「モノノ怪 蛇神」イベントに神谷浩史ら、和装に「なで肩だから似合うのかな(笑)」
「劇場版モノノ怪 第三章 蛇神」の特別上映イベントが本日5月16日に東京・TOHOシネマズ新宿で開催され、薬売り役の神谷浩史、坂下役の細見大輔、中村健治総監督が登壇した。
このイベントでは3人とも和装で登壇。上品な装いで観客たちの前に現れた3人にそれぞれ大きな拍手が贈られる。MCが神谷に「和装がバシッときまっていますね」と呼びかけると、神谷は「ありがとうございます。和装はいつも褒めていただけるんです。なで肩だから似合うのかな(笑)」と笑顔でコメント。そのまま神谷が中村総監督に「師匠感がありますよね」と話をふると、「神谷さんと細見さんが内弟子みたいな感じでね」と笑いながら答えつつ、和やかな雰囲気でトークセッションに移る。
このイベントでは劇場アニメシリーズの第1作「唐傘」と第2作「火鼠」を上映したうえで、22日に公開を控える第3作「蛇神」の冒頭20分が上映された。劇場アニメを一気に鑑賞するイベントだったこともあり、トークセッション最初の話題は「唐傘」と「火鼠」に。MCが「唐傘」制作中のエピソードについて聞くと、中村総監督は「TVシリーズから結構な時間が空いたので、世の中もアニメを作る技術も変化しました。その中でいかにいいところを残すか、そのうえで世の中のトレンドではなく、『モノノ怪』にとって何が正しいのかを見極める仕分けが大変でしたね」と話す。
そうして制作された作品について、神谷は特報を鑑賞した際に「すげえな!」と衝撃を受けたと言う。「予告は作中の面白そうなシーンをつなぐから、最大値がこのぐらいなのかなと思って。でも、まさかこのクオリティが90分も続くとは!『嘘だろ……!?』って思った」と、2度の大きな衝撃を受けたと明かした。細見も神谷と同じように感じたといい、「どのシーンを切り取っても1つの絵になる」と話す。2人からの言葉に「そんなことはないんじゃ……」と中村総監督は謙遜するが、神谷は「いやいや、このクオリティを90分間を観続けるのは逆にしんどいなと思いましたよ!」と率直な返し。「しかも今日皆さんは2作品連続で観られているわけですから。大丈夫ですか?」と、神谷が観客に呼びかける一幕もあった。
神谷がそのクオリティに太鼓判を押す作品を3つ制作するうえでの苦労も語られ、中村総監督は「普段はあまり見ないんですけど、今日はちょっと辛いなあという日にはネットの書き込みや応援が効きました。1人でも応援してくださる方がいるとうれしくて。本当にありがとうございます!スタッフも助かっていました」とファンに感謝を伝える。また神谷はレビューサイトを覗いていたと明かし、作品がどのように受け止められているのかを気にしていたとコメント。中村総監督が作品のテーマに掲げていた“合成の誤謬”について言及し、「合成の誤謬をテーマにしている以上、何が原因であるとか、誰が犯人であるとか、そういった明確なものが実はない。だから『唐傘』の映像をいただいて自宅で観たときに『これはすごい!』と思って、2回観て、そのあと台本と照らし合わせながらもう1回観ました」と打ち明ける。さらに「作中にちゃんと答えが提示されていて、それを見落とすか見落とさないか、その意味をちゃんと理解するかしないかで、まったく見方が変わる作品」と分析した。
またアフレコ中のエピソードも。細見は神谷とアフレコをともにする機会が多かったそうで、「神谷さんはお芝居に対する集中力がすごくて、感化されるところがありました。1作目、2作目とご一緒させてもらう中で神谷さんとの関係も近くなって、それがお芝居にも出ていると思います。それは坂下を演じるうえで大きかったですね。神谷さんがいなければできなかった」と語る。そんな細見に対して神谷は「好感しかない」と一言。「不思議な魅力があって、一緒にいると楽しいんですよね。一緒の現場になるとリラックスできて、助けられました」と話す。さらに中村総監督は「和気あいあいとしてましたよね。アフレコが終わったあとも2人ともにこやかで」と、収録時を振り返る。続けて薬売りと坂下について「薬売りは奇抜だし、気取ってるし、話しかけづらいですよね(笑)人柄がなかなか見えてこない。だから彼に突っかかって人柄を引き出す坂下は、スタッフにとっても助かる存在でした」と話した。
アフレコの話題が盛り上がる中で神谷は老中大友役の堀内賢雄、時田良路役のチョー、藤巻役の堀川りょうの演技に触れて、「ベテランたちの方々が丁々発止やっているのは見ていて気持ちがいい。自分がベテランの立場になったときに、あのやらしい演技、何か滲み出るような演技ができるかな?と。そういう歳のとり方ができるかなと思いながら作品を観てました」とコメント。また細見は「女中たちのヒリヒリする生々しいやり取りに圧倒されました。アニメだとわかっているのにリアルで、現実のように感じて肝を冷やしました」と語った。そしてイベントの終盤には「蛇神」の見どころを3人がそれぞれ紹介。中村総監督は「狭い部屋で薬売りがカッコよくお札を投げたりジャンプして回転したりするシーン」と語り、細見は「物語全体がある方向に進んでいくカタルシス」と話す。神谷は「薬売りが最終目的地に突っ走っていく物語ですので、そこをぜひ観てください」と話し、イベントを締めくくった。
「劇場版モノノ怪 第三章 蛇神」は、2024年に始動された劇場アニメシリーズの完結編。モノノ怪が関わる2つの事件を経た大奥に、女中が身体をねじり潰され絞め殺されるという新たな怪事件が発生する。大奥の負の歴史そのものと言えるモノノ怪に薬売りが立ち向かうが、かつてないほどの窮地に追い詰められていく。
「劇場版モノノ怪 第三章 蛇神」
2026年5月29日(金)公開
スタッフ
総監督:中村健治
監督:越田知明
脚本:新八角
キャラクターデザイン:永田狐子
アニメーションキャラデザイン・総作画監督:高橋裕一
美術設定:上遠野洋一
美術監督:倉本章、斎藤陽子
美術監修:倉橋隆
色彩設計:辻󠄀田邦夫
ビジュアルディレクター:泉津井陽一
3D監督:白井賢一
編集:西山茂
音響監督:長崎行男
音楽:岩崎琢
プロデューサー:佐藤公章、成瀬晃一、加藤はるか、上松南菜子
企画プロデュース:山本幸治
製作・配給:ツインエンジン
制作:スタジオカフカ EOTA
キャスト
薬売り:神谷浩史
幸子:種﨑敦美
天子:入野自由
溝呂木北斗:津田健次郎
水光院:榊󠄀原良子
アサ:黒沢ともよ
時田フキ:日笠陽子
大友ボタン:戸松遥
時田三郎丸:梶裕貴
嵯峨平基:福山潤
坂下:細見大輔
時田良路:チョー
藤巻:堀川りょう
天局:ゆかな
常磐井:平野文
カワ:本多真梨子
溝呂木朔:竹本英史
三代目御台所:沢城みゆき
