「ケロロ軍曹」ギロロ愛溢れる中田譲治は傷も自前でメイク、吉崎観音から感謝の言葉
吉崎観音原作によるアニメ「ケロロ軍曹」より、2010年に公開された「超劇場版ケロロ軍曹 誕生!究極ケロロ 奇跡の時空島であります!!」と、最新作「新劇場版☆ケロロ軍曹 復活して速攻地球滅亡の危機であります!」の上映会が去る8月29日に東京・TOHOシネマズ日比谷にて開催された。舞台挨拶にはケロロ軍曹役の渡辺久美子、タママ二等兵役の小桜エツコ、ギロロ伍長役の中田譲治、ドロロ兵長役の草尾毅が登壇した。
アニメ「ケロロ軍曹」20周年御礼イベントとして開催されたこの上映イベント。「超劇場版ケロロ軍曹 誕生!究極ケロロ 奇跡の時空島であります!!」の上映後に舞台挨拶は行われた。舞台袖からキャスト陣がそれぞれのキャラクターの声で場内アナウンスをし、さらにおなじみの“共鳴”が披露されると、会場にはどよめきと喜びの声がこだまする。渡辺、小桜、中田、草尾は自身が演じるキャラクターをイメージしたカラーの衣装で登場。中でも中田はギロロの帽子やピンバッジ、赤色のロングシャツ、さらにギロロの顔の傷も自前でメイクするなど、ギロロ愛を溢れさせた。
4人がステージに揃ったところで、まずは渡辺が「アニメ『ケロロ軍曹』は2004年4月の放送開始から22年を迎えました。これもひとえに、長年にわたり作品を愛していただいた皆さんのおかげでございます! 本日は、そんな皆さんに20年分の感謝の気持ちをお届けしたいと思いますので、どうぞ最後までよろしくお願いいたします!」と感謝の言葉を口にする。草尾が「20年経っているということで、お客さんも20年経ているんだなあと(笑)」とファンを見渡すと、渡辺が「新規のお客さんも入っていますよ!!」とすかさずフォローを入れる。草尾が「アフレコスタジオでも本当にこのまんま!」とキャスト陣の空気感を伝えると、これまで「ケロロ軍曹」を支えてきた小隊メンバーならではの息の合ったやり取りが繰り広げられた。
舞台挨拶ではアフレコやイベントでの思い出深いエピソードについて話す場面も。草尾は“共鳴”のシーンを挙げ、「共鳴って本当に細かい設定があって、音程とかも決まっているんです。最初に1回録ったときもすごく時間がかかりました。2回目もみんなで張り切ってがんばったんですけど音響監督から却下されて……(笑)。ずっと同じものを使っていたので、今日は久しぶりにやりました」と開演前に実演したことも感慨深かったと語る。一方、渡辺はアフレコに加え、プロレスイベントが思い出深かったそうで、「プロレス大好きなんですけど、『我輩を応援しろー!』とかいろいろ生アフレコしたんです」と当時を振り返った。中田はラジオ番組、いろいろな歌を歌ったことなどを挙げつつ「イベントで匍匐前進で登場した!」と、ギロロらしい登場を懐かしんだ。
また小桜は「アフレコ中に骨折」という驚きの思い出を告白。「アフレコスタジオの扉を開けようとしたら、扉が重くて足の上を通過しちゃって……。痛かったです。大人だけど泣いていいですか?って聞いてエンエン泣きました」と、当時の状況を説明した。中田が「そのときってアフレコは続けたの?」と聞くと、草尾から「スタッフは真っ青になっているんだけど、本人が演るっていうから」と小桜のプロ意識が垣間見えるエピソードが語られた。
一番好きなセリフを実演するパートでは、渡辺が「我輩は、ガマ星雲第58番惑星ケロン星 宇宙侵攻軍特殊先行工作部隊隊長 ケロロ軍曹であります!」を挙げる。「これまで1回も噛まずに言えたことがないんです。1回も覚えようとしたことがない! なぜなら覚えちゃうとケロロっぽくないかなとも思うんです」と前置きし、実演に入ると、なんと一発ですんなり言えてしまい本人も驚愕。観客からは盛大な拍手が送られた。小桜は「我が心の隊長は…死んだ!!!」を挙げ、「これこそがタママだなあと思うんです」と明かす。中田は作中で繰り返し使われる「ペコポン侵略は一体どーなっている?」を挙げて「皆さんの中では『夏美ー!』が浸透しているかもしれませんが、このセリフは何シーズンにもわたってずっと言っているので、ケロロとギロロの関係を表しているかなと」と語った。
今年の秋には完全新作TVアニメ「ケロロ軍曹☆」の放送を控える「ケロロ軍曹」シリーズ。同作では長きにわたってケロロ小隊を演じてきたキャスト陣の交代がすでに発表されている。これを受け、20年以上演じてきたキャラクターたちへ現キャスト陣がメッセージを送ることに。渡辺が「なかなか難しいよね」と話すと、ほかのキャストも同意。それぞれいろいろな思いを抱える中で、まずは草尾が「ドロロというキャラクターは一癖も二癖もある、転校生みたいなキャラクター。ドロロをきっかけに自分を知ってもらうことも多かったので、感謝しています。ドロロありがとう!」と力強く語る。SNSなどでも度々ギロロ愛を発信していた中田は「泣いちゃうかも」と前置きし、「ギロロはとってもいい男なんですよ。魅力的だし、どこまで自分が表現し続けられるかと思っていた。最後にもう一度ギロロを演らせていただけると聞いたとき、感慨深い思いがありました。とっても魅力的でチャーミングでかわいかったな、と皆さんにも思ってもらえたらうれしいです」と観客に呼びかけた。
小桜は「タママを演じたことで自分の演技の幅が広がった」と話し始め「こんなにアドリブを演らせてもらえて、裏も表もあるキャラクターでかわいくて、とっても大好きなキャラクターです」と笑顔で伝える。そして渡辺は「やっぱり、“ただいま”です。家に帰ると等身大のケロロに呼びかけています。そういう感じで私にはこの言葉が一番しっくりくるんです」と語った。
さらに、サプライズで原作者の吉崎観音からのメッセージも届けられ、渡辺が代読する。「ひとまずのくぎりということでこれまで本当に長い間、『ケロロ軍曹』を一緒に創り上げ、支えてくれてありがとうございます。ケロロ小隊の声は、キャスティングしたというよりもまさに、ケロン星からケロロ小隊を連れてきて、そのまま声を当ててもらったんじゃないかというくらい、声が合っているとかいう次元を超えたものでした。」とキャスト陣への賛辞が贈られる。そして、キャラクター、キャスト1人ひとりへの言葉も。まずは草尾へ「凛とした正義感と勇敢さ、その180度反対の気弱で頼りなさ。存在感がないとは正反対に、存在感あふれる声をありがとうございます。草尾さん」というメッセージが贈られ、草尾は「うれしいし、感謝しかないです。アフレコ現場にもよくいらしていただいたこともよい思い出です」と振り返る。続いては「タママ二等兵、難しいはずの裏表の表現も、何のその。第一声からもうすでにタママそのものだった、完全なるタママをありがとうございます。えっちゃん。」という小桜へのメッセージ。そして「ギロロ伍長、渋くてイカつい生粋の軍人。でも、幅の広すぎる演技で、それだけじゃないと示してくれました。本当のギロロ伍長を教えていただき、ありがとうございます。中田さん」と中田への温かなメッセージが綴られ、これに中田は「原作者の方にとっては、アニメになると最初は違和感があると思うんですよね。みんなが説得力をもって演じて、先生が思っている以上の幅を出せたんじゃないかなと」と力強く語った。
渡辺には「ケロロ軍曹、我こそがケロロ軍曹でありますと、作品のど真ん中でいつも作品を、キャストを、スタッフを、引っ張り続けてくれました。クーちゃんこそまさに、隊長の中の隊長。ケロロオブケロロ。ありがとうございます。クーちゃん」と感謝が伝えられた。続けて「ケロロ小隊はいつまでも、ケロロ小隊です。だからとりあえずの言葉として、20年間、誠にありがとうございます。そして20周年、誠におめでとうございます」と感謝の言葉でメッセージを締めくくった。
最後の挨拶では草尾が「本日をもちまして、私はドロロ兵長を卒業します。先生もひとくぎりとおっしゃっていましたが、卒業というふうに私は捉えています。『ケロロ軍曹』を愛してくださった皆々様、さらばでござる!」とドロロらしいメッセージを観客に届ける。中田は「今の僕でギロロの魅力を伝えられるか不安でしたが、キャストのみんなに引っ張ってもらいながら、演じていました。これからは僕の知らないギロロの魅力を引き出してもらえるように期待しています」と新たなギロロに期待を寄せた。
小桜は「20年ありがとうございました! たくさん素敵な思い出もできましたし、今日で最後になるのかわからないけど、皆様の胸の中に残っているとうれしいな」と語り、渾身の「タママインパクトー!」で締めくくる。ラストの渡辺は「いつどこでまた皆さんにお会いできるかわからないですし、それぞれのお考えはあると思いますが、応援してくれている皆さんやスタッフさんへの感謝は変わらないです。私の中では“ただいま”が『ケロロ軍曹』であるし、私はいつもケロロのそばにおります。どうもありがとうございました!」と観客へ語りかけ、会場が大きな拍手に包まれた。
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