メデューズ号事件に取り憑かれた実在の画家の、狂気と執念描く単行本「ジェリコー」

「ジェリコー」(帯あり)

中原たか穂による単行本「ジェリコー」が本日12月22日に発売された。

「ジェリコー」は、“近代絵画の先駆者”と呼ばれる実在の画家・ジェリコーの半生を描いた物語。舞台は19世紀初頭のヨーロッパ、裕福な家庭に生まれ絵画の才を持っていたジェリコーは、ひょんなことからメデューズ号の遭難事件を知る。座礁した船に乗っていた人々がボロボロの筏で脱出するも、筏の上では殺人や食人といった非人道的行為が行われたというこの事件。ジェリコーは取り憑かれたようにこの出来事を描くも、完成した絵画は世間からの賛否両論を引き起こすこととなる。作中では「民衆を導く自由の女神」を描いた画家・ドラクロワとの関係も描かれた。単行本の帯には小説家の平野啓一郎からの推薦コメントも。「ジェリコー」はダ・ヴィンチ(KADOKAWA)で連載されていた。

アニメイトでは単行本を購入した人に描き下ろしメッセージペーパーをプレゼント。またKADOKAWAのマンガサイト・ComicWalkerでは3話まで試し読みが可能だ。

平野啓一郎による推薦コメント

マイルスの前にパーカーがいたように、ドラクロワの前にはジェリコーがいた。時代を切り拓いた兄貴分的な天才の過剰な生と創造。日本で今、こんな漫画が読めるとは!と瞠目。