「聲の形」再上映は未来につなぐため、入野自由&早見沙織が10年を振り返る
大今良時原作によるアニメ映画「聲の形」の10周年記念舞台挨拶イベントが、本日10月30日に東京・丸の内ピカデリーDolby Cinemaにて開催され、石田将也役の入野自由、西宮硝子役の早見沙織が登壇した。
音響をブラッシュアップした再上映は、未来につなぐため
2016年に公開され、当時120館という規模ながら口コミを起点にロングランヒットを記録、興行収入23億円まで伸びた「映画『聲の形』」。入野と早見も、10年経ってこうして再上映され、劇場でファンと対面できることの喜びを語り、舞台挨拶は開幕した。
10年という時は経ったものの、意外と「聲の形」に触れる機会が多かったと明かす入野。「この10年間で『聲の形、好きです』『観ました』という声をいただいたり、テレビでも上映されたりとずっと反応があったので、いつの間にか10年経っていたという感覚でした」と感慨深さを見せる。早見は別の現場にて、「聲の形」音響監督の鶴岡陽太から再上映の“匂わせ”を聞いていたと明かし、「(鶴岡が)『聲の形』は素晴らしい作品だから……10年20年先まで残していきたいよね……とおっしゃっていて(笑)。音響がブラッシュアップされたのも、そういう意図があったみたいですね」と話すと、入野もその姿に見覚えがあるという素振りを見せた。
西宮硝子という人は、“そう生きざるを得なかった人”として演じたい
自身が演じるキャラクターについて、10年経って映画を客観的に観ることができたと述べる入野は、「思い返すと監督と初めてお会いしたアフレコで、将也は大きな小動物、という喩えをされていたのを覚えています」と語る。早見も初回のアフレコで山田尚子監督と鶴岡と会話を交わしたと振り返り、「西宮硝子という人はほほえみの印象が強いが、決して天使のような、心の美しい子のように作りたいわけではないと伝えられて。“そう生きざるを得なかった人”というところまで作り上げていきたい、というのは私自身も思っていました」と吐露した。
アフレコが長く感じられたという入野は、「皆すごく大変だったよね?」と語りかけるも、早見はクエスチョンマークを浮かべる。存外スムーズに進行していたそうだが、TVアニメと比べて1・2日程度でキャラクターを作り上げていかなければならない劇場版のアフレコというところで、「プレッシャーがあったのかもしれない」と入野。早見はアフレコで印象的なシーンとして、最後の方で将也と硝子が感情的に話す場面をピックアップし、「隣のマイクで一緒に録っていたことを鮮明に覚えています」と入野に伝える。しかし入野は、やや間をおいて「……ごめん、ちょっと覚えていないかも(笑)」と正直に打ち明け、会場の笑いを誘った。
そんな入野のお気に入りのシーンは、将也の視点が変わるラストシーン。「アフレコ時では線画だったんですが、その完成度が高くて。あの時、将也に笑顔を向けるキャラクターたちの画を観たときに、短い間だったけど積み上げてきたものがあふれていくような感じで自然と胸いっぱいになりました」と語り、劇場で音楽とともに観たときにも感動したことを明かした。
