷はアフレコでの役作りについて振り返り、「役が固まるまでは時間がかかりましたね。第1話とか観たくない(笑)」とコメント。続けて小野も「共演者のお芝居が道標になったというのが、この作品ではすごくありました。他のキャストの芝居を聴きながら、最終的に自分の中で一番上品な声でいこうと思って、ラマになってみたんですが、テストの第一声で森川智之さんが後ろで笑ってくれたので、正解かなと思いました(笑)」と秘話を明かした。

さらにオススメエピソードとして、神谷セレクトの第2話 「カフェのお花見」、小野セレクトの第30話「ラマデー」が配信されると、キャスト陣はオーディオコメンタリーとして参加。第2話では神谷が「1話はまだ役がふわふわしていたんですが、2話のBパートで役が固まりましたね。お花見でアルコールが入るので、そこで少し役の振り幅を広く設定できたんです」と話した。小野は第30話で「皆から認識されないというのがラマのアイデンティティなのに、“お当番回”だからといって、フィーチャーしちゃダメだろうと(笑)。第1話以来、久々にドキドキして演じたのを覚えています」と裏話を語った。

途中しろくまカフェ宮古島店と中継が繋がると、劇中のカフェを彷彿とさせる店内やメニューに盛り上がりながら、放送終了後もコラボカフェの営業を続けていることに感心する面々。店舗で実際に提供されているメニューがスタジオにも届くと、櫻井は「シロクマくんのよくばり洋食プレート」、神谷は「シロクマ・グリズリーの思い出シチュー」、小野は「ラマサラダ」をそれぞれ堪能した。

番組後半に差しかったところで、パンダくん役の福山潤から映像コメントが到着。「未だに『楽しんで観ていました』『今は子どもと観ています』と話題に上ることが多く、時折パンダくんの声を求められることもあります。オーディションで初めて櫻井さんのシロクマくんと一緒にパンダくんを演じさせていただいた時は、2人して『どうやるかね……?』という会話をしたことも覚えています」と熱いメッセージが届くと、その流暢さに3人は「トークショーだ!」と言って、盛り上がりを見せる。

事前にファンから募集した人気エピソードを紹介するコーナーでは、第16話「見知らぬお店」 、第31話「アイドル・ヤマアラシ」が選ばれ、再び声優陣のオーディオコメンタリー付きで配信された。しろくまカフェに入ったサラリーマンが、シロクマの存在に戸惑っている第16話の映像に対し、櫻井は「世にも奇妙な感じがする(笑)」と発言。第31話では森川智之演じるパンダママと、檜山修之演じるキングペンギンによるベテラン声優ならではの掛け合いや、宮野真守演じるヤマアラシによる、これ以上ないくらいピッタリのセリフ回しや歌唱に、終始笑いが巻き起こった。

最後に小野は「今日、改めていい作品だなと感じました。10年間愛してくださって、ありがとうございます。ずっとずっと愛していただければと思います」と挨拶。神谷は「楽しかったですね! 話が尽きないですが、かなり喋れたので満足です(笑)」と言って笑いを誘い、櫻井は「自分たちが出ている作品なのに、新鮮に楽しんでしまいました(笑)。後はカフェの存在が大きいんだなと思いました。ずっと営業し続けているからこそ、作品もありつづけているんだなと。10年経ってこんなイベントが出来て、本当にうれしかったです」と語り、新作への期待も覗かせながら、配信イベントは幕を閉じた。なお「アニメ『しろくまカフェ』10周年記念配信イベント」は、配信配信プラットフォーム・ミクチャで、3月21日23時59分までアーカイブ配信される。