めちゃコミック 新レーベルの使命は作家が描きたい破茶滅茶なマンガを世に届けること

「HACHA」発表会の様子。左から千代田修平氏、ライトハンド、久住昌之、山崎紗也夏、牧野早菜生氏

めちゃコミックが、新マンガレーベル「HACHA(ハチャ)」の発表会を本日9月16日に東京・WALL & WALL 青山で開催。発表会には編集部員に加え、「HACHA」に参加する久住昌之山崎紗也夏、ライトハンドが登壇した。

“破茶滅茶なマンガ”を描きたい・読みたい人のためのレーベル

10月5日に「HACHA」を立ち上げるめちゃコミック。会場には「HACHA」掲載作品の資料などが展示された。編集長の牧野早菜生氏は、めちゃコミックが近年主に女性読者に向けたさまざまなオリジナル作品の制作に注力してきたことに触れ、次に少年・青年向けオリジナル作品の強化を目指して準備を進めてきたと明かす。「HACHA」のラインナップについては、王道の青年向け作品、少年向けのファンタジー、人間ドラマ、裏社会を扱う作品、グルメマンガなど多種多様な作品が揃ったとコメント。それらの作品を、プラットフォームの強みであるマーケティング力、販売力を活かして、多くの読者に届けていくと語る。さらに「『この作品が読みたいから、マンガを読むときはめちゃコミックを利用しよう』と思ってもらえる作品を生み出すことで、作品とともにマンガを読む場所としてめちゃコミックがさらに成長していけるよう、力を尽くしてまいります」と意気込みを述べた。

続いて編集委員・千代田修平氏が登壇。レーベル名「HACHA」の由来を、めちゃコミックの「めちゃ」と、「破茶滅茶」という言葉から着想を受けたものだと明かす。“破茶滅茶なマンガ”については「作家の中にある感情や、あふれかえるほどの想像力、作家性が十全に発揮されたマンガのことだと思っています」と意見を述べつつ、破茶滅茶なマンガを意味不明な作品ととらえられないようにするためには、技術が必要なのだと伝えた。マンガ家がコマ割りなどの技術で作品を成立させている一方、めちゃコミックでは2つの技術を磨いてきたという。それは読者や市場の需要を観察し、それに応えるマンガを作ることと、作品を多くの読者に届けるための広告の活用法だと話し、新レーベルでその技術を応用すると展望を語った。そして「作家が描きたいものを描き、それをちゃんと届く形にして、そして届ける。それらを私たちの新しい編集部の使命としたいと思います。破茶滅茶なマンガを描きたい作家の皆さん、破茶滅茶なマンガを読みたい読者の皆さん、私たちは、皆さんのために生まれました」と熱いメッセージを送り、挨拶を締めくくった。

参加作家陣が新作について語る

続いて「HACHA」に参加する作家陣が登壇。「リアンの馬鹿」の原作を手がける久住は、「いろんな作家がいるので、そういう人たちに刺激をいただいて、何か面白いものが描きたいと思います」と笑顔で語る。山崎は「セレブ寄りのパパ活界隈の話を描くことになった」と明かし、「とにかく女の子を描くのが大好きでマンガの世界に入ったので、今回は過去最高に女の子をいっぱい描けると思うと、もううれしくてたまりません」とコメント。ドラマ「エルピス -希望、あるいは災い-」を原作とする「エルピス」の作画を務めるライトハンドは、「(舞台)背景を韓国に置き換えて、新しく脚色しております。少し違う演出を、日本の皆さんにどう観ていただけるか、とても楽しみにしております」と思いを伝えた。

質疑応答で、「HACHA」をマンガ界でどのような存在にしたいかと尋ねられた牧野氏。まず年度内に20作品ほどを発信し、2~3年後にそれらの作品がメディア化されることを目指していると展望を述べた。そしてメディア化をきっかけに、読者がめちゃコミックでマンガを読みたいと思えるようなレーベルになりたいと目標を掲げ、「プラットフォームとしてのめちゃコミックが活性化していくことで、マンガ界全体で老若男女問わず、電子コミックでマンガを読むという習慣がさらに広がっていく。そのきっかけとなるレーベルになっていけたらいいなと思っております」と続けた。

また少年・青年に向け、どのようにアプローチするのかという質問に対しては、マンガを好きになるきっかけは子供の頃に生まれるものだと話し始める。「時間をかけてでも丁寧に、お子さん世代が楽しめる作品を生み出したいと思っております」と言い、今後は子供が手に取りやすい紙のマンガの刊行にも力を入れていくと回答。「子供がマンガに触れる窓口というものをプラットフォームとして意識して取り組んでいくことで、それがひいてはマンガ界全体の活性化、将来にわたってさまざまな世代の人にマンガを喜んで読んでもらえるという文化に、貢献していけるんじゃないかなと思っております」と未来を見据えてコメントした。