「すみれファンファーレ」2年ぶりの新作がWebに登場、書店で出会ったある1冊とは

「すみれファンファーレ」の番外編より。

松島直子「すみれファンファーレ」の新作エピソードが、小学館の子供向けWebサイト・小学館キッズパークにて公開された。

「すみれファンファーレ」は月刊IKKI(小学館)で2011年から2014年まで連載された作品。友人や大人たちとの触れ合いの中で成長していく小学生・川畑菫の姿を描き、全編描き下ろしとなる単行本の最終第6巻は2016年12月に刊行された。約2年ぶりに発表された番外編は、松島の実体験をベースに描かれ、母親から図書カードをもらったすみれが書店でとある1冊に出会う姿が綴られている。

松島直子コメント

本屋さんって、どんな場所だろう?
私にとっては目的を持って行くことって意外と少ないかもしれません。
薬局やスーパー、クリーニング屋さんの帰り道
ふらりと立ち寄ると、自然に平積みされた本の表紙を眺めている。

「…何か面白そうな本は出ているかなぁ…」

このマンガで描いてある事は、
私がそうして本屋さんで過ごしている時に出会った出来事です。
「すみれファンファーレ」が終わって1年半ほど経過していました。
その間新しいマンガ描いてもダメで、
自分で「よし。」と思って描いたものでも、ダメで。
やっと気持ちが落ち着いて、マンガに対する想いもさっぱりしていた頃でした。
「もういいよ、描かなくて。」
苦しさはなく、爽やかに自分にそんな言葉をかけられるようになっていた頃。
だから趣味として、『すみれファンファーレ』の主人公すみれを使って
この少し面白くて素敵な出来事(少なくとも私にとっては)を描きとめておこうと
素直に思えたのかもしれません。

でも偶然が偶然を呼び、
まさかこの作品で再びみなさんにお目にかかれる日が来るとは。
それがこんなにうれしいなんて。

私を再びマンガの世界に連れてきてくれてありがとう、「レモンの図書室」。
本棚の奥からずっとちぎれた手を振ってくれてたんだね。

最後になりましたが、このマンガを描くきっかけになった
東京西荻窪の今野書店さんに心より感謝申し上げます。