魚豊のデビュー10周年を記念した展覧会、今冬開催 実際に本人が新連載の制作を行う

「魚豊十周年展 UO10.」キービジュアル

魚豊のデビュー10周年を記念した初の展覧会「魚豊十周年展 UO10.(うおとてん)」が、12月19日から2027年2月23日まで東京・YURAKUCHO MUSEUMで開催される。この発表に合わせ、魚豊からはコメントが到着。展覧会のキービジュアルも公開となった。

魚豊自身が主催者として参加する「魚豊十周年展 UO10.」は、「ひゃくえむ。」「チ。 ―地球の運動について―」「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」の3作品を中心に展開。構想の起点から、原画、ネーム、作品を形づくる思考や世界観の演出に至るまで、創作の軌跡を紐解いていく。

さらに、会場には魚豊の仕事場も登場し、実際に本人が新連載の制作を行う。そこで描き出された作品は、会場に順次展示される予定だ。チケットやオリジナルグッズの販売情報など、展覧会の詳細は10月に発表される。

魚豊コメント

漫画家デビュー10年間展です。
漫画家デビュー10年と言っていますが、私個人の経験ではもう少し長く、
おそらく初めて漫画のようなものを描いたのは小学1年生のコピー用紙で、
そこから小2で暇つぶしに自由帳に書き、投稿を始めたのは13歳でした
(当初、勝手が分からず漫画用原稿ではなく、活字の原稿用紙で投稿してました。)
そこから、19歳の2017年に商業誌デビューさせていただき、
以来10年間漫画を描いたり描かなかったりする生活が続いております。

10年なんて業界では若輩者で、日々分からないことばかりですが、1つだけ、
漫画を描くのは楽しいという確信はあります。
もちろん楽しくない事、メンドい事も(というかその方が)多いのですが、
漫画を楽しくやれてる時の喜びは、人生の他のどの喜びにも勝っています。

今回、私も含めたチームで、その喜びとは何なのかを考えました。

そして「作家展」という立て付けではありますが、態度(スタンス)としては、作品の内側だけではなく、
ちょっぴりとだけ、その外側も表現出来ればと思いました。

例えば、創作とは常に誰かの頭の中にある「情報」と、それを支え受け止める「基盤(インフラ)」の合体により
出来上がります。
物理書籍の場合、木が切られ、紙になり、そこに情報が載る。
それが何らかの形で流通し、読者に届く。
さらに「作る人」「売る人」「読む人」は固定ではなく、それぞれが入れ替わりながらシーンを形成する。
重要なのはこれらの一連は、誰でも参加可能な“凡庸”な行いで感じるという事。
(しかしその凡庸さは、さまざまな背景が重なり合って、辛うじて生じた“平和”という状況で成立する“奇跡”である事)

そしてそれが、孤独でいられる喜びと、孤独でいながら、他(ほか)なる世界を感じられる喜び、
つまり“漫画を描くという喜び”の正体の一端であると考えました。

展示会に来てくださる人の9割(?)くらいは漫画を書いたことがないと思います。
でもその行為は手軽で安価で刺激的であるという事を、身近に感じていただければ、幸いに思います
(といっても。そういった外側の展示はホントちょっぴりとだけ! 9割はちゃんと作品の展示だよ!)

それでは、ご来展楽しみにしております!

魚豊

魚豊十周年展 UO10.」

期間:2026年12月19日(土)~2027年2月23日(火・祝) ※2027年1月1日(金・祝)は休館予定
時間:10:00~20:00(金・土・日・祝は21:00まで)
会場:東京都 YURAKUCHO MUSEUM

©魚豊/小学館 ©魚豊/講談社